メール de ナミねぇ 【第227号】 by Prop Station

2015年8月10日

 

◇◆◇            (平成27年8月10日発行)◆◇◇
◇◆◇  メール de ナミねぇ 【第227号】     ◇◆◇
◆◆◆                          ◆◇◆
◇◆◇           プロップ・ステーション理事長 ◇◆◇
◇◆◇               竹中ナミ(ナミねぇ) ◆◇◆
◇◆◇                          ◇◆◇
◆◇◇           by Prop Station◇◇◆
           http://www.prop.or.jp/

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『メール de ナミねぇ』は、MSゴシックなどの等幅フォントで
ご覧下さいね!

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【プロップ・ステーションからのお願い】

皆様意外とご存じないかもしれませんが、プロップ・ステーションは
お仕事のコーディネートもエキスパートです。
プロップで学んだ多くのチャレンジドが、皆さんからのお仕事を
心からお待ち致しております。
もし皆様の中で「お仕事を頼んでみよう」とか「こんな仕事できるかな?」
ということがございましたら、是非お気軽にご連絡下さい。
どうぞよろしくお願い致します。

データ入力や文書のデジタル化(PDF化やワード・エクセル化)
各種映像への字幕の付与もおこなっています。
こうした業務があれば是非お声がけ下さい。

<プロップ・ステーション事務局長 竹中宏晃>

prop@prop.or.jp

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■□◇◆ 第227号 目次 ◆◇□■

【1】8月12日(水)、「ナミねぇ 日本語でジャズを歌う!
in 神戸北野坂 DYA by DAY」開催!
応援よろしくお願いいたします!!
【2】7月24日、祈りのプレッツェル講習会
(福島プロジェクト)を開催しました!!
【3】活動報告
【4】ユニバーサル社会
21世紀を拓く〜復旧復興を礎に
兵庫県知事 井戸敏三さん(69)
【5】今後の講演など予定

☆ナミねぇからの速報はフェイスブックとブログで!
フェイスブック http://www.facebook.com/nami.takenaka
ブログ http://ameblo.jp/takenakanami/
詳報はメルマガで!
☆プロップ東京の情報はこちらで
http://www.prop.or.jp/challenged/seminar/tokyo-seminar.html

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■□◇◆8月12日(水)、「ナミねぇ 日本語でジャズを歌う!
in 神戸北野坂 DYA by DAY」開催!
応援よろしくお願いいたします!!◆◇□■

7みなさま、暑中お見舞い申し上げます!!

ロック、ポップス、昭和歌謡などを
みなさまの温かい応援をいただいて歌ってきたナミねぇが
大好きな ふるさと 神戸の街で
「日本語で歌う、ジャズやシャンソン」に
チャレンジさせていただく事になりました。

チャレンジ初ライブを
8月12日(水)神戸北野のジャズサロン
「DAY by DAY(デイバイデイ)」にて開催いたします。

演奏は
ピアノ:西田 仁、ベース:波戸就明、ドラム:久家貴志、
  ギター:樫本 ゆう (実は、ナミねぇの弟!)
というプロアーティストの皆さんです

 会場:神戸北野坂 DAY by DAY
神戸市中央区中山手通1丁目10-10 天成ビルB1F
地図
ご予約、お問合せ
TEL 078-391-8678
お一人様:3,000円(ワンドリンク付、チャージ込み)
開場:19:00
開演:20:00

当日参加、勿論OKですが
できれば、ナミねぇにお名前、ご参加人数を事前に
お知らせいただけたら嬉しいです。
お店(デイ・バイ・デイ)へ、
お電話(078-391-8678)でのご予約もお受けいたします。

メール nami@prop.or.jp
ファイスブック facebook.com/nami.takenaka

お誘い合わせてご来場を
心からお待ちしています!!!!
ご支援、どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

<by ナミねぇ>

「ナミねぇ 日本語でジャズを歌う! in 神戸北野坂 DYA by DAY」
フライヤー
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/pdf/20150802_01.pdf

◎このご案内はプロップのホームページでもご覧いただけます
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/20150802_01.html

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■□◇◆7月24日、祈りのプレッツェル講習会
(福島プロジェクト)を開催しました!!◆◇□■

7月24日(金)
福島県福島市において
プロップ・ステーション&日清製粉が協働で取り組む
東日本大震災復興支援スウィーツ
「祈りのプレッツェル」講習会が開催され、
福島県内の作業所・福祉施設等でスウィーツ製作に取り組む
チャレンジドたちが熱心に学びました。

講習会の映像記録と写真、そして報道記事を公開させていただきます。
ご視聴よろしくお願いいたします。(^_^)/~

<by ナミねぇ>

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◎開催の模様をビデオと写真でご紹介します

当日のレシピはこちらからPDFファイルでダウンロードいただけます。
http://www.prop.or.jp/ksc/recipe_20150724.pdf

■講習前半の模様をユーチューブでご覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=Lmr2q8qWDL0

■講習後半の模様をユーチューブでご覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=9sHivR41-04

日清製粉渡邊剛さん開会の挨拶
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_01.jpg

プロップ・ステーション竹中宏晃事務局長による挨拶と趣旨説明
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_02.jpg

八木淳司統括講師の挨拶
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_03.jpg

福島県 保健福祉部 障がい福祉課 主幹兼副課長 緑川 博人さん挨拶
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_04.jpg

福島開催にあたり受講生募集にご尽力いただいた福島県授産事業振興会
の皆さん
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_18.jpg

今回使用したえごまの生産者、たまごカフェ 菊池信男さん
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_05.jpg

八木講師の説明を熱心に聞く受講生たち
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_06.jpg

講師の実演を真剣に見つめる受講生
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_07.jpg

地元テレビ局の取材に応えるプロップ・ステーション竹中事務局長
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_08.jpg

今回の実習で使用される製菓器材
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_09.jpg

さっそく受講生もプレッツェルの生地作りにチャレンジ
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_10.jpg
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_11.jpg

器具を使って生地を均一に延ばします
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_12.jpg

プレッツェルの型を抜きます
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_13.jpg

焼き上がりを待つ間の質疑応答の時間に講師に熱心に質問をする受講生
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_15.jpg

焼き上がったプレッツェル
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_14.jpg

えごまのプレッツェル(右)とブルーベリーのプレッツェル(左)の
完成です
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_16.jpg

最後に受講生、サポーター、講師、支援者、主催者そろって記念撮影
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/img/20150724_17.jpg

■報道記事
7月25日付福島民友新聞記事
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/pdf/20150730_02.pdf

7月28日付福島民報新聞記事
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/pdf/20150730_01.pdf

■チャレンジド・プログラムVol.8」福島会場開催要項
開講日時 2015年7月24日(金) 13:30〜17:30
開催会場 アクティブシニアセンター・アオウゼ
住所 〒960-8051 福島市曽根田町1-18 MAXふくしま4階
電話 024-533-2344
講師 八木淳司(オーストリア国家公認マイスター)

<講習内容>
講習会は《オリジナル商品》として創作したものをテーマに行います。
ドイツ、オーストリアには、パン・菓子のひとつとして、胸の前で交差
する形で「祈り」を表す《プレッツェル》があります。それに福島県産
の「エゴマ」を使用した創作菓子が課題です。
講習会場で学び、東日本大震災から5年目となる来年3月11日を目標
に、各施設で商品として製造・販売できるところまでを講習支援し、被
災地域の応援と各施設、作業所のさらなるレベルアップを目指します。

当日のレシピはこちらからダウンロードいただけます
http://www.prop.or.jp/ksc/recipe_20150724.pdf

<八木淳司(やぎじゅんじ)マイスター>
1951年生まれ。オーストリア国家公認の「製菓マイスター」の称号
を持つ数少ない日本人のひとり。東京の菓子店・軽井沢のホテルベーカ
ー部を経て、1976年オーストリアに渡る。リンツ、ウィーンの製菓
店で修行後、ウィーンヒルトンホテルの副製菓長に就任。80年にオー
ストリア国家公認製菓マイスターを取得。その後、ドイツのレストラン
やホテルで副製菓長を務めて帰国。モロゾフ株式会社テクニカルディレ
クターなどを歴任し、現在は株式会社フレダーマウス代表としてフード
コンサルタントを務めながら、各地の製菓学校などで教鞭をとる。神戸
スウィーツ・コンソーシアム統括講師。著書に「マイスターのウィーン
菓子」(柴田書店)がある。

☆株式会社フレダーマウスのサイト
http://www.fledermaus.biz/

■神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)
主催:社会福祉法人プロップ・ステーション、日清製粉株式会社
後援:農林水産省(7月21日〜)、総務省、厚生労働省、東京都、
福島県、兵庫県、神戸市、日本セルプセンター、
福島県授産事業振興会、関東社会就労センター協議会

■関連リンク

 神戸スウィーツ・コンソーシアム公式サイト
http://www.kobesweets.org/

◎この記事はプロップのホームページでもご覧いただけます
http://www.prop.or.jp/news/topics/2015/20150730_01.html

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■□◇◆活動報告◆◇□■

○7月23日(木)
・会議 / 場所:兵庫県庁
・伊勢田さんからIOT/M2Mのレクを受ける / 場所:三宮

○7月24日(金)
・ひょうごユニバーサル社会づくり推進大会にて、記念講演 /
場所:兵庫県公館

○7月27日(月)
・チャレンジド就労支援関係者の会合 / 場所:三重県

○7月29日(水)
・産経新聞厚生文化事業団理事会に出席 / 場所:産経新聞大阪本社

○7月30日(木)
・日本バリアフリー協会代表:貝谷嘉洋くん、
ゴールドコンサート打合せのため来訪 /
場所:(新)プロップ東京オフィス
・ヒーローズエデュテイメント:秋沢会長、来訪 /
場所:(新)プロップ東京オフィス

○7月31日(金)
・ヒーローズエデュテインメント秋沢会長と、打合せ /
場所:ヒーローズエデュテインメント.オフィス(千代田区麹町)
・ゆうトリオ ジャズライブ /
場所:神戸北野ハンター坂ジャズバー「バンブー」
http://barbamboo.info/

○8月3日(月)
・「2020神戸創生戦略策定懇話会」説明のため、
神戸市より瀬合課長ほか来訪 / 場所:プロップ神戸オフィス
・会議 / 場所:三宮研修センター

○8月5日(水)
・財政制度等審議会に出席(終了後、大臣との意見交換会) /
場所:財務省
・チャリティーライブ金城さんとの打合せ / 場所:六本木

○8月6日(木)
・自立生活25周年 チャレンジド乙川氏来訪 /
場所:(新)プロップ東京オフィス

○8月7日(金)
・会議 / 場所:東京国際フォーラム B1ホール

○8月8日(土)
・プロップ・ステーションは今日から16日までお盆休みです。 /
場所:プロップ・ステーション(神戸・東京)
・会合 / 場所:三宮

その他のスケジュールはこちらをご参照ください。
http://www.prop.or.jp/webcal/webcal.cgi

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■□◇◆ユニバーサル社会 21世紀を拓く〜復旧復興を礎に
兵庫県知事 井戸敏三さん(69) ◆◇□■

産経新聞厚生文化事業団が編集・発行するフリーペーパー「渚の風」に
「ユニバーサル社会の創造に取り組む
兵庫県井戸敏三知事インタビュー記事」が掲載されました。

井戸知事とともに「ユニバーサルな兵庫!」に取り組む
「兵庫県民ナミねぇ」もインタビューに同席させていただき、
知事の熱い想いを聴かせていただきました。
ぜひ、読んで下さい!!!(^_^)

<by ナミねぇ>

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<渚の風 2015年7月30日号より転載>

■ユニバーサル社会
21世紀を拓く〜復旧復興を礎に
兵庫県知事 井戸敏三さん(69)

 http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/img/20150806_01_3.jpg
スペシャルオリンピックスをPRする聖火リレーに参加した井戸敏三知事
(2014年10月16日、神戸市中央区の兵庫県庁前)

 http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/img/20150806_01_2.jpg
竹中ナミさん
Profile
愛称、ナミねぇ。社会福祉法人「プロップ・ステーション」理事長。
「チャレンジドを納税者に」が合言葉だ。

      ◇        ◇        ◇

 六甲山の緑を遠景にして建つ兵庫県庁舎(神戸市中央区)。6月15
日夕、井戸敏三知事は、知事応接室に姿を見せた。知事に就任したのは、
2001年8月1日。4期目の県政をあずかりながら、21世紀を拓い
ている。名刺を交換すると、にこやかな顔で「平田篤胤(国学者)の末
裔ですか」「どうして渚の風(というネーミング)なんですか」。ユニ
バーサル社会をテーマにしたインタビューは、いきなり、知事からの逆
取材で始まった。

(文 平田篤州)
Text by Atsukuni HIRATA

 井戸知事の名刺は、点字だった。いっきょに17年前の霞が関のシー
ンが蘇った。1998年夏の自民党総裁選。当時、厚生大臣だった小泉
純一郎氏(73)が出馬、インタビューで訪れた厚生省(現厚労省)の一
室で渡された小泉さんの名刺も点字だった。その時も、「篤胤の末裔か
」。「いや、ぜんぜん関係なくて・・・」

NAGISAとUNIVERSAL

 もう1つの知事の質問、「渚の風」の理念やネーミングについて答え
た。そのあとのシーンで、はっとした。説明に使った言葉の一群が、知事
から、まるでおうむ返しのように出てきたのだ。
「障害のある人もない人も、高齢者も若者も、男であろうと、外国人
であろうと、それぞれの個性を活かしながら地域の中で自立することを
めざして努力していくことができる社会。それがユニバーサル社会です
」。こちらが説明した「渚の風」の理念は次のような内容だった。

 <渚は、山や川や空が海に出会い、まぜこぜになって生まれる。そこ
の砂浜や湿原では、多くの命が誕生する。地球上で最も豊饒なエリア、
それが渚だ。
それは、人間の世界でも同じだ。健常者や障害者も、男性も女性も、大
人も子どもも、いろんな人がまぜこぜになった社会こそが、最も豊かな
社会…そんな差別や偏見のない「渚」をあちこちに創る「風」になりた
い>

 「渚とユニバーサル社会の定義って、ほんまにいっしょやったね」

 インタビューから5日後の6月20日夜、大阪・梅田の居酒屋でこう
つぶやいたのは、ナミねぇこと竹中ナミさん。社会福祉法人「プロップ
・ステーション」(神戸市)の理事長だ。実は井戸知事へのインタビュ
ーは、ナミねぇの仲介で実現した。もちろん、インタビューには、ナミ
ねぇも飛び入りで同席していた。

灼熱の対談

 「ユニバーサル」は、英語でUniversal。万能の、普遍的な、などの
意味がある。1985年に米国の建築家が「いろんな機器や建物は、で
きるだけ多くの人が利用可能であるようなデザインに」と提唱して以来、
「ユニバーサルデザイン」の言葉が広がり、「だれもが〜しやすい」
「だれもが〜できる」の意味合いで、使われるようになった。

 「ユニバーサルデザインは、どちらかというとハードの概念。でも、
デザインだけじゃない。人間は、ハードやソフトで形成された地域を含
む空間で生涯を送っているわけだから、すべての人が共生できるような
空間づくりをしていかなければ…。社会そのものがユニバーサルになら
ないといけません」
 21世紀の扉が開いた2001年。知事に就任してすぐ、井戸さんは
「ユニバーサル社会の実現」を県政の旗印の1つに掲げた。

 ナミねぇは、こう話す。

 42歳の重度脳障害の娘を授かったオカンとして、「娘を残して安心
して死ねる日本社会ってどんなんやろ」。そう考えた時、社会を支える
意欲のある人のチカラを、(障害者も健常者も)漏れなく生かし切るこ
とのできる『ユニバーサル社会』の実現こそが、持続可能な社会を創る
んや、と思い至りました」

 知事は言った。

 「目から鱗が落ちました。ナミねぇから「チャレンジド」の話を聴い
た時は…。障害者をチャレンジドと呼び、保護・支援の対象ではなく、
タックスペイヤー(納税者)になりうる可能性を持った人々だ、と言い切
る。そして、それを実行している。びっくりしました。なんでもできる
んです、ナミね・・・」

 穏やかなはずの「創刊1年インタビュー」が、しだいにナミねぇとの
「灼熱の対談」になってきた。

27面(裏面)に続く

      ◇        ◇        ◇

あとがき
季刊フリーペーパー、渚の風は、福祉施設で働く人々を元気づけよう」、
福祉現場につきまとうマイナスイメージを吹き飛ばそう、との目的で昨
年7月、創刊しました。みなさまのご支援のもと今回を含め回発行する
ことができ、その間、さまざまな方面から応援や感謝の言葉をいただき
ました。深く御礼申し上げます。今号で休刊となりますが、バックナン
バーは引き続き、インターネットの「産経新聞制作」ホームページから
閲覧できます。QRコード(右)からジャンプすればスマートフォンで
も読むことができます(一部の機種では不可の場合もあります)。
(渚の風編集委員会)

QRコード
http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/img/20150806_01_4.jpg

フリーペーパー渚の風
問い合せ 郵送のお申し込み 06・6633・9905
発行 (株)産経新聞制作 東京都千代田区大手町1の7の2
編集 渚の風編集委員会 写真協力 産経新聞大阪本社写真報道局
編集協力 社会福祉法人産経新聞厚生文化事業団

      ◇        ◇        ◇

創刊1年インタビュー     2015.7.30 渚の風 5号 27

28面から続く

■ユニバーサル社会 兵庫県知事 井戸敏三さん(69)

 あっという間にインタビューの時間が過ぎていく。兵庫県知事の井戸
敏三さんと、飛び入りの社会福祉法人「プロッブ・ステーション」理事
長のナミねぇこと、竹中ナミさん。実は井戸さんのふるさとは、兵庫県
揖保郡新宮町(現、たつの市)。阪神淡路大震災の翌年(1996年)に、
当時の貝原俊民知事に乞われて、自治大臣官房審議官の職から兵庫県の
副知事に転身した。ナミねぇも神戸市の生まれ。自宅は、あの震災で全
焼している。

 http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/img/20150806_02_1.jpg
(写真陶器浩平)Photo bv Kohei TOKI

      ◇        ◇        ◇

見守リ、地域支援が必需品に

 「おまえ、ふるさとの復旧復興を手伝え」。そう貝原さんに言われた
時から、「復旧復興」が、最大のミッション(使命)になった。貝原さん
は同じ東大法学部卒、そして自治省の先輩でもあった。

 被災地へ。街の道路は、波打ったまま。歩道もガタガタだった。

 「復旧復興といっても当初は、ソフト中心の施策でいくしかなかった。
その1つが「見守り」であり、今のユニバーサル社会の創造にも通じて
いる」

 「仮設住宅の暮らしで、自立は難しいけど、ちょっとした手助けがあ
れば暮らしていける・・・そんな被災者をサポートする見守りの仕組み
(サービス)をどう創っていくのか。サービスを提供できる、福祉型仮
設を用意した」

 井戸さんは、当時を振り返りながら話した。

 ボランティアやNPOの人々に、被災者の身の回りの世話やリハビリ
を担当してもらった。そして、「見守りの仕組み」と「地域が支援する」
というシステムは、被災地の必需品になっていった。

 もう1つ、ユニバーサル社会の創造に通じる施策として、その後の復
興過程に入ってからの高齢者の見守りをあげた。

 「仮設から恒久住宅に移行したあとも、その地域に高齢者の見守りの
仕組みを創ることはとても重要だった。支援には、永続的な組織が必要
だ。ボランティアやNPOの人々に活躍していただき、それを市民や行
政が支援するシステムを創っていった」

震災10年、指針ができた

 震災から10年が過ぎた2005(平成17)年4月、兵庫県は「ひ
ょうごユニバーサル社会づくり総合指針」をつくった。井戸さんは、巻
頭に次のように書いた。

 <共に生きる。震災が教えてくれたこのことを基に、どこよりも安全
・安心な地域づくりを進めていかなければなりません・・・障害の有無
や年齢等にかかわりなく、だれもが、同じ地域社会で生活する者として、
主体的に生き、社会の支え手となることのできるユニバーサル社会の構
築をめざしています>

 この時の「だれもが」の例示として、「県民、地域団体、NPO、企
業、自治体」などをあげている。

 それから10年。「今は相当、ソフト事業に力を入れている」と井戸
さん。その1つとして「みんなの声かけ運動」をあげた。障害のある人
や高齢者をはじめ、だれもが道に迷っている時や電車の乗降などで困っ
ている時に、気軽に声をかけて必要な手助けを行う県民運動だ。「県民
運動として取り組もうと・・・。約4500人の県民(ボランティア)
に『声かけ運動推進員』になっていただいている」。

 さらに今、取り組んでいるのが、特別養護老人ホームを拠点にした2
4時間見守りサービスだ。

 「特養を中心に、中学校区ぐらいかな、24時間見守りサービスを行
っている。特養には人材、スタッフがそろっている。もちろん、日常の
仕事があるので1人か2人、県からコーディネーターを配置して在宅の
人からの連絡対応やスタッフ派遣の段取りをしている。将来的には、特
養が在宅24時間サービス事業の基地になっていけばいい、と思ってい
る」

「鉄棒ができる夢」筋電義手

 「これ、絶対聞いてね」。インタビューの前にそういわれてナミねえ
から渡されていたチラシ。見出しに、こうあった。

 <小児筋電義手バンクを設立〜子どもたちの夢・希望 実現のために
〜>

 筋電義手とは、手を失った人が、残された腕の筋肉の収縮から生じる
微弱な電気信号(生体信号)を利用して、本人の意思で指などが動かせ
る義手だ。兵庫県立リハビリテーション中央病院ロボットリハビリテー
ションセンター(神戸市西区)で開発が進められてきた。

 小児筋電義手バンクは、2014年6月に誕生した。井戸さんは、集
まった善意と同額を県が助成する「マッチングファンド」を採用。民間
の善意3000万円と同額の3000万円を県が助成して合計6000
万円の基金ができた。そして、今春から本格的に貸与事業が始まった。

 「世間のみなさんの善意からバンクができて、県が何もしないという
のは・・・。。かといって、県単独でやってしまうと善意が生かせなく
なる。そこで、マッチングファンドを採用した」

 井戸知事は、「民」と「官(県)」の役割について、こう話した。そ
して、こちらのすわっている席をみやりながら、話した。

 「(今年3月に)奈良県の女の子(5歳)がちょうどそこの席にすわ
って、初めて装着した。女の子は(筋電義手を使って)ちゃんと手のひ
らを開いたりむすんだりできていた・・・」

 女の子は、「鉄棒ができるように(訓練を)頑張る」と話したという。

得意技を集めて土俵を創る

 さて、戦後最悪の状態になっている生活困窮者。全国で220万人を
超える、といわれている。

 「格差の広がりもあるが、がんばってもなお追いつけない人々が増え
ていると感じている。この人たちに意欲を持ってもらわないといけない。
昔は、御上の庇護には入りたくない、という「やせがまんできる人」がい
たが、今は違う。そんな生活弱者に対応する仕組みの発想や土俵を上手
に創っていかなければと思っている」

 「高齢社会で労働人口は減る一方。そんな中、社会の持続可能性を高
めていく大きな要素は、女性、高齢者、障害者、そして社会に埋もれて
いる若者だと思う。これまで『自立』の対象とされなかった人をどう支
え、活躍できるようにするか。もちろん、自立できない方々については、
福祉サービスを充実していかなければならない」

 土俵は、どう創るのか。

 「引きこもりの若者のところに県のお役人がいっても拒否されるだけ。
接点を持っているグループに担ってもらう。ボランティアであったりN
POであったり、ナミねぇのような活動家であったり(笑)・・・。これ
からは、行政が単独でやるのではなくて、行政は、みんなの「得意技」を
少しずつ集めてくる。結構、制度自身は、用意されている。そんな人や
制度をどう結び付けていくのかが重要だ」

 ナミねぇも、加わった。

 「行政は後押しする役目。後押しされた人たちが燃え上がっていく・
・・そんな構図ですよね」

(平田篤州)

      ◇        ◇        ◇

ナミねぇ走る
日本を「リハビリ最先端国」として世界に発信
2019年、神戸で国際大会開催決定

 皆さんは[補装具」をご存知ですか?生まれつきあるいは事故や病気
や加齢によって失われた身体の一部、あるいは機能を補完するものを
「補装具」と呼びます。具体的には、義肢(義手・義足)・車いすが有
名やけど、杖・義眼・補聴器もこれにあたります。

 「補装具」の研究開発は、パラリンピアンが使うことでも知られてい
るように、材質や形状だけでなく、コンピュータを組み込んだものなど
科学的な研究も進み、近年飛躍的に進化しています。

 兵庫県立リハビリテーション中央病院ロボットリハピリテーションセ
ンターの陳隆明博士のもとで研究開発が進んでいる「小児筋電義手」は、
上肢の一部を失った生後すぐからの子ども遠の成長に合わせて、サイズ
を変更しながら製作され、子どもの日常生活を改善し、成人後の就労ま
でを見据えたリハビリが行われています。

 陳博士は、ドイツ製が中心だった筋電義手を国産化することで価格を
3分の1に押さえ、なおかつ日本人の感性に合った精緻なデザインでの
製作・普及に精力的に取り組んでおられます。

 また兵庫県知事、井戸敏三さんの呼びかけによって「小児筋電義手バ
ンク」が股立され、使用者家族の負担の軽減にも取り組んでいます。小
児だけでなく高齢者向けの様々な歩行補助装置などは、高齢化がますま
す進む日本の産業としても大きな分野に成長しつつあります。このよう
な社会状況の中、「補装具の国際会議(ISPO)日本招致」がこの度
決定しました。ISPOの日本代表をつとめる陳博士が中心となり、安
倍総理、麻生副総理はじめ関係閣僚の「ウエルカム・レター」を携えて
の招致活動の結果、2019年に兵庫県神戸市において国際会議の開催
が実現することとなったものです。

 東京オリンピック・パラリンピックの前年に開催されるこの国際会議
では、リハビリロボットの見本市やパラリンピックのプレイベントなど
もオールジャパンで企画されており、日本を「リハビリ最先端国」とし
て世界に発信する好機になると思われます。誰もが使用する可能性のあ
る「補装具」の分野に、国民的関心が寄せられることを心から期待する
ナミねぇです。

画像ページ
http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/20150806_01_i.html

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◎このご案内はプロップのホームページでもご覧いただけます
http://www.prop.or.jp/news/clip/2015/20150806_01.html

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■□◇◆今後の講演など予定◆◇□■

○8月12日(水)
・ゆう&ナミねぇ ジャズライブ /
場所:(神戸北野)Day by Day
http://daybyday.kagennotuki.com/

○8月17日(月)
・9月の次官PJ(防衛省)打合せ /
場所:ヒーローズエデュテイメント秋沢さんオフィス

○8月18日(火)
・「こうべICT行動計画2015推進懇話会」に出席 /
場所:神戸市役所1号館14F
・神戸市立医療センター中央市民病院 倫理委員会に出席 /
場所:神戸市立医療センター中央市民病院

○8月19日(水)
・兵庫県立芦屋特別支援学校 進路担当 西井さん、来訪 /
場所:プロップ神戸オフィス

○8月20日(木)
・神戸市「2020神戸創生戦略策定懇話会」に出席 / 場所:神戸市役所

○8月23日(日)
・会議 / 場所:三宮

○8月24日(月)
・会議 / 場所:県庁

○9月2日(水)
・兵庫県福祉のまちづくり検討小委員会に出席 /
場所:兵庫県庁(予定)

○9月4日(金)
・「三重県観光バリアフリー推進大会」
(三重県鈴木知事、乙武さん、中村元さん、ナミねぇ) /
場所:三重県津市「フレンテみえ」
http://ameblo.jp/takenakanami/entry-12051070840.html

その他のスケジュールはこちらをご参照ください。
http://www.prop.or.jp/webcal/webcal.cgi

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☆メール de ナミねぇ 【第227号】
平成27年8月10日発行
☆発行元:社会福祉法人プロップ・ステーション
URL http://www.prop.or.jp/
☆お問合せ先:  〒658-0032 兵庫県神戸市東灘区向洋町中6−9
神戸ファッションマート6E−13
社会福祉法人プロップ・ステーション広報
メールアドレス:kouho@prop.or.jp
☆発行:原則として毎月2回
☆『メール de ナミねぇ』は『まぐまぐ!』
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