ナミねぇの社会保障国民会議(本会議)での発言をご紹介します。

2008年5月15日

さる3月21日(第2回)と 4月16日(第3回)に、首相官邸にて開催された社会保障国民会議本会議でのナミねぇの発言部分を以下に紹介します。

 

第2回社会保障国民会議本会議におけるナミねぇの発言

吉川座長(吉川 洋 東京大学大学院教授)
 竹中委員。
竹中委員
  私のほうから資料の一番下になっているかと思うが、もう来週月曜日であるが、開催させていただく「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」のご案内を置かせていただいているが、これは、きょう南委員もおられるけれども、私どもプロップ・ステーションと読売新聞社との共催で、ニューオータニにて開催させていただくものである。
 実は、私がよくここで元気とか誇りとか、あるいは眠っている力を生かすとかという発言をさせていただいているけれども、では具体的にそれはどうやってするねんと、思われている方は多いと思う。本当に私が言うような重い障害のある人がちゃんと働けるのか、そういうことを本当にできるのかというお問い合わせというか、疑問の声がたくさん寄せられている中で、実は私どもの活動のカウンターパートが米国の国防総省の中にあり、そこで最高の科学技術を駆使して、最重度の方までを政府官僚にしたり、企業で働ける人に育て上げるCAP( Computer/Electronic Accommodations Program)という組織がある。これはパパブッシュのときにできた組織だが、クリントン政権も、それから今のブッシュ政権も、米国にとって非常に重要な役割を果たしているということで引き継ぎ、拡充をしてきた組織である。そこの理事長であるダイナー・コーエンさんという女性をお招きして、具体的な実例を見せていただきながら、私たちが本当にいろいろな人が元気と誇りを持って働けるヒントをぜひここで皆さんに知っていただきたい、ということで資料を添えさせて戴いた。具体的な実例を目にすることで、日本人はアメリカ人のまねしようとかではなくて、きっとヒントがあれば、世界のどこよりも日本人というのはうまくやれる国民だと私は信じており、そういう意味ですべての人が元気と誇りを持って、社会を支える側に回る意思を持てるような国家観といいますか、そういったものをユニバーサル社会と呼んでいるのだが、その実現を目指すということでぜひこの社会保障国民会議の委員の皆さんにも、少しでもいいのでお顔を出していただければと、思っている。
 このシンポジウムの中で、前の参院選で与党合意になった「ユニバーサル社会基本法の制定」というものの考え方を、当日、発表させていただきたいと思っている。お配りしたプログラムの出席者を見て戴ければおわかりのように、民主党幹事長の鳩山由紀夫さんもご挨拶に来て下さり、ダイナーさんのお話もきちんと聞かせて戴くと言って下さっており、日本を元気にするためには、党派にこだわることなく、ユニバーサル社会の実現をめざそう、というシンポジウムにして行きたいと思っている。国会は今ねじれているけれども、私たち国民からすると、早くねじれは解消してほしいし、そのための核となる政策が必要だと考える。
 そのためにも、すべての人が思いを一つにして取り組めるもの、「日本の元気を取り戻す!」という取り組みに、このシンポジウムが役立てばうれしいなと思っているので、ぜひ皆様ご関心を持ってくださいますようよろしくお願いしたい。たくさんの実例を見ていただけると思う。

社会保障国民会議本会議第2回会合 議事要旨より抜粋

「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」 開催のお知らせ

 

第3回社会保障国民会議本会議におけるナミねぇの発言

竹中委員
 前回のこの国民会議で、「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」のお知らせをさせていただいたが、その簡単な結果報告をお手元に置かせていただいている。総理からも、お忙しい中ビデオでメッセージをちょうだいしましてありがとうございました。
 その総理のビデオのメッセージの中で、「障害のある人が職場で生き生き働いているのを見て、周りの人がむしろ勇気づけられるということが多々ある」というお話があった。今日のこの会議では、働いてもいろいろ大変だ、どんなふうに働くかも大変だというお話がたくさん出たけれども、やはり私は、働けるということは、すごく人としての誇りが維持できることだと思っている。もちろん、高いお給料をとり、高い地位について働けるということは重要なことだろうとは思うけれども、やはり自分が社会から求められている、人から求められている、あるいは期待をされている人間なんだということを感じるためには、働くということは絶対欠かせないことであろうというふうに思っている。
 今回の「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」では、ゲストにアメリカの国防総省のCAPというところから、ダイナー・コーエンさんというリーダーをお招きしたのだが、CAPでは、傷つき、重度の障害を持たれた方々を、どのようにして誇りを取り戻していただくかということを、非常に細かく、いろいろな具体例を挙げてお話しいただいた。例えば、9.11テロでペンタゴンも攻撃されたけれども、そのときに全盲になってしまわれた方が、悲観して、本当に死んだほうがましと言っていたが、手を使わずに声(発話)だけで使えるコンピューターによって再びペンタゴンの職員として職場復帰されたというようなお話であるとか、大やけどによって両腕を失った方が、やはりさまざまなICTを駆使した最高の科学技術を使うことで、視覚でパソコンを操作できるようになり、お仕事に復帰されたというお話しを聴かせていただいた。ダイナーさんは「国防総省でこういうことをやっているのはなぜかというと、国民が誇りを持って生きられるようにすることこそが国防の一歩であるからです」と言われた。
 日本においても「あなたはそんな状態だからかわいそうだね。お仕事をしなくてもいいよ」というのではなくて、どんな人もやはり働く誇りとか、社会を支える一員であるという誇りを持てるようにすることが私は必要だと思っている。誇りは元気につながる。すべての人が持てる力を発揮して支え合う、そのような社会を「ユニバーサル社会」(共生と共助の社会)と、私たちは呼ばせていただいているけれども、ぜひこの社会保障国民会議でも、そういった視点もぜひ交えて議論の進めて戴きたい。
 プロップ・ステーションでは、大変重い障害を持たれた方・・・中途障害の方や生まれついて障害を持たれた方がICTなどを勉強して活躍しておられるけれども、例えば足しか使えない方が、足ですばらしいコンピューターの講師をされる。そうすると、その講習会には、一般のセミナーに行きにくい、小さな子供を連れたお母さんとかも習いに来られる。あるいは、家族が介護が必要になった。うちのお父ちゃんが介護が必要になった。だけれども、社会とのつながりは持ってほしいからと言って、そのお父さんの車いすを押して娘さんが一緒に勉強に来られるというようなことが多々ある。つまり、障害を持つということが、恥ずかしかったりかわいそうなことなのではなくて、社会に勇気を与えることもできるというふうな前提に立った議論が必要である。障害のある人が社会を支える一員として誇らしく働ける社会は、女性であれ高齢者であれ、その人の「支える力」を行かせる社会に繋がる。人の力をみんなでそれを掘り起こそう! どのようにすれば、それが出来るかというようなお話も、私はこの会議で語り合っていただきたいと思っている。
 私自身も、全面介護の必要な重症心身障害の娘を授かって、「社会で働くということ」ができなかった時期が長かった。家族を介護しながらでは、働けないのだ。そこで、娘を連れて働けるNPO活動を自ら生み出し、ICTなどを活用して、それぞれが自分に出来るやり方で仕事をする職場を作り、仲間を見つけたことで、自分自身も誇りを持って働けるようになった。そして今、社会保障国民会議という場所で体験に基づく発言させて戴いていることを、また誇りに思っている。そういう意味で、負担と給付、予算の話、税で行う社会保障などなど、色んな視点はあろうと思うが、やはり人間の誇りというものや支える力を掘り起こすとういうことを、ぜひここで語り合っていただきたいなと思っている。

社会保障国民会議本会議第3回会合 議事要旨より抜粋

「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」 レポート  〜 議事録と映像 〜

 

社会保障国民会議 リンク

首相官邸社会保障国民会議ホームページ

ナミねぇが社会保障国民会議 第1回サービス保障(医療・介護・福祉)分科会で発言しました。

「“野獣”ナミねぇ、官邸で吠えさせていただきました!」 −第1回社会保障国民会議での発言。

「社会保障国民会議 委員」に就任いたしました

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