果林ちゃんの、万博リポート(後編)です。

2025年4月23日

果林ちゃんの、万博リポート(後編)です。

果林ちゃん、渾身のリポート、ホンマにありがとうございます.

皆さん、ぜひ読んで下さいね!!

<by ナミねぇ>

 

大阪・関西万博初日のUD・アクセシビリティレポ<後編>

松森果林さんのfacebookより引用させていただきました。

万博と言えば世界各国の食も楽しみです。
ミャクミャク堪能しつつビールやワインが飲みたい私。

【値段が分からないレストラン】
ランチは北欧館のレストランに決め、
1時間半ほど並びました。
並んでいるときにシナモンロールの試食やコーヒーの試飲ができるのは嬉しい。
並んでる時にメニューも見られるのですが、
文字も写真も小さくて、
肝心な値段は書かれていません。ドキドキ。
建物の外から並び始め、レストランは3階のようです。
建物が大きいので、レストランも広いかと思いきや
ウッドデッキスペースのカフェですごく狭い。

しかも屋外のためパラソルとテーブルのみです。
パラソルがないテーブルはびしょびしょで使えず勿体ない。
だんだん雨足が強くなり、
かといってここまで並んだからやめるわけにもいかず
傘をさしてようやく注文。
サーモンのちらし寿司の様なものを聞いたら4,800円!
全部のメニューの値段を知りたかったのですが
傘をさしながらの注文、後ろには長蛇の列
筆談は時間がかかります。

ひとまず一品2,000~3,000円程度のものとワインを注文。
着席すると次第にパラソルではしのげない雨風となり
パラソルの下で、傘をさしながら食べる斬新なスタイルにw

お料理そのものは彩り美しく映えるのですが
同行者4人分の傘の間から容赦なく雨が降りそそぐので
料理もワインも早く食べないとびしょ濡れです。
私が注文したものは、まったく違うビーツとミートボールの料理が届き
この雨ですから、これでいいわと食べ始めたのですが
しばらくするとスタッフが
「間違えてしまったので、そちらは食べていただき新たにお持ちしました」と
またもや美しい料理と、ワッフルが届きました。
何が何だか分からず、みんなで分け合って雨まみれでしたが
たくさん食べられたからラッキー。笑
貴重なワインも雨水でだいぶ薄まっていたけれど。
屋外のレストランは雨対策が必要ですが、
それ以前にメニューには値段を書いてほしいですね。
(その後、値段が表記されたメニューになったそうです)

後でレシートを見ると、私が注文した最初の料理も
新たな料理も、どちらも私が頼んだものとは全く違う料理だったというオチ。
頼んだものは来ないのに沢山出てくる素敵でカオスなレストラン!
美味しかったので万事OK!
夜はフードコートぽいところへ。
席数も多く、たまたま隅っこの席を見つけたのですがここが最高でした!
ガラス張りなので噴水ショーが見えるし
終わったと思ったら1000基のドローンショー。
美しさのあまりガラスにへばりつく私たち。
ここで注文したサワーは薄くてジュースみたいでしたが、ゆっくりできたし大満足。
コンビニは大行列でした!
おやつなど食べ物は持っていこう。

【字幕と音声ガイドがあるウーマンズパビリオン】
いざ、パビリオンへ!
パビリオンの予約は入園後にすぐにすべし。
アクセシビリティセンターで時間を費やしたため
当日予約はほとんど埋まっており、
夜遅い時間帯ですが、運よく予約がとれたのは「ウーマンズパビリオン」
(音声認識ではピーマンパビリオンと誤認識されて爆笑)
ここはカルティエが手掛ける白いファサードが印象的な建物。
「ともに生き、ともに輝く未来へ」をテーマに
女性たちの体験や視点を通して、
公平で持続可能な未来について考えることができるパビリオンです。

夜も8時を過ぎると寒さと、疲れもピークですが
入ると、まずスタッフが手話で挨拶をしてくれます!
これだけで元気に。
そして、字幕と音声ガイドがあること、体験時間、撮影OKなど
注意事項が書かれたパネルを見せてくれます。
字幕デバイスの使い方も手話で説明をしてくれて
とても気持ちの良い対応!
聞こえるメンバーはイヤホンで音声ガイドを聞き
聞こえないメンバーは多言語から日本語を選んだ字幕で。
実際の映像そのものにも字幕が出るし
手元のデバイスにも字幕が出るし、多言語から選べるし
作家の吉本ばなな氏をはじめ、3人の女性が語る人生ストーリーを
追体験しながら、日本のジェンダーギャップについて考えることができる構成でした。

アクセシビリティやUDの対応に関しては
各パビリオンによって違うのだそうです。
理想は、すべてのパビリオンにおいて
障害のある人もない人も、あらゆる人が楽しめるものであってほしいです。
そのために、多言語の字幕、手話での案内、
音声ガイドも含めた情報保障があることを望みます。
他のパビリオンはどんな対応なのか、一覧表などがあるといいな。

【トイレも面白い!】
会場には8棟のトイレ棟があるとか。
今回雨だったので、全部チェックできなかったのが残念ですが
外観はアートのようで、それぞれ個性的。
男性トイレと女性トイレの他、バリアフリートイレや
オールジェンダートイレもあります。

話題の2億円トイレは、カラフルなプレハブ小屋みたいで
混雑が集中しているところと
がら空きのところとあちこち分散していました。なぜかしら。
手を洗う場所が、水道の蛇口だけで洗面台がないため
足元がびしょびしょになるので要注意。
午後からは、テープが貼られて使用禁止になっていました。(詰まったとか?)

トイレと一緒に、「カームダウン・クールダウンスペース」といって
発達障害や知的障害のある方など
感情のコントロールが難しい時、ストレスを感じているときに
心を落ち着けるための空間は8カ所くらいあるようです。
身体にフィットするビーズクッション、ヨギボーとの
コラボデザインもあったり。
公式MAPの中に「バリアフリーマップ」のほか
「センサリーマップ」もあります。
https://www.expo2025.or.jp/expo-map-index/map/

入口と出口がちがうトイレなども話題になっていますが、
一体どんな仕組みなのか、
防犯面や、性犯罪などから守れるかどうか、そんな視点も含めて
次に行ったときは全部チェックしたいな。

【最後に万博アクセスのために作られた「夢洲駅」】
近未来感のある駅です。
駅自体はかなり広く、改札口までのコンコースには
高さ3m、全長55mの超大型デジタルサイネージ。
ここにミャクミャクが「買って!買って!」とミャクミャクグッズの宣伝してたり、万博の情報が映し出されて
ど派手で賑やか。
音声アナウンスもここに出してくれたらいいのに。
駅構内のトイレは個数が結構あり
男性トイレと女性トイレの他、オールジェンダートイレ。
サインには和服を着た男女のシルエットがあるのも面白い。
駅構内も、「カームダウン・クールダウンスペース」がありました。
最近空港などでも設置場所が増えていますね。

初日はいたるところで駅員さんが大声を張り上げているほか、
警備員が拡声器で案内する声があちこちでうるさく
聞こえる友人達も「結局何を言っているのか分からない」と。
帰りの混雑はハンパなかったです。

ゲートを出てから駅まですぐ近くなのに
迂回して並び、40分ほどかかったでしょうか。もっとかな。

身動き取れない程の大混雑のなか、
なんと私はリュックのチャック全開でした。
チャックのすぐ下ポケットにお財布があり
丸出しだったのに、無事だったという奇跡。
日本で良かったw

【デジタルとアナログの塩梅とは】
万博内では、デジタルマップを使うことになっているため
歩きスマホは必至です。
ところが雨が降ると、スマホもうかつに出せず困るんですね。
雨ガッパ着ててもスマホは濡れちゃう。

"デジタル万博"と言われていますが
そもそも通信環境が悪いと機能しなかったり
スタッフが使い慣れていなければ、混乱を招きます。
遠隔手話通訳もWi-Fiがないと使えません。
案内所などには、手話通訳者もいてほしいものです。

デジタル化と技術の導入だけでなく
来場者の流れをスムーズにするための全体的な動線設計や
スタッフの適切な配置や適切なオペレーション
雨や台風が多い地域の気候や
デジタルに対応できない方々もいることを考慮して
デジタルとアナログの融合というか、塩梅が大切なのではと思いました。

なんだかんだとツッコミどころ満載でしたが
そこで働いているスタッフやアテンダントの皆さんは
一生懸命対応してくれたり、関西人のノリなのか明るくて楽しかったです。
最初にも述べたように
はじめから完璧な運営は難しいものです。
開幕直後に分かった課題をフィードバックし
今後の改善に繋げてくれることを期待したいと思います。

そんなこんなも含めて楽しかった大阪万博初日。
夜のライトアップされたパビリオンや大屋根リングは
幻想的な光に包まれ、歩くだけでも特別な時間を味わえます。
色んな人や文化や国と出会うことができる、
そこに面白さもあるのでしょうね。
初日に体験できる機会をくれた友人に感謝です。

再訪問する時はどうか晴れていますようにw
有名建築家のパビリオンや最新の技術、
ユニークなトイレ、各地の文化に触れたいです。
そして次こそは「遠隔手話通訳」で色々聞いてみたいし
万博で美味しいビールが飲みたい。

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