ナミねぇ、息子の結婚式に出席するため、
母とともに、生まれて初めてタイ旅行、の記(その3。5月4日の記)
2010年5月11日
5月4日(火)
3日目の朝食(5月4日)
お粥は、トリ、エビ、豚ミンチの三種
デザートのライチ
いよいよ今日は結婚式当日。
でも花嫁エリは、全然いつもと変わらない様子で「今日は夕方式場に入れば良いから、それまでタイシルクの名店を案内するわ」と言ってくれて、皆で車に乗り込み、お土産を買いに出発。
カイコが造る繭から糸を取り出す工程と機織りが見られる工場が併設された「タイシルク・ビレッジ」というお店で、日本では想像できないくらい安価な、ホンマもんのシルクのシャツやスカーフを買い込み、ライブ用の衣装にもパーティ用にも着られる黒のロングスカート(サイドに真っ赤なプリーツが入ってて、メチャおしゃれ!)も衝動買いして、ルンルン気分でお店を出ました。
お土産を買った「タイシルク・ビレッジ」
「タイシルク・ビレッジ」の次は「銀細工の工場」へ。
銀細工の工場&ショップ入口
タイは銀製品も有名やそうで、銀を溶かし、加工し、様々なアクセサリーなどに仕上げる工場では、クーラーが無く大変な暑さやのに、たくさんの人たちが整然と機械に向かって働いていました。
銀細工を作る人たち
「工場見学」というので、財布を車に置いたまま入ったら、併設されてるショップではうっとりするようなアクセサリーをいっぱい販売してて、見とれてる私にエリが「黒オニキスのついた銀のブローチ」をプレゼントしてくれました。
こんな母親でえぇんやろうか・・・でも、ありがとう、エリ!!
銀製のレリーフ
そして夕方の4時頃、ついにチェンマイのパータン村にあるランナー様式の結婚式場「マオンファイ」に到着。
結婚式場に到着(パータン村の「マオンファイ」)
「絶対、日本の結婚式場からは想像できへんし、言葉でも説明できへん所や」とヒロアキから聞いてた通り、どっしりした木造の「村の大きな集会場」といった趣と、荘厳な雰囲気、そしてアットホームな温かさの在る不思議な建物、それが「マオンファイ」でした。
舞台に書かれた「トンビン(エリの本名)&ヒロアキ」の文字
集まって下さるお客様の席
入口で履物を脱いで裸足になり、木の階段を昇ってまずは「衣装部屋」へ。
華やかなタイの衣装が所狭しと並ぶ部屋で、それぞれが着る衣装が選び出され、一人ひとり順番に着付けとお化粧をしてもらいます。
勿論、エリの花嫁姿の完成に一番時間がかかったんやけど、それはもう美しい花嫁さんの誕生でした。
エリいわく「絶対、私じゃない〜!」
新郎の衣装に着替えたヒロアキと花嫁エリは、まるでタイの王子と王妃のようで、改めて「タイ式結婚式」の素晴らしさを堪能しました。
まるでタイの王子と王妃のような二人!
母のタイ衣装姿もなかなか素敵で、なんとなく「ゴッドマザー風」
ご両親から「王様の奥さんに似ているね」と言ってもらって、嬉しそうにはにかむ母でした。
タイの衣装に着替えた母&ユキ&ナミねぇ
私も着付けだけじゃなく、髪をアップに結って髪飾りを付けると全く別人みたくなって、母が気付かないほどに!
ユキちゃんも、小学生と思えない「おしとやかなタイ美少女」に変身。
ユキ&ナミねぇ(髪を結う前)
髪を結ったユキ&ナミねぇ
式の開始を待つユキ
舞台を背にするナミねぇ
定年後タイに永住する日本人男性から、話を聞く
そうして日が暮れ始める頃には、大勢お祝いの人たちが集まって下さり、伝統的な結婚式が始まったのです。
司会者の女性が、式の開始を告げる
大勢の参列者に囲まれ、結婚式が始まる
神妙な面持ちの新郎新婦(左側は母)
司会も、導師様も、歌舞音曲を奏で、舞い踊る人たちも、すべて一流の人たちを厳選したそうで、それはそれは華やかな結婚式でした。
華やかな飾りは、全て手作り
ブレスレットの交換
エリのご両親に挨拶
二人にお祝いの言葉をかける母
舞台上で、導師様の言葉を聞く新郎新婦
夜の帳が下り始める中で、厳かに式が進む
大勢の人たちに祝福されながら式が進む
一番印象的やったのは、参列下さった全ての人が、新郎新婦の手首に「縁紐(えにしひも)」を結ぶこと。
「縁紐(えにしひも)」というのは私が勝手に名付けたんやけど、柔らかい白の木綿糸をより合わせた長い紐を適当な長さに引きちぎって、手首に巻き付けるものです。
普通は、僧侶や目上の人に巻いてもらい、自然に解けたり切れたりするまで、ずっと付けておくものやそうですが、結婚式では百本以上になるので、3日間巻いた後、はずすそうです。
エリの両親から「縁紐」を結んでもらう新郎新婦
母も支えてもらいながら、二人に「縁紐」を結ぶ
全ての参列者から「縁紐」を結んでもらう新郎新婦
100人以上の参列者から「縁紐」を巻いてもらった新郎新婦
「さかき」のよう(のような葉っぱ)で、新郎新婦に神水をふりかける
式を見つめる、エリのご両親
チェンマイなどの田舎では、今でも家々で木綿糸を紡いでこの紐を作っているとか。
どの家にもある「とっても大切なお守りのような紐」なんやけど、とくに名称が無く「手首に巻く紐」(ファイマットムー)と呼ばれてるそうなので、私は「縁紐(えにしひも)」と呼ぶことに決めました。
導師様の導きで、新郎新婦と家族だけが舞台裏へ(何が始まるか誰も知らない)
何と天蓋付きのベッドのある小部屋に
導師様の祝詞を聞きながら、ベッドでキスを交わす新郎新婦
鶏の鳴き声で、起き上がる
導師様とも「縁紐」で結ばれている
小部屋での儀式を終えた新郎新婦
舞台上で導師様にお礼を述べるエリのお父さん
導師様は、祝詞をあげるだけじゃなく「チェンマイの文化や歴史」を新郎新婦に丁寧に話て下さったそうで、エリが「とても感動した!」と言っていました。
ヒロアキも、エリの通訳でとどこおりなく新郎のつとめを果たすことができ、ホッとしました。
お客様の中に、定年後、日本からタイに永住を決めた男性がおられ、その方の奥さん(タイの女性で、エリの友人)が、私や母の通訳を買って出て下さり、私たちも結婚式を楽しみながら家族の役割を果たすことが出来ました。
2本のロウソクを手にして踊る、幻想的なダンスが始まる
民族楽器による神舞が始まる
歌舞音曲を楽しむ参列者たち
「孔雀」(もしかしたら鳳凰!?)の舞
舞台から降りて客席で乾杯する新郎新婦
母と乾杯する新郎新婦
エリに通訳してもらいながら、新郎の母としてご挨拶するナミねぇ
お父さんのご挨拶に、思わず涙ぐむ新婦エリ
村の子どもたちと、ユキちゃん
お客様たちと順番に記念撮影
お母さんと記念撮影
お父さんと記念撮影
食事は、一階の厨房で作ったものを二階の大広間の奥で市場のように並べ、お客様が自由に取りに行って、飲んだり食べたりする形式です。
ゴザの敷かれた大広間に並んだ20以上ものテーブルで、お客様どうしがワイワイお喋りしながら、それはもう楽しそうに過ごしています。
子どもたちも、テーブルの間をはしゃぎながら走りまわってるんやけど、決してテーブルをひっくり返したりすることなく、大人の会話の邪魔をしないよう、子どもどうしで楽しんでいました。
結婚式が始まる前「今日は、お母さ〜んってエリにひっついたらアカンのやで」と、おばあちゃんに注意されてたユキちゃんは、はしゃぎながらもなんとなく子どもたちのお姉さんのような態度で、とてもしっかりしてました。
結婚式が終わって元の服に着替えたとたん、10歳の女の子に戻ってたけどね、ははは。
エリの両親、兄弟たちと記念撮影
式場入口に飾られた新郎新婦のパネルと、専属カメラマン氏
舞台の前でポーズする、ユキちゃん
言葉は通じなくても、すっかり仲良くなった、エリのお父さんと、ナミねぇの母
私服に戻って記念撮影(ナミねぇ、頭結ったまま・・・)
式場「ムァンファイ」を後にする、エリ&ヒロアキ
(王子と妃はどこ行ったんじゃ〜っ!!)
<by ナミねぇ>