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In Touch Systems

概要紹介

「コンピュータを障害者の手に」、「障害者、および障害者と共に働く人たちのためのサービス」を目的に、アシスティブ・テクノロジーに関する情報を提供している。主宰、運営は、G・デニス・ランス(G. Denise Lance)博士<dlance@echo.sound.net>。御自身も身体障害者で足指タイプライターを使用。カンサス大学において特殊教育を研究、博士号を取得されている。

障害者自身が個人で運営するサイトという意味でも貴重である。

特記事項

このサイトの特色は、オンラインソフトのライブラリーと、アシスティブ・テクノロジー(障害支援技術)に関する専門書の書評コーナーであるが、今回は、サイトの概要を知っていただくためにトップページを訳した上で、「書店」コーナーの書評部分の内容をほぼ全訳する。アメリカでの、学習および労働環境における障害者のためのテクノロジー研究の充実ぶりの一端なりとも紹介できれば幸いである。なお、もとのページではアマゾン・コムの協力により、紹介された本はオンラインで注文でき、他の書籍の検索も可能になっている。本訳では、もとのページの状態をそのまま再現することはしなかったが、書評コーナーのURLを付記し、リンクを張った。

原サイト上のスポンサーへのリンクは翻訳を省略した。

本サイトの翻訳については著作権者であるG・デニス・ランス博士より快諾を頂いた。深く感謝するものである。(訳者:松井一好)

A. バーチャル支援技術センター

「コンピュータを障害者の手に」

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WEBMASTER:G. Denise Lance, Ph.D.

author of Denise's Toe-Typed Home Page

All content (C) 1996-2000 G. Denise Lance, Ph.D.

本サイトは、障害者、および障害者と共に働く人たちのためのサービスを目的としています。スポンサーからの収益はすべてウェブの管理、およびその他関連経費に用いられます。

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B. AT(アシスティブ・テクノロジー)の本棚 (AT Bookshelf)

[アマゾン・コムから一言]

(訳注 オンライン書店Amazon.comからのコメントへのリンク。翻訳省略)

『障害者のためのコンピュータリソース』

テクノロジーアクセス連盟著

"Computer Resources for People with Disabilities"
by the Alliance for Technology Access (1996)
Hunter House Publishing

私はいつもコンピュータのそばに本書を置いています。障害者のコンピュータ利用の問題を解決する情報が総合的にまとめられているほか、支援技術のメーカーやサービス提供会社についての浩瀚なレファレンスブックにもなっています。やさしい言葉で書かれているので、理解するのに技術的な知識を必要としません。初めの部分では、支援技術の利用者やコンピュータ利用者の支援をする人たちを、支援技術の目標設定から、コンピュータ利用の問題解決についての情報の発見、支援体制の確立、財源の確保、支援技術の購入にいたるまで導きます。第二部では、コンピュータを使おうとする人に何が必要なのか判断するための問題を挙げ、利用できそうな装置を紹介して解答を与えています。第三部は、総合的なリソースの要覧で、テクノロジーアクセスセンター連盟や州のテクノロジー法プログラムへの連絡情報、アメリカ障害者法の条文、支援技術関連の機関、国内会議、データベース、支援技術のメーカー一覧を含んでいます。

本書を学んで、コンピュータを使う障害者、両親、テクノロジーの世界への旅を始めたばかりの人たちのために役立てるために、コンピュータに関する豊富な専門知識は必要ありません。コンピュータと支援技術に毎日たずさわっている人たちにとっての必携書でもあります。

『支援技術 学校・仕事・コミュニティのためのリソース』

カレン・F・フリッポ、キャスリン・J・インジ、マイケル・バーカス編

"Assistive technology: A Resource for School, Work, and Community"
Edited by Karen F. Flippo, Katherine J. Inge, and Michael Barcus (1995)
Paul H. Brookes

本書は支援技術について多くの新しい展望を与える貴重な文献です。最初の部分には、支援技術の考え方の法的基盤を概観する章が置かれ、バージニア州での制度改革のケーススタディを通して、その法律制定を例証します。次に、コミュニケーションの拡張、移動、視聴覚に障害のある人たちのための支援技術、教育の場での支援技術の適用、雇用における支援技術、障害者がレクリエーションを選択する幅を広げるための支援技術の利用について。第三部は、本書が他の専門書と趣を異にする部分で、支援技術の訓練、スタッフの育成、資金、コミュニティ、支援技術の利用者の将来への展望について論じています。

支援技術・サービスや特殊教育プログラムの管理者、障害のある年長の学生を相手にする教育者やサービスを提供する人たちに、特に役立つ本でしょう。

『支援技術 原理と実践』

アルバート・M・クック、スーザン・M・ハッシー共著

"Assistive technologies: Principles and Practice"
by Albert M. Cook and Susan M. Hussey (1995)
Mosby

クックとハッシーの著書は、ここで紹介している他の著作にくらべて、もうすこし理論的なものを目指しています。ヒューマンパフォーマンスの観点から支援技術を考察し、人間、テクノロジー、両者の機能する状況との相互作用を詳細に検討しています。第四章は、三つの要素全部を考慮にいれた、支援技術の評価についての優れた論考になっています。作業療法士や物理療法士は、第五章の着座と姿勢保持の問題点についてのクックとハッシーによる調査の意義を理解されるでしょう。本書には、コミュニケーションの拡張、移動能力の強化、環境の管理、感覚に障害のある人たちのためのテクノロジーについての章も含まれています。

支援技術について極めて臨床的なアプローチをおこなった著作です。それゆえ、本書を参考に臨床的な裏付けのもとに行えば、作業療法、物理療法、言語療法、リハビリテーション工学などは、両親、コンピュータを使う本人、教育者にとって、より快適なものになるでしょう。

『各種障害のためのIBM互換機適応』

ジョセフ・J・ラザーロ著

"Adapting PC's for Disabilities"
by Joseph J. Lazzaro (1996)
Addison-Wesley

ラザーロの二冊目の著書は、人はMacのみにて生きるにあらずということを思い出させてくれます。とりわけビジネスの世界では、多くの障害者はIBM互換機を使う必要があります。本書では、パソコンのキーボードやモニターを使用可能にするオプションを紹介し、聴覚、言語、運動機能に障害のある人たちのコミュニケーションを拡張するのに、どのように用いるのかを解説します。本書の特長は人間工学にもとづいたラザーロによる論考で、照明、ワークステーション、モニター・アームをどのように配置すれば、障害のあるコンピュータ使用者が快適で最大限の仕事をできるようにサポートできるかを論じています。もうひとつの特長は、CD-ROMが一枚付いていることです。このCD-ROMには本書の全文、パソコンを使用可能にするソフト、またはソフトのデモ版、その他の役に立つ情報が収録されています。

近年のWindows3.1または95システムのためのアクセス・オプションの増加は、本書が書かれた当時には知られていなかったので、WindowsよりもDOSシステムの利用に必要な情報のほうが発見できるでしょう。

『支援技術ハンドブック』

グレゴリー・チャーチ、シャロン・グレネン共著

"The Handbook of Assistive Technology"
by Gregory Church and Sharon Glennen (1992)
Singular Publishing Company

古くなったとはいえ、いまなお役に立つ資料です。初めの章では、サービス提供と資金調達の選択肢のモデルについて論じています。第二章は、技術用語全般に慣れていない人たちのための、コンピュータ技術の概説。第三章では、支援技術を使う人たちの姿勢についての重要な問題を略述、動力付き補助具の選択について提案をおこなっています。第四章が、拡張および代替コミュニケーションの評価方法と選択についての概観です。(この問題について扱った本全体については下を参照のこと)次の章では、コンピュータ利用の適合方法の選択について、最小限のものからもっとも複雑なものにいたるまで、考察を深め、論じています。補助装置に要求されるものが、知的側面と身体的側面の両方にわたって探究されます。コンピュータ利用のそれぞれのレベルに応じて質問と図解が揃っていて、読者が生徒や依頼人のために最善の方法を決定する助けになります。次の章では、障害者向けの玩具や環境操作ユニットの使用と選択を論じます。さらに次の章は、支援技術を用いて障害者の教育や地域社会の環境への参加を促進する方法を解説します。最後 の三章には、支援技術製品の一覧、支援技術のリソースのリスト、用語集が含まれます。本書の刊行後、製品のモデルチェンジや新製品の発売があったとはいえ、本書の製品一覧はいまなお広範囲にわたっていて、わかりやすい言葉で客観的に書かれています。理解を助けるための実例が収録されています。

特殊教育、普通教育に携わる人やリハビリテーションの専門家をふくむ、支援技術の情報を必要とする人たちのために、本書は優れた情報源になるでしょう。身体か知覚に、またその両方に重い障害のある人たちのための選択肢を概説している点で特に優れています。

『学習および労働環境のための適応技術』

ジョセフ・J・ラザーロ著

"Adaptive Technologies for Learning and Work Environments"
by Joseph J. Lazzaro (1993)
American Library Association

ラザーロは、視覚障害者、聴覚障害者、そして運動障害か言語障害、もしくはその両方の障害のある人たちのコンピュータ利用を妨げるものを考察することから、本書を始めています。著者は、コンピュータ利用の問題を『アメリカ障害者法』と関連付けて論じています。第二章は、パソコンについての概観です。そして、ラザーロは、テクノロジーによって補助する人の障害の種類、つまり、視覚障害、聴覚障害、運動や言語の障害、によって章を分けて解説しています。各章の末尾には、扱われた障害用のテクノロジーの広範囲にわたるリソース一覧が付されています。さらに、ネットワークや遠距離通信、CD-ROM技術にともなう支援技術利用についての考察。リハビリテーション技術者の役割、支援技術利用者の訓練の手順、技術的サポートを得るための選択肢についての解説と続きます。最後の章では、ラザーロは支援技術のための財源を得る選択肢を概説。組織、会議、雑誌、ニュースレター、州の支援技術プロジェクトの一覧が付録になっています。

本書は、他の本に比べて視覚障害者や聴覚障害者のための支援技術の情報が多いのが特長です。認知障害のある人たちのためのテクノロジーについては、扱っていません。とくに年長の学生や職場にいる成人の障害者向けの本です。

『統合学習のためのテクノロジー 全ての学生の必要に合わせて 第二版』

メアリー・メール著

"Technology for Inclusion: Meeting the Special Needs of All Students (2nd Ed.)"
by Mary Male (1994)
Allyn and Bacon

メールはその著書で、支援技術を障害のない仲間と同じクラスで学ぶ障害のある学生のための媒介と見ることで、支援技術についていくつかの異なった視点を示しています。初めの章では、普通学級で用いるテクノロジーの決定方法、障害のある学生のアクセス需要、学習に完全に参加するために支援技術を必要とする統合教育中の児童を担当する教育者間の連携の重要性を論じています。第二章は、幼年期から成人にいたる障害者の支援技術利用を考察、発達論的展望をおこないます。支援技術の提供サービスには長期間にわたる計画が重要であることが強調されています。次の章では、言語の発達、認知面の発達、遊びとリクリエーション、環境管理をふくむライフサイクルの異なった面に応じた支援技術の使用が考察されます。続く二章が、学級内にテクノロジーを融け込ませる手順と、テクノロジーを用いた活動で生徒の社会性を引き出す方法が論じられます。ワープロ、デスクトップ・パブリッシング、データベース、表計算、通信などのソフトの利用を、クラスでの学習活動 と、教師の生産性を向上させるツールとしての両面から解説するのが、次の二つの章です。さらに、HyperCardやLinkwayといったマルチメディア・オーサリング・プログラムの使用について、個人に応じた指導計画を作ることで、短く概観します。次の章は、個人教育プラン(IEP)でテクノロジーを利用するための提案です。続いては、生徒の両親と協力し合うための方法を示します。考え方の革新と変化への対処が、最後の二章で扱われます。各々の章に、読者の参加できる活動のリストが添えられていて、本書の内容をより特色のあるものにしています。

学習障害、行動障害、外傷性脳損傷、注意欠陥障害などといった、軽い障害のある生徒に統合教育をする教育者にとって、本書はとくに役に立つでしょう。深刻で著しい障害のある学生に対処するには、本書は伝統的な学業に焦点を絞りすぎているようです。一般向けの教育ソフトをどのようにカリキュラムに合わせ、生徒の学習を向上させるために用いるかという方法の実例があるのが、本書の主な長所です。

『特殊教育テクノロジー 教室での応用』

レナ・B・ルイス著

"Special Education Technology: Classroom Applications"
by Rena B. Lewis (1993)
Brooks/Cole
ISBN 0-534-20286-1

ルイスは本書を三つの部分に分けています。最初の部分では、特殊教育の教室での支援技術の概説、コンピュータ適用の手順、ソフト選択のコツを示します。第二の部分では、教室での支援技術に焦点を当てます。ここには、幼児期の特殊教育におけるテクノロジー、深刻な障害のある学生のテクノロジー利用、特定の学習範囲のためのソフト、障害のある生徒の作文教育への支援技術の利用、マルチメディア、ネットワーク、通信の利用についての章を含んでいます。第三部では、拡張コミュニケーション、身体障害のある学生や感覚障害のある学生のための支援技術について論じ、支援技術の将来についても簡単に触れています。巻末には、用語集、支援技術ベンダーと、ビデオやソフトなどの教材の一覧表が添えられています。

本書は教育の過程における支援技術の導入についての実用的な示唆に富んでいます。独立したクラスや視聴覚クラスの教師にも、障害のある生徒を障害のない生徒とともに同じクラスで教える教師にも、役に立つでしょう。本書で取り上げられたソフトのいくつかに、バージョンアップと変更が行われているとはいえ、紹介されている基本的な考え方は、なお読むに値します。重い障害や感覚障害のある生徒を教える教師の役に立つ本でしょう。

『適切な支援技術の評価、選択、利用』

ジャン・C・ガルビン、マルシア・J・シェーラー共著

"Evaluating, Selecting, and Using Appropriate Assistive Technology"
by Jan C. Galvin & Marcia J. Scherer (1996)
Aspen

本書の著者たちは、支援技術の評価について、具体的な結論を出すアプローチをおこなっています。最も重要な要素は障害者と障害者が使おうとする装置との調和であることを論証しています。第一章では、障害者と装置とを調和させる過程と、それに伴う諸問題について述べています。第二章では、日常生活での活動に使う装置を解説します。次の章では、座席の評価と、車椅子やスクーターのような車輪のある移動補助用具の選択について考察します。さらに次の章では、自動車を改造して障害者が運転できるようにする方法を論じます。拡張コミュニケーション・システムの評価、選択、使用が次の章の論題です。さらに、視覚と聴覚に障害のある人のためのテクノロジーが、続く二つの章では概説されます。障害者のレクリエーション参加を助けるためのAT(支援技術)利用が次の論題で、子どもに普通の遊びを経験させるための装置の利用についての議論が続きます。次の章では、家庭と仕事場の改修の選択肢を示します。次の章ではコンピュータ・アクセスが焦点をあてられ、続く章では、インタラクティブ・テクノロジーが論じられます。最後 の三つの章で、ガルビンとシェーラーはATの将来を予測し、AT関連の立法措置および関連する問題、そして装置のための資金援助の選択肢について解説します。本書には、CO-NET CD-ROMが付録になっています。これには、AT装置のHyper-Abledataデータベース、REHABDATA、ATについての記事のデータベース、その他、ATの問題を扱うのに役立つ資料が含まれています。

『不自由な状態での生活方法 第2版』

マルシア・J・シェーラー著

"Living in the State of Stuck"
Marcia J. Scherer (1996) 2nd. Edition
Brookline

シェーラーの著書は、先天的に障害のある人たちと後天的に障害を負った人たちの経験を比較することで、テクノロジーが障害者の生活の質に与えた影響を詳しく論じています。シェーラーの調査は、AT(支援技術)が障害者の直面している困難に対する万能薬ではないこと、そこでATの利用をあきらめるよりも、ATを利用する個人を中心にすえたアプローチをすることが非常に重要であることを指摘しています。障害のある人たちのATソリューションの評価と実践をおこなう人たちの必読書です。

『リハビリテーション療法士のための支援技術』

ジェニファー・アンジェロ著

Assistive Technology for Rehabilitation Therapists
by Jennifer Angelo (1997)
Philadelphia: F. A. Davis.

題名にもかかわらず、本書はリハビリテーションの専門家だけではなく、誰にとっても簡潔で優れた支援技術の入門書です。技術評価、車椅子の座り方、アクセス方法、スイッチ、ローテク装置、電動または手動の車椅子、拡張コミュニケーション、環境コントロール・ユニット、幼児のためのテクノロジー、資金調達といった話題を扱っています。ATの評価と実践にさいして、各種(作業療法、物理療法、言語病理学)の療法士の役割についての情報も提供します。事例研究が添えられており、理解を深めます。

『もう一つのコンピュータ・アクセス 選択ガイド』

デニス・K・アンソン著

Alternative Computer Access: A Guide to Selection
by Denis K. Anson (1997)
Philadelphia: F. A. Davis.

本書は強力な評価ツールです。枝わかれした選択肢をたどって行くことで、読者は正しいコンピュータ・アクセス手段を選択できます。それぞれの選択肢に明快な解説があり、Apple IIe/IIgs、MS-DOS、WindowsおよびMacintoshを補正する商品の一覧が付されています。コンピュータの専門知識は必要ありません。事例研究が読者の評価スキルを養う助けになります。

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