村木元局長“脅迫と感じた”

NHK 2010年4月15日放送

厚生労働省の元局長がうその証明書を作った罪に問われている裁判は、元局長本人に対する質問が行われ、元局長は「取り調べの際、検事から『裁判になれば長くなるし、罪が重くなるので、罪を認めないか』と言われ、これは脅迫ではないかと感じた」と述べました。

厚生労働省の元局長、村木厚子被告(54)は、障害者のための郵便の割引制度を悪用しようとしていた団体のためにうその証明書を作った罪などで起訴されました。裁判は、村木元局長本人に対する質問が行われ、村木元局長はあらためて無罪を主張するとともに、「検事には同じ公務員として信頼感を持っていたのに、調書の内容が違うと言っても聞き入れてくれず、わなにはめられているのではないかと不安になった」と述べました。そのうえで「検事からは『裁判になれば長くかかるし、罪が重くなるので、罪を認めないか』と言われ、これは脅迫ではないかと感じた。今回の事件は検事によって作られたストーリーだと思う」と述べ、検察の捜査を批判しました。この裁判では、取り調べで村木元局長の指示を認めた当時の部下が「検事の誘導で事実と違う供述をした」と証言するなど、関係者の捜査段階の供述と法廷での証言が食い違い、捜査段階の供述の信用性が大きな争点になっています。

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