ナミねぇ、息子の結婚式に出席するため、
母とともに、生まれて初めてタイ旅行、の記(その4。5月5日の記)

 

2010年5月11日

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5月5日(水)

結婚式が終わり一夜明けて、今日も朝から38度!


結婚式の翌朝(5月5日)、エリから赤い花をもらった母(Pukaにて)

「素晴らしい結婚式やったね!」と口々に言い合いながら朝食を終え、今日は皆でチェンマイ北部にある「象園」に行くことに。
実は私が結婚式の次に楽しみにしてたのが「タイで象に乗る」こと。
「わ〜い!」と小学生のようにはしゃぎながら、車に乗り込み象園へ。

車といえば、チェンマイで見かける車の8割以上が日本車なのにはビックリ。
でも、他の物価(日本の三分の一くらい)にくらべ、ガソリンはリッター100円程度と高いこともあり、車を持つのはまだまだステータス、という感じ。
そんなこともあって、チェンマイの人たちの「足」は、主にバイク。
二人乗りでバンバン飛ばしてる。
ヘルメット姿をあまり見かけへんけど「一応、規則では被らなアカン」そう。
「でも田舎ではそんなこと注意するオマワリさん、おらへん」と、エリが笑いながら話してくれました。

象園は、かなり高度のある山の中。
80頭の象に、一人ひとり飼育員が付いてるそうで、入口の大きなパネルに象たち一頭一頭の写真と名前、年齢、性別、そして飼育員の名前が書いてあります。
とはいえ、来場者の私たちに、見分けられる訳はないけどね、ははは。

まずは「象のショー」を観ることに。
ショーは、「象のサッカー」「象のダンス」「象のお絵かき」「象の大木運搬と積み上げ」「象とお客の風船割り競争」などなど、盛りだくさんのプログラム。
何より驚いたのは、大きな身体の象が、実に敏捷で繊細な動きをすること。


チェンマイ北部の「メー・サ象園」でショーを観る


合図に合わせて、いっせいにゴロリ

ダンスなど、ちゃんと前足と全身で「ツイスト」してました!


音楽に合わせてダンスも

しかも、芸がうまく出来るとユーモアたっぷりに身体を揺すったり、長い鼻をブンブン振り回して自慢するのが愉快愉快。

一番驚いたのは「お絵かき」。
長い鼻で絵筆を持って、1メートル四方くらいのキャンバスに、一頭一頭が違った草花の絵を描き上げて行くんやけど、まず緑の絵の具の付いた筆を飼育員から鼻で受け取り、細い茎と少し太い葉を何本もキチンと描き分け、最後に赤や黄色の筆で、茎の上に花を描いて行きます。
象は色彩が見分けられる訳じゃないし、象の身体と比べてあまりにキャンバスが小さいので、これはもう訓練の賜物やとは思うけれど、美しい出来栄えには驚嘆するばかり。


色とりどりの絵の具を使った、見事な「お絵かき」


力を合わせて巨木を積み上げる


象の鼻と戯れる、ナミねぇ&母

ショーの後は、お待ちかねの「乗馬」ならぬ「乗象」。
飼育員が象の首のところに、お客が背中の台座に2人づつ乗って、ノッシノッシと出発。

1時間以上のコースもあるんやけど、初心者の私たちは山道を30分歩くコースを選んで乗りました。
下りは結構揺れが激しくて、手すりにしっかり捕まってないと落っこちそう!
日差しが強いので、日傘を借りてさしながらなので、かなり体力要ります。
私はエリと、母はヒロアキと乗りました。

エリが飼育員のおじさんに話しかけて聞いたところ、私たちが乗った象は、20歳でメスの「ニーちゃん」。
おじさんは30年以上飼育員をしてて、ニーちゃんを生まれた時から育てたのも、おじさんだとか。
「我が子のように、一生付き合うんだよ」と、愛しそうに話てくれました。
でもニーちゃんはちょっと頑固もんで、「コースをはずれそうになったり、すぐ水浴びしたがったりするんだ」と、少し困ったふうに話すおじさん。
コースの途中に象舎があり、仕事を終えた象たちを、飼育員が丁寧に洗ってあげてました。


象(ニーちゃん、20歳、メス)に乗る、エリ&ナミねぇ

象園の後は、やはりチェンマイ北部にある「山岳民族の村」へ。
静かな田畑と山に囲まれたこの村には、様々な山岳民族と、いわゆる「首長族」と呼ばれるカリヤン族が、機織りをしながら暮らしています。


チェンマイ北部の「山岳民族の村」にて

国王によって造られた、いわゆる特区のような地域で、民族の暮らしぶりを観光客に見せながら生活しているんやけど、こうした暮らしを潔しとせず、山の中で生きている人たちもまだまだ多いそうです。


山岳民族の織物を観る、母


民族村の休憩コーナーにあった「像を彫った樹」


自生するライチ。食べ放題!

カリヤン族の村には電気もなく、カマドでご飯を炊く煙が屋根から漂っていました。
カリヤン族が首に巻く真鍮の輪っかは渦巻き状で、5歳ごろから少しづつ渦巻の数を増やして行き、首を長くするのだとか。


カリヤン族(首長族)の母子と記念撮影

20巻にもなる大人用の輪っかはとても重くて、車椅子の母に渡したけど持ち上げることが出来なかったです。


首に巻く「真鍮の輪っか(渦巻き状)」重くて母には持てなかった

「こんなん巻いて、肩こらへんのかなぁ・・・」と、思わずつぶやいてしまったナミねぇでした。
風習、習俗というのは、ホンマに不思議なもんやね。


首飾り見本。半円形(後ろで縛る)になってる

村はかなり急な坂道の両側に、自宅兼お店が並び、頂上にタイの王様が建てた教会と小さな学校がありました。
学校は寺子屋風で、村を出て都会で勉強したカリヤン族の青年が戻って教師をつとめていたけど、輪っかを巻いておらず、ちょっと茶髪に染めて「今風の」青年やったのが印象的でした。

坂道やでこぼこのあぜ道を、大汗をかきながら母の車椅子を押してくれたエリのお兄さん(ポーバンさん)、ホンマにありがとうございました!!


母の車椅子を押してくれる、エリのお兄さん(ポーバンさん)


カリヤン族の女性と記念撮影。


20歳のカリヤン族の女性


(写真では分かりにくいけど)村の中は、きつい坂道

「山岳民族の村」を後にし、タイで開かれた「花博2006記念公園」を通って、高台の寺院へお参り。


カォマォカンファンにある高台の寺から「花博2006」会場とチェンマイの街を眺める


お寺の展望台にて

そこで「声はすれども姿は見えず」と言われる「泣きトカゲ:トットー」を見ることができました。
背中にちょっと恐竜っぽい模様があり、顔はイグアナ風で、ケケケ・・・と、甲高い声で鋭く叫んだ後、トットー、トットー・・・と7回鳴くトカゲです。
「えっ、トカゲが鳴くのん!?うっそぉ!!」と驚くなかれ、タイでは「ヤモリ」も鳴くんですよ〜!


姿を見ることの少ない「鳴きトカゲ トットー」を発見(中央。右上はただのヤモリ)


展望台のブランコで休憩するナミねぇ


展望台から見るチェンマイの街


僧侶たちにお供えするヒロアキとエリ


寺院の柱、屋根にはドラゴンの飾りが・・・


寺院の中庭

お寺参りの後、お兄さんのポーバンさんがチェンマイの街を車で案内してくれました。
チェンマイの街の中心地は、街の開祖といわれる高僧の寺院を中心に、2キロメートル四方の疎水と城壁に囲まれています。
城壁は殆ど崩れて、ところどころが記念碑的に残されていますが、疎水は整備され噴水が上がっていました。
城壁には東西南北4箇所に入口があり、橋を渡って中心地に入ります。
本当は5つ目の門もあり、そこは昔死者を送り出す門で、今は「お化け門」と呼ばれています。

ポーバン兄さんは、チェンマイの歴史や文化にとても詳しく、しかも分かりやすく色々なことを教えてくれました。
農業をされてると聞いたけど、とってもインテリなので驚いたら、長年ホテルマンをされてて、その後タイ各地を営業で回る仕事をし、数年前から農業に専念しておられるとのこと。
インテリなだけでなく、チェンマイをこよなく愛されてるのがひしひしと伝わってくる話しぶりでした。
「チェンマイの良さは一度来ただけでは分からないから、必ずまた来て下さいね」と、何度も何度も言われる、ポーバン兄さんでした。

 

その夜は、チェンマイに最近できたという「ちょっとラスベガス風」のレストランの中庭で、食事会をしました。
そうそう、タイではビールに氷を入れて飲むのが「標準スタイル」です。
「ビール」ってオーダーすると、いきなりウエイターさんがグラスに氷を入れてからビールを注ぐので初めはビックリしたけど、飲みなれてみると、暑いタイではこうしないとビールがすぐぬるくなることが分かり、納得。
生活の知恵って、こういうことやね、ははは。


お兄さん夫妻も一緒に、レストランで晩御飯


エリの弟夫妻(左)と甥っ子(ベン、21歳、学生)も、合流


エリの兄嫁(パカィンさん)と、弟嫁(ノッさん)


エリの弟で、とってもひょうきんなヴァンサァさん

食事のあとは、夜のチェンマイの街なかを通り抜けて、ホテルPukaに戻りました。


チェンマイの街の開祖を祀った寺院「ワット・パーシン」


夜のチェンマイのお店(1)


夜のチェンマイのお店(2)

<by ナミねぇ>

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