村木さん 国や元特捜部長らを提訴

NHK 2010年12月27日放送

無罪が確定した厚生労働省の元局長の村木厚子さんが、大阪地検特捜部の不当な逮捕や起訴によって精神的な苦痛を受けたなどとして、国や元特捜部長らに3600万円余りの賠償を求める裁判を起こしました。

厚生労働省の局長だった村木厚子さんは、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用しようとした団体のためにうその証明書を発行したとして大阪地検特捜部に逮捕・起訴されましたが、ことし9月、無罪の判決を受け、確定しました。これについて村木さんは、「特捜部による不当な逮捕や起訴などによって精神的な苦痛を受けたほか、休職を余儀なくされた」として、国のほか、当時の特捜部長の大坪弘道被告(57)や主任検事だった前田恒彦被告(43)らに3600万円余りの損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。村木さんの代理人の弘中惇一郎弁護士は、記者会見で「村木さんは全く無実なのにどういう過程で被告という立場に追い込まれていったのか、どうしても知りたいと話している。裁判の場で明らかにしてほしい」と述べました。

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