郵便不正公判 厚労省に口添え「ない」 石井一参院議員が証言

読売新聞東京夕刊 2010年3月4日記事

 郵便不正事件に絡み、自称障害者団体「凛(りん)の会」に偽の障害者団体証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成などの罪に問われた厚生労働省元局長・村木厚子被告(54)の公判が4日、大阪地裁で行われ、民主党の石井一参院議員(75)が弁護側証人として出廷した。石井議員は同会側から依頼を受け、厚労省に口添えの電話をかけたとされる点について「全くありません」と否定。同会関係者と面会したとされる日も「千葉県成田市のゴルフ場で同僚議員らとプレーしており、会うことはできない」と証言した。

 検察側主張によると、石井議員は衆院議員だった2004年2月、元秘書だった同会の元会長・倉沢邦夫被告(74)や元会員(67)と議員会館で面会し、証明書発行への協力を要請され、村木被告の上司だった塩田幸雄・元障害保健福祉部長(58)に電話をかけ、便宜を図るよう求めた。その後、塩田元部長から指示を受けた当時課長の村木被告が、元係長・上村勉被告(40)に証明書作成を指示したとされる。

 これまでの公判で、倉沢被告は「04年2月25日に議員会館の石井議員の事務所を訪ねた」と証言したが、石井議員は「(倉沢被告と会ったことは)ない。記憶にないのではなく、絶対にない」と説明。弁護側は、石井議員の手帳をモニター画面に映し、ゴルフ場名やスタート時間などが記されたその日の記述を示した。

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