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神戸スウィーツ・コンソーシアムの新しい講師、
近藤冬子シェフをご紹介します!

 

2010年3月17日

ナミねぇです! いよいよ4月1日から「神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)in 東京 チャレンジド・プログラムVol.3」の募集が開始されます。2010年度のチャレンジド・プログラムは、昨年に引き続き東京の日清製粉小網町技術加工センターを会場として、講師陣に超一流のパティシエとブーランジェを迎えての開講です。

プログラムでは作業所や施設でお菓子作りに従事する精神・知的障害のチャレンジドを対象に、スキルを上げたい、スウィーツの世界で開業したい、製造販売業に携わりたいといった人たちに、超一流プロのレシピと技を直接指導しているんですよ!KSCのホームページで今年度の募集要項を公開していますので、ぜひご覧になってくださいね。

KSCのホームページはこちら

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ラ・シュエットのふくろうのロゴは、近藤シェフのお父様のデザイン

このプログラムの最大の特徴は、講師の先生方がいずれもスウィーツの世界の最先端で活躍する超一流プロであり、その最高の技術を直接教わることが出来ることです。そして今年度はその講師陣にまた一人すばらしいメンバーが加わります。洋菓子教室・注文菓子専門店「ラ・シュエット」を主宰される近藤冬子シェフです。近藤シェフはヨーロッパで修行を積まれたのち、日本の女性パティシエのさきがけとして活躍されてきました。先日ナミねぇは近藤シェフのご自宅兼教室をお訪ねしお話をうかがってきましたのでご紹介しましょう。

渋谷南平台、大きなお屋敷が点在する高級住宅街の一角に近藤シェフのラトリエ(菓子工房)はあります。瀟洒なレンガ塀に「近藤冬子の洋菓子教室」の看板が目印。ワクワクしながら呼び鈴を鳴らすと、近藤シェフがにこやかな笑顔でお迎えくださいました。

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大きなスペキュロスの型とクグロフの型がインテリアに!

教室はご両親のご自宅を改築されたものだそうで、エントランスからモダンな白壁の廊下を抜けるとすぐに広いリビングがあり、ここを教室としてお使いになっているそうです。

使い込まれた味わいのあるアメリカの木製家具とヨーロッパのガラスアンティーク、印象派の絵画、そして壁に立てかけられたスペキュロス(シナモン風味のビスケット)の大きな型はベルギーの人間国宝の方がお造りになったものだそうで、そのままインテリアとしても楽しめる見事な造形です。

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手入れの行き届いたお庭にはピンクの椿が

そしてそして、目の前にはすてきな「和」のお庭が! お尋ねしたのは3月の始め、お庭にはピンク色の椿やこぶしが見事に咲いています。モダンなお住まいに自然に溶け込んでいるこのお庭は、近藤シェフのお父様が丹精こめてお造りになられたものだそうで、50年お住まいになっているという歴史の重みが伝わってくるものでした。

もちろんシェフの仕事場である厨房も拝見しましたよ!調理コンロ、レンジ、冷蔵庫などなどすべて超プロ仕様!これがお宅の中にド〜ンとあるので、その存在感に圧倒されます。調理場も生徒さんたちが実習する部屋も隅々まで磨きこまれて輝いています。そう、プロの職場って美しいものなんよねっ!

ひととおり見学させてもらったのち、先ほどの教室に戻って、大きな木彫アンティークのテーブルで紅茶とケーキをいただきながらお話を伺いました。ケーキは、タルト生地に目にも鮮やかなオレンジムースがあしらわれたもの。新鮮なオレンジの味わいを生かした口溶けなめらかなムースをしばし堪能。まさに至福のひと時!

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食べるのがもったいないっ!

近藤シェフはお父様の仕事の関係でニューヨークで生まれ、アメリカや日本などで育たれました。菓子作りの修行の始まりはベルギーの製菓学校で。当時は女性が職人になるという環境がなかった時代で、また製菓業は重労働のため身体を壊される人も多く、たいへんご苦労されたそうです。

フランスでも修業されたのち帰国。東京「ルノートル」などを経て代官山「レストラン・パッション」でシェフ・パティシエとして腕を振るわれました。現在は「ラ・シュエット」で後進の指導にあたるかたわら、フジテレビの「料理の鉄人」やNHK「きょうの料理」出演など、日本のトップパティシエとして幅広く活躍されています。

お話を伺っている時に、小学生の息子さんが帰って来られ勢い良く階段を登っていかれたので、息子さんもきっと洋菓子がお好きなんでしょうねってお尋ねしたら、以外にも「和菓子党です」のご返事。息子さんのために餡子作りから和菓子も手がけられるとのことで、母としての深い愛情が伝わってきました。

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厨房で近藤シェフとともに

教室を主宰されているので、多くの生徒さんが近藤シェフの下から育たれているんですが、この日同行してくれた日清製粉の田子課長の奥様も何とお弟子さんだったそうで、意外なご縁にビックリ!

神戸スウィーツ・コンソーシアムへの抱負をお尋ねしましたら、チャレンジドのみなさんと一緒に菓子作りできることをとても楽しみになさっていて、自分のレシピをしっかりとお伝えしますとのことでした。近藤シェフには講習でムースを担当していただく予定になっていますのでどうぞお楽しみに!

近藤シェフとのお話は尽きることなく、ゆったりとした時間を遠慮なく過ごさせていただいたナミねぇは、KSC開講式での再会を約束し教室を後にしました。

今年のKSCはこのように素晴らしい講師の先生方にご協力いただき、5月から半年間のカリキュラムがスタートします。参加するチャレンジドの皆さんが講習を通じて超一流プロの技に触れ、吸収し、そこて学んだことを所属する作業所や施設で実践し、仲間に伝えることで、作業所発のほんとうに美味しいスウィーツがたくさん生まれることをナミねぇは願ってやみません。

by ナミねぇ

 

関連リンク

近藤冬子シェフの洋菓子教室・注文菓子専門店「ラ・シュエット」ホームページ

神戸スウィーツ・コンソーシアムのホームページ

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