ナミねぇの第8回社会保障国民会議本会議での発言をご紹介します。

2008年10月11日

さる9月3日に、首相官邸にて開催された第8回社会保障国民会議本会議でのナミねぇの発言部分を以下に紹介します。

 

第8回社会保障国民会議本会議におけるナミねぇの発言

吉川座長(吉川 洋 東京大学大学院教授)
 ほかにいかがでしょうか。竹中委員。
竹中委員
  この「5つの安心プラン」の文言その他は、もう最終稿というか、決定ということなのでしょうか。いつも同じことをここで発言をさせていただいているんですが、今回もこの「5つの安心プラン」の中に、高齢者が活力を持って安心して暮らせる社会という記述や女性の話もありますし、介護をする業者の話もありますし、医療者の話もあります。本当に今重要な問題についてそれぞれ検討して書いていただいていると思うんですが、障害があっても活力を持って社会に貢献しつつ安心して暮らせるというようなことについては、全く記述がありません。障害者に関する記述は、先ほどちょっと高木さんが発言をされた医療事故の補償のところで、資料1−3の8ページですけれども、その中に、「出産に起因して重度脳性麻痺となった者への速やかな補償を行う」という記述があるだけです。これはあたかも、重度脳性マヒで生まれると、人生を失った人になるのだというふうにとられかねない記述であると思います。私たちの活動の仲間には、重度脳性マヒのチャレンジドも多数おられ、自分も社会の支え手になろうという意欲を持って努力をされています。働くチャンスが無い時代には「社会から補償をどれだけきちっとしていただけるか」という考え方が主流ではあったんですけれども、最近ではそうではなくて、自分も自立したい、支え手になりたいという方々が増え、大変努力もしておられます。ですので、やはり彼らが活力を持って支え手になれる、そして安心して暮らせるという記述が、どこかに欲しいなと思います。それからこれは参考資料ですので、外へは多分そんなにばんばん出て行かないんでしょうけども、実は出産に起因する障害を持つというのは非常にたくさんの種類があるんですね。

 例えば、命を救うために保育器に入れたときの酸素のちょっとした過剰投与で失明することなどは、非常によく知られた周産期障害です。医療事故として扱われたり、やむを得ざるものとして扱われたり、これは医療技術の進歩によって判断は様々ですが、いずれにしても障害が残った子供たちも、やはり生き生きと社会で生きて欲しい。それのためには、そうなったら補償するよというだけではなく、もっと人生のプラン、 選択肢を増やす施策が必要だと思います。ワーク・ライフ・バランスというのは、家事や介護をしつつも、様々な協力を得て働けるシステムを創造して行こう、ということですけれども、自分が介護を受けている状態であっても、なおかつその人が持てる能力を磨いて働ける、ということも私はそのワーク・ライフ・バランスの中に入っていると思っています。そういった考え方を「ユニバーサル社会の実現」ということで発言をさせていただいて前回の中間取りまとめの中にも入れていただきました。ですのでぜひ、どこか1つのポイントの中にでも今のような考え方に基づく記述を入れていただければありがたいなというふうに思います。

 以上です。

<中略>

竹中委員
  すみません、先ほどの発言が言葉足らずで誤解を招くものであったらいけないので、もう一言、発言させてください。医療ミスによって障害を負われたことが明確な方に補償金を、というのは、どんな障害であっても当たり前だと思います。ただ障害のある人にとっての「安心社会」というのは、補償金が出るだけで実現するわけではない。いきいきと生きられる、社会から認められる、誇りが持てる、という部分が重要である、と言いたかったわけです。誤解なきようにしていただければ幸いです。

社会保障国民会議本会議第8回会合 議事要旨より抜粋

社会保障国民会議(第8回)議事要旨(原文・PDF284K)

 

社会保障国民会議 リンク

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社会保障国民会議 中間報告

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「社会保障国民会議 委員」に就任いたしました

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