メール de ナミねぇ 【第67号】 by Prop Station

2009年7月15日

◇◆◇            (平成21年7月15日発行)◆◇◇
◇◆◇  メール de ナミねぇ 【第67号】      ◇◆◇
◆◆◆                          ◆◇◆
◇◆◇           プロップ・ステーション理事長 ◇◆◇
◇◆◇               竹中ナミ(ナミねぇ) ◆◇◆
◇◆◇                          ◇◆◇
◆◇◇           by Prop Station◇◇◆
           http://www.prop.or.jp/

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『メール de ナミねぇ!』はMSゴシックなどの等幅フォントでご覧下
さいね!

■□◇◆ 第67号 目次 ◆◇□■

【1】ナミねぇの「つづれおり」第67回
   神戸スウィーツ・コンソーシアム in 東京
     「チャレンジドプログラムVol.2」開講式と
          第1回講習が開催されました!(ご報告その1)
【2】活動報告
【3】KSC「チャレンジド・プログラム」が
             NHK国際放送で世界に紹介されました!
【4】今後の講演など予定
【5】ナミねぇ神戸市「市政功労者表彰」受賞記念
               「六アイ・ライブ!」速報!

【6】ラジオ関西「こんにちよう原田伸郎です! のぶりんの小部屋」
               にギターのせきやんと出演しました!
【7】最新メディア情報
【8】編集後記

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■□◇◆ナミねぇの「つづれおり」第67回◆◇□■

神戸スウィーツ・コンソーシアム in 東京
     「チャレンジドプログラムVol.2」開講式と
          第1回講習が開催されました!(ご報告その1)

さる6月20日(土)、日清製粉本社小網町ビル加工技術センターにお
いて、神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)の東京での始めての
「チャレンジドプログラム」の第1回講習が、たくさんの支援者、報道
各社の皆さんが見守るなか開催されました。(主催:社会福祉法人プロ
ップ・ステーション、日清製粉株式会社、株式会社日東商会)

ナミねぇのメルマガでは今号と次号の二回にわたって開講式と講習の模
様を詳しくご報告します。まず今回は開講式をビデオでご紹介しましょ
う。

今回の受講生はKSC講師による厳正な選考を経て決定したチャレンジ
ド7名と、サポーター受講生1名の計8名です。それぞれが作業所など
でお菓子作りの経験を積んでいる人たちで、さらなるスキルアップを目
指してこのプログラムに参加したものです。

開講式に先立って「チャレンジドプログラム」で指導にあたってくださ
る講師の先生方、そして主催者による記者会見が開催されました。八木
淳司KSC講師が前日に焼き上げてくれた第1回講習の課題でもあるマ
ドレーヌを、記者のみなさんに試食いただきながらの和やかな雰囲気の
なか、質疑応答が行われました。

記者会見の模様はこちらでご覧下さい。(43:10)
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_kishakaiken.wmv

そして、午後1時より「チャレンジドプログラムVol.2」開講式が講習
会場である加工技術センター内で開催されました。まず竹中宏晃プロッ
プ・ステーション事務局長の司会により、ナミねぇが主催者ご挨拶をい
たしました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_nami.wmv

つづいて共催者であり、全社を上げてのご支援の先頭に立って応援して
いただいている、日清製粉株式会社の佐々木明久社長よりご挨拶をいた
だきました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_sasaki.wmv

今回の東京でのKSC開催にあたってご後援をいただいた農林水産省の
石破茂大臣からは、ナミねぇ恒例の突撃インタビューでいただいたビデ
オメッセージを披露させていただきました。石破大臣はお菓子作りが大
好きだそうで、心のこもったメッセージを会場の皆さんに熱く語りかけ
てくださいました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090630_ishiba.wmv

共催者である株式会社日東商会川口淳太郎代表取締役社長のご挨拶です。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_kawaguchi.wmv

農林水産省からは坂井眞樹大臣官房参事官にもご挨拶をいただきました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_sakai.wmv

つづいて後援をいただいている厚生労働省の木倉敬之障害保健福祉部長
のご挨拶です。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_kikura.wmv

KSC設立当初より後援をいただいている兵庫県より井戸敏三知事のメ
ッセージを披露していただきました。
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_hyogo.wmv

同じく後援をいただいている神戸市より矢田立郎市長のメッセージを披
露していただきました。
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_kobe.wmv

今回KSCを東京で開催するにあたって、受講生の募集などで大きなご
協力をいただいた日本セルプセンターの清島眞常務理事からもご挨拶を
いただきました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_selp.wmv

司会より東京都の松井多美雄福祉保健局総務部長からのメッセージをご
紹介しました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_tokyo.wmv

そしていよいよ東京での「チャレンジドプログラム」で指導に当たって
くださる講師の紹介です。今回の開催に当たっては、スウィーツのプロ
の世界の最前線で活躍する、まさに夢のような先生方がボランタリーに
協力してくれることになりました。昨年の講師八木パティシエ(モロゾ
フ・テクニカルディレクター、オーストリア国家公認マイスター)、前
回サブ講師を務めていただいた神戸「ブーランジェリー・コム・シノワ
」の西川功晃シェフ、フランス菓子店「ノリエット」の永井紀之シェフ
、さらに、ウィーン菓子店「コンディトライノイエス」の野澤孝彦シェ
フという超一流プロの皆さんです。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_koushi.wmv

続いて昨年のチャレンジドプログラムの修了生の内海友人さんが、新入
生たちへのメッセージを披露してくれました。内海さんは昨年の講習で
優秀な成績を収め、今回は特別受講生として招待されました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_utsumi.wmv

八木マイスターからは講習に先立って、チャレンジドプログラムについ
ての概要説明と受講に際しての心得をお話いただきました。

http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_yagi.wmv

これにて開講式が無事終了しました。ひきつづきいよいよ講習が開始さ
れます。第1回講習の課題はマドレーヌです。シンプルだけど材料の良
しあしやレシピの基本が大変重要なスウィーツです。ナミねぇのメルマ
ガでは次回、そのレシピや受講生たちが頑張る姿を写真にてご紹介しよ
うと思います。講師の先生方の熱い指導の模様や、八木マイスターのプ
ロ中のプロのテクニックなど必見ですよ。次回の報告をご期待ください
ね。

さあ、いよいよ神戸スウィーツ・コンソーシアム in 東京「チャレンジ
ド・プログラムvol.2」が始まりました。ご紹介しましたように、この
プログラムはほんとうにたくさんの方々のご支援ご協力をいただいて実
現しています。日清製粉をはじめとする企業の皆さんにも、完全にボラ
ンタリーな協力をいただいています。

応援してくださっているすべての皆さんに、ナミねぇはあらためて心か
ら感謝の気持ちをお伝えすると共に、東京でのプログラムの成功に向け
て全力で取り組んで参る所存です。どうぞ引き続き強力なご支援ご協力
を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

<by ナミねぇ>

■神戸スウィーツ・コンソーシアムの最新情報はホームページをご覧く
 ださい

 http://www.kobesweets.org/

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■□◇◆7月前半の活動報告◆◇□■

○7月1日(水)
・母の診察に付き添い / 場所:東神戸病院

○7月2日(木)
・婦人公論の取材を受ける/
・総務省情報通信審議会に出席 / 場所:総務省8F特別会議室

○7月5日(日)
・ラジオ関西「のぶりんの小部屋」に、ナミねぇ&せきやん生出演 /
 場所:ラジオ関西スタジオ
 番組ブログも見てね
http://jocr.txt-nifty.com/konnichiyo/2009/07/75-8699.html

○7月6日(月)
・総務省情報通信審議会に出席 / 場所:総務省
・キュー・テック:川野さん来訪(字幕関連打合せ) /
 場所:プロップ東京オフィス
・NPO法人生き活き元気塾:本多さん、来訪 /
 場所:プロップ東京オフィス

○7月7日(火)
・マイクロソフト アクセシビリティ担当:大島さんと打合せ /
 場所:マイクロソフト本社(新宿)
・静岡市「地域シゴトの学校にて講演
 「チャレンジドが拓くICTビジネス」 /
 場所:アイセル21(静岡市葵区)
http://www.city.shizuoka.jp/deps/shogaigakushu/chiikishigoto.html

○7月8日(水)
・特別授業「現代の創造とはなにか」にて講演 /
 場所:早稲田大学大学院

○7月9日(木)
・東京都立城南特別支援学校進路担当:江見さん、来訪 /
 場所:プロップ東京オフィス
・東京都立石神井特別支援学校長:松山さんと就労支援ICTセミナー
 打合せ/場所:プロップ東京オフィス

○7月10日(金)
・総務省情報通信審議会に出席/ 場所:総務省

○7月11日(土)
・ナミねぇバンド 六アイ・ライブ開催 /
 場所:イル・アルティスタ(ファッションマート1F)
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/20090701_01.html

○7月13日(月)
・NPO法人なでしこ:足立さんとチャレンジド、来訪 /
 場所:プロップ神戸オフィス
・会議 / 場所:神戸市役所

○7月15日(水)
・尊敬する親友:村木厚子さんの面会のため、大阪拘置所へ


その他のスケジュールはこちらをご参照ください。
 http://www.prop.or.jp/webcal/webcal.cgi

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■□◇◆KSC「チャレンジド・プログラム」が
         NHK国際放送で世界に紹介されました!◆◇□■

ナミねぇです!さる7月3日、NHKラジオ国際放送にてプロップ・ス
テーション主催による神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)の取
り組みが16ヶ国語で世界に発信されましたので、このメルマガでその
なかから英語放送の内容を対訳つきでご紹介します。

KSCは、「スウィーツの世界で活躍するチャレンジドを生み出そう!」
を合言葉にたくさんの協力者によって実現したパティシエ養成講座です。
NHKラジオ国際放送では、6月から東京で開始された「チャレンジド
プログラムvol.2」開講式と第1回講習の取材を皮切りに、代々木公園
見本市での昨年度のKSC修了生によるスウィーツ販売、そして修了生
が所属する神戸の作業所へ現地まで足を運んでいただくなど、大変熱の
こもった取材をしていただきました。

その結果、約20分にもおよぶラジオ放送でKSCの取り組みが、英語、
フランス語、スペイン語、中国語、タイ語など16ヶ国語で世界に紹介
されたのです。

その反響も大きく「菓子作りの環境と機会があれば、すばらしい製品を
提供できることが実証された」「(チャレンジドの自信あふれる言葉に)
その一言に行きつくまでに、どれだけの心の変化があったのか想像する
と、この講習会が果たした役割の大きさが伝わってきた」など、各国の
方々からの熱い思いが局に届いたそうで、ナミねぇはこのプロジェクト
を立ち上げてほんとうによかったと心から思いました。

パティシエを目指すチャレンジドと、それを応援するたくさんの人々の
思いがひとつとなって、ほんとうに美味しいスウィーツが生まれ、この
新しい取り組みが世界に紹介されることでチャレンジド一人ひとりの大
きな自信となり、同じような試みが日本のみならず世界にも広がってゆ
けば、こんなに嬉しいことはありません。

これからもKSCの活動を力強く前進させていきたいと改めて誓ったナ
ミねぇです。NHK国際放送のスタッフの皆さん、ご取材いただきまし
た記者さん、ほんとうにありがとうございました!

<by ナミねぇ>

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 The Radio Japan Focus Report(2009年7月3日放送) 対訳
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(ラジオ音声はこちらからお聴きいただけます)
 http://www.youtube.com/watch?v=evnw47p3gI0

Pursuing self-reliance with sweets---training the handicapped to
be patissiers

スィーツで自立への道を進む―障害者の菓子職人を養成

A gathering took place in Tokyo to train people with disabilities
to be patissiers. Top patissiers at popular sweets shops
instructed the handicapped. Those who took part in the event
were eager to learn skills to make tasty sweets. We report on the
status quo of the disabled in Japan and their struggle for
self-reliance.

障害者をパティシェに養成する集会が東京で行われました。人気スィー
ツ店の一流のパティシェが障害者らに指導し、企画に参加した障害者ら
は、おいしいお菓子の作り方のスキルを学ぼうと意欲的でした。日本に
おける障害者の現状と、彼らの自立への奮闘をお伝えします。

Translated by:
Billy L. Ichida Jr. (Prop Tokyo)
Naoko Ikeda (Prop Kobe)

翻訳:
ビリー・L・イチダ(プロップ東京)
池田尚子(プロップ神戸)

■ The Radio Japan Focus Report

Sheltered workshops exist across Japan for people with
disabilities who have difficulty finding work elsewhere. Many of
these workshops turnout cakes and pastries but sales have been
poor because of the lack of professional skill and from the lack
of marketing knowhow. As a result, disabled people tend to earn
less than 1/20th the average monthly wage, which isn’t enough
to live on. That’s why efforts are under way to teach
professional cake and pastry making skills to disabled people,
so that they become more self supporting. In today’s edition we
focus on efforts to help disabled people, who wish to become
pastry chefs.

就労が困難な障害者の授産施設が国内のいたる所に存在しています。授
産施設の多くはケーキやお菓子を作っていますが、専門的なスキルやマ
ーケティングのノウハウの不足で、売れ行きは不振なものです。その結
果、障害者は一般の平均月収の20分の1以下の収入しか得られないこ
とが多く、生計をたてていくのに充分なものではありません。そのため
に、障害者らがさらに自立できるよう、プロのケーキやお菓子の作り方
を指導する取り組みが行われています。本日はパティシェになりたい障
害者を支援する取り組みを中心にお伝えします。

A cake and pastry making course was held in Tokyo late June that
was organized for disabled people. In attendance were seven
students with mental disabilities who work at workshops that
produce bread and pastries. The course was taught by some of
Japans leading pastry chefs. On this particular day, the
students were taught how to make madelines. Tiny cakes backed in
shallow shell shaped molds. Ingredients such as eggs, melted
butter and sugar were added to the flour, and the mixture was
then poured into the molds. The pastry chef explained the recipe
with a practical demonstration. The students focused on what the
chef was doing, and watched the exact timing for adding the
different ingredients, and the angle at which the whisk should
be held. The students then tried the recipe themselves. They
were given various tips on how to sift the flour and pour the
mixture into the molds, things which aren’t taught in cookbooks.

障害者のために企画された洋菓子の製菓コースが6月末に東京で開講し、
パンやお菓子を作っている授産施設で働く7人の知的障害者が参加しま
した。コースでは、日本でトップクラスのパティシェが指導にあたりま
す。初日の日、受講生らはマドレーヌの作り方を教わりました。底の浅
い、貝殻の形をした流し型に入れて焼く小さなケーキです。卵、溶かし
たバターと砂糖などの材料を小麦粉に加え、混ぜ合わせたものを流し型
に入れます。講師のパティシェは実践を用いてレシピを説明します。受
講生らは講師のやり方に注意を向け、材料を加える的確なタイミング、
泡立て器を持つ角度を視察していました。その後、受講生らが自分達で
レシピに挑戦し、生地の質の変化のつけ方や、混ぜ合わせた物を流し型
に注ぐ際の注ぎ方など、料理の本からは学ぶことのできないいろいろな
点にアドバイスをもらいました。

A crucial point for madelines is getting the melted butter to
the right temperature. The melted butter should be cooled to
about body temperature, any lower and it would solidify and
require too much mixing with the flour which would incorporate
too much air into the mixture. The resulting cakes would have a
crumbly surface, rendering them unsuitable for sale. The
students had the newly baked madelines before them and were
asking the chef all kinds of questions, such as their shelf
life, and what flavors can be produced by different kinds of
flour. We spoke to some of the students.

マドレーヌ作りの重要なポイントは、溶かしたバターを適切な温度にす
ることです。溶かしバターを人の体温ぐらいにまで冷まさなければなり
ません。それ以上に冷めてしまうとバターが固まってしまい、必要以上
に小麦粉と混ぜ合わせなければならず、空気を混合物に入れすぎてしま
うのです。こうして出来上がったものは表面がボロボロで、売り物にな
らないのです。受講生達は焼きあがったマドレーヌを並べて、講師に保
存期限についてや、違う種類の小麦粉を使うことでどんな味が出せるの
かなど、いろいろな質問をしていました。何人かの受講生に話を聞きま
した。

“I normally make cakes at the workshop but I’m participating
in this course in order to learn to make something different.
I learned a number of things regarding the temperature of butter
and paying attention to various details.”

「いつもは作業所でケーキを作っているんですが、もっと違うお菓子の
作り方を勉強するためにこのコースに参加しています。バターの温度や
いろんな細かい点に注意することなど、たくさんの事を学びました。」

“I wanted to run my own cake shop since I was young, that's why
I took part in this course. Once I go home, I’ll have to
practice to see if I can reproduce what I’ve learned here.”

「子供のころからケーキ屋さんになりたくて、このコースに参加しまし
た。家に帰ったら、ここでやったものと同じのもが作れるかどうか、練
習しないとダメですね。」

取材を受ける受講生
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090620_ksc_37.jpg

Junji Yagi is a pastry chef who taught this class. “They were
more enthusiastic than I expected, some of them had already
written down the questions they wanted to ask. They were tense
at first, but relaxed as we went along, and they gave the
impression that they were enjoying it.”

八木淳司さんはこのクラスを教えていたパティシェです。「受講生らは、
私が思っていた以上に意欲がありましたね。数人の受講生は質問したい
ことをすでにメモしていました。どの生徒も初めは緊張していたんです
が、講習が進むにつれリラックスしていました。楽しんでやってるとい
った印象がありましたね。」

The course was organized by the Kobe base welfare group Prop
Station. It’s headed by Nami Takenaka, the mother of a disabled
girl. Prop Station helps disabled people find work so they can
display their talents, no matter what their disability is. "Many
workshops for the disabled are simply charities selling bread and
sweets, but there are very few places that can turn out quality
goods to match that found in average cake shops. I felt we needed
to teach skills to make cakes and pastries that are genuinely
tasty, that will please customers, and allow the disabled to
become financially independent."

このコースは、神戸を拠点とする社会福祉法人プロップ・ステーション
が開講しています。障害のある娘を持つ竹中ナミさんが代表を務めてい
ます。プロップ・ステーションは、いかなる障害を持っていてもその人
が才能を発揮できるようにと、障害者の就労を支援しています。「障害
者の授産施設はチャリティ製品としてパンやお菓子を売っているところ
が多いんです。普通のケーキ屋と同じような品質のお菓子が作れている
ところなんて、ほんのわずかです。ほんとうにおいしい、お客さんに喜
んでもらえるような、そして障害者が経済的に自立できるようなケーキ
やお菓子を作る技術を教えなければ、と思ったんです。」

Few disabled people get to pursue higher education, or find
employment once they finish grade school, and consequently work
at workshops that exist across much of Japan, which have been
created by local governments and parents of the disabled. The
disabled tend to commute from their parents homes to these
facilities that produce bread, cakes, and pastries. However,
very few of the instructors at the workshops can impart
professional cake and pastry making skills. The lack of funds
means many places are only equipped with household ovens which
can’t regulate temperatures to the same standard as
professional use ovens, which in turn increases the risk of
failure or substandard product. Many of the cakes and pastries
are inferior in taste and appearance compared to what's
generally available elsewhere, meaning the workshops can only
generate a limited amount of revenue.

とりわけ知的障害者は、特別支援学校で18歳まで分離教育を受けたあと、
進学や企業への就職は非常に困難で、結果的には地方の行政や障害児の
親たちによって設立された国内のあちこちにある授産施設などに所属す
ることになるのです。そうした障害者らは親の家から、パンやケーキ、
お菓子を作る福祉施設に通所します。しかし授産施設の指導員が、プロ
並みのケーキやお菓子作りのスキルを教えられるということはほとんど
ありません。資金不足で、多くのところでは、プロが使うオーブンと同
じ基準での温度調節が難しく、満足な物ができないことが多い家庭用の
オーブンしか備えられないのです。授産施設で作られたケーキやお菓子
は、一般に売られている物よりも味も見た目も劣っています。つまり、
授産施設には限られた収入しか入ってこないのです。

Disabled people working at these facilities tend to earn per
month about 12,000 yen, which is about 120 dollars. But even
when the disability pension from the government is added it
really isn’t enough money to enable disabled people to leave
their parents homes and live on their own. Nami Takenaka asked
some pastry chefs to help the disabled workshops generate more
sales by turning out products superior to what can be found in
an average cake shop. Junji Yagi and three other renowned
pastry chefs agreed to volunteer their skills. Junji trained
in Austria, and in 1980 became the first foreigner to earn the
Master of Patisserie Accreditation recognized by the Austrian
government.

そのような福祉施設で働く障害者は、ひと月およそ12000円、約120ドル
程しか得られない場合が多いのです。国からの障害者年金をあわせても、
親から離れて独り立ちできるような収入には、ほど遠いものです。竹中
ナミさんは数人のパティシェに、授産施設が普通のお店にあるものより
もおいしい物を作って売り上げを伸ばすのに力を貸して欲しいと、お願
いされました。八木淳司さんとほかの一流パティシェ3人が、ボランテ
ィアで指導にあたることに同意してくれました。八木さんはオーストリ
アで修業され、1980年に外国人初のオーストリア国家公認の製菓マイス
ターの称号を授与されました。

Junji has an intellectually challenged son and is also concerned
about helping disabled people become more independent. “Very
few disabled people can get into pastry making schools, even if
they are keen to learn. I became a teacher so I could help the
people who want to learn. I want to help them produce pastries
and cakes that people will want to buy because they taste good,
not from any sense of charity.”

八木さんにもまた、知的障害を持つ息子さんがあり、障害者の自立支援
に関心を持たれています。「障害者は、製菓学校に入りたくても入れな
いことがほとんどです。お菓子作りを勉強したいと思っている人の力に
なれたら、と講師を引き受けました。チャリティ感覚ではなく、おいし
いから買いたいと思ってもらえるような商品が作れるように手助けした
いと思います。」

“Potato”is a Kobe based workshop that’s benefitted from
professional guidance. It produces cakes and cookies which it
sells at its own coffee shop. None of the staff initially had
any experience in cake making and had to rely on recipes they
downloaded from the internet. The workshop often found it
couldn’t get its cakes to rise. There were a lot of mistakes
and the flavor of its products where erratic. Hitomi Yasufuku
heads the workshop. “We were teaching things to the disabled
even though we lacked confidence in what we were doing. We
were really worried about whether the finished products would
taste alright. We couldn’t ask people to buy them with any
confidence.”

「ぽてと」はプロの指導から利益を得た神戸にある授産施設です。ケー
キやクッキーを作り、「ぽてと」が経営するコーヒーショップで販売し
ています。基本的にケーキ作りの経験のあるスタッフはおらず、インタ
ーネットからダウンロードしたレシピに頼らねばなりませんでした。そ
うして作ったケーキは膨らまず、失敗が多く、おいしいものではありま
せんでした。代表の安福ひとみさんは、「自分たちのやり方に自信はあ
りませんでしたが、通所者にお菓子作りを教えました。できあがった製
品がおいしいものかどうか、本当に気になりましたね。自信を持って販
売できなかったです。」

Two disabled people at the workshop last year, attended a pastry
making course. The cookies and pound cakes they learned to make
at the course were added to the menu this year. The biscuits and
cakes are made faithfully to the recipes in only the finest
ingredients. They’ve proved popular, and the workshop has
received many orders from people who want to present them as
gives. The workshops are 20% increase in sales.

去年、「ぽてと」から二人の通所者が製菓コースに参加しました。今年、
二人がコースで学んだクッキーとパウンドケーキがメニューに追加され
ました。ビスケットとケーキは最良質の材料のみを使って、レシピの通
りに正確に作ります。そのビスケットとケーキは人気商品になり、人へ
の贈り物として多くの注文が寄せられています。「ぽてと」では、売り
上げが20%も伸びています。

Tomohito Utsumi attended last year's course. “I’m happy when
our customers tell us that their pleased with the taste. I'm
thrilled that the products have been able to sell in stores and
generate more income.”

内海友人さんは去年のコースに参加しました。「お客さんがおいしいっ
て言ってくれるのがうれしいです。 商品がお店で売れて、収入が増え
るとうれしいです。」

Tomohito has taken a different approach to his work since
attending the course. Instruction from professionals has
inspired confidence to buy books and try out various recipes.
"I want to play an important role in teaching others the skills
I have learned. I have been able to dream of opening my own
coffee shop since attending this course."

内海さんはコースに参加して以来、仕事に対する取り組み方が変わりま
した。 プロによる指導は、本を買っていろんなレシピに挑戦する自信
になっています。「自分が身につけたスキルを他の人に教えるという、
大事な役割を果たしたいです。このコースに参加してから、自分のコー
ヒーショップを持つ夢ができました。」

Hitomi Yasufuku is hopeful that pastry making skills can help
disabled people earn a livelihood. “We would like to spin off
pastry making from the cafe and establish a cake shop. If we
can generate more sales, we’d be able to buy better ovens and
pay our people more.”

安福さんは、お菓子作りのスキルが障害者の生計の手助けになれば、
と望みを抱いています。「お菓子作りをコーヒーショップから分離独立
させ、ケーキショップを開きたいんです。売り上げを伸ばすことができ
れば、いいオーブンが買えるし、通所者への報酬も上げてやれるんです。」

ナミねぇ、八木講師(中央)とカフェぽてとの皆さん
(カフェぽてとにて)
http://www.prop.or.jp/news/topics/2009/img/090613_potato.jpg

Prop Station, the welfare agency group that organizes the pastry
making courses, also wants to help disabled people open up new
sales routes and open their own businesses. Here again is Nami
Takenaka. “We want to help the workshops become self supporting
cake shops, where people can work and earn an income and
contribute to society. Disabled people can develop a lot of
pride when society asks something of them and when they can
give happiness to others. A disability shouldn’t be the cause
of embarrassment. Disabled people should be able to work with
pride as pastry chefs.”

製菓コースを開講している社会福祉法人プロップ・ステーションは、障
害者が新しい販売ルートを切り開き、自分たちのビジネスを始める手助
けをしたいと考えています。 竹中ナミさんはこう言います。「授産施
設が、人が働き、収入を得て、社会に貢献できる自立したケーキショッ
プになるよう、支援していきたいのです。社会に何かを求められ、他人
に幸福を分け与えられるとき、障害者はたくさんの誇りを持つことがで
きるのです。障害は恥ずかしいものではありません。障害者はパティシ
ェとして、誇りを持って働くことができるはずです。」

(NHK国際放送番組「The Radio Japan Focus Report」
                       7月3日放送から)

●本文はホームページでも紹介しています
 http://www.prop.or.jp/news/clip/2009/20090713_01.html

<by ナミねぇ>

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■□◇◆7月後半の講演など予定◆◇□■

○7月17日(金)
・在宅就労支援拡充打ち合わせ会議 / 場所:プロップ神戸オフィス

○7月25日(土)
・KSC in 東京 第2回講習会 / 場所:日清製粉小網町加工センター

○7月27日(月)
・神戸市総合基本計画審議会に出席 / 場所:神戸市役所(午後・予定)

○7月29日(水)
・母の診察に付き添う / 場所:東神戸病院

その他のスケジュールはこちらをご参照ください。
 http://www.prop.or.jp/webcal/webcal.cgi

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■□◇◆ナミねぇ神戸市「市政功労者表彰」受賞記念
               「六アイ・ライブ!」速報!◆◇□■

ナミねぇです! 去る7月11日、新型インフルエンザ騒動で延期にな
っていたナミねぇバンドの「六アイライブ」(六甲アイランドライブ)
が、プロップ・ステーションの神戸本部が入る六甲アイランド内ファッ
ションマート1階にあるライブレストラン「イル・アルティスタ」で開
催されました。

神戸では今回の新型インフルエンザ騒動で大打撃を受けた経済と落ち込
んだ市民の気持ちを元気にしようと、いったん中止になった神戸まつり
を7月19日に開催するなど、たくさんのイベントが企画されています。

神戸を元気に!イベントはこちらでご覧くださいね。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/kouhoushi/0907/09071011-1.html

そしてナミねぇも愛する我が街神戸を盛り上げようと、今回の「六アイ
ライブ」を開催させていただきました。すでにご報告させていただきま
したが6月21日にナミねぇがいただいた神戸市制120周年記念「市
政功労者表彰」受賞への感謝の気持ちも込めてのライブでした。

当日はお店のキャパいっぱいの約70名のお客様に集まっていただき、
神戸市の保健福祉部局の皆さんをはじめ、プロップ・ステーションのチ
ャレンジドやスタッフ、支援者の方々、ナミねぇのオカンからバンドメ
ンバーの母ちゃんたちまで、和気あいあいの雰囲気で盛り上がりました!

ナミねぇが4月に発表したファーストシングルCD「ありがとう」収録
の曲も演奏しましたので、ビデオでご紹介しますね。

ありがとう 〜私からあなたへ〜
http://www.youtube.com/watch?v=5euwE8S0Ito

プロップな世界
http://www.youtube.com/watch?v=-YdCGFdtgmQ

神戸を盛り上げるにはまず足もとから!ということで、これからも六甲
アイランド活性化プロジェクトを推進してゆきたいと思っている、ナミ
ねぇです。皆さん応援ヨロシクねっ!!! \(^o^)/

<by ナミねぇ>

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■□◇◆ラジオ関西「こんにちよう原田伸郎です! のぶりんの小部屋」
           にギターのせきやんと出演しました!◆◇□■

ナミねぇです。このところラジオづいているナミねぇですが、バンド活
動を始めたことでギターのせきやんと一緒にミュージシャンとしてご紹
介いただくことも多くなりました。7月5日には、やはりミュージシャ
ンでパーソナルティーの「のぶりん」こと原田伸郎さんの番組「こんに
ちよう原田伸郎です! のぶりんの小部屋」に出演させていただきまし
た。

のぶりんとは数年前の神戸まつりのときに地元サンテレビの番組でご一
緒して以来の再会でしたが、ナミねぇのことを覚えていてくれて大いに
盛り上がりました!

番組は生放送で、ナミねぇは例によって最初から最後まで機関銃みたい
にしゃべくりましたが、あいだにせきやんの突っ込みがあったりして、
息もぴったり漫才コンビの乗りでの楽しいひと時でした。もちろんせき
やんはギター持ち込みで、ナミねぇのCD「ありがとう」収録の2曲
「ありがとう〜私からあなたへ」&「プロップな世界」も生演奏しまし
た。放送の模様は以下でお聞きいただけます。

 http://www.youtube.com/watch?v=n66KVe158Dk
 http://www.youtube.com/watch?v=E-raqCz-ymw
 http://www.youtube.com/watch?v=Qija0To5JYQ

そして、のぶりんの番組ブログでも紹介されたんですよ。番組中、パー
ソナリティの「もみもみ」こと芳賀友美さんから「ナミねぇはほっぺた
が常盤貴子さん!みたい」との嬉しい?ご指摘もいただいたりしました。
番組ブログは以下でご覧いただけます。

7月5日の放送(竹中ナミさん、せきこ〜ぢさん) 番組ブログより
 http://jocr.txt-nifty.com/konnichiyo/2009/07/75-8699.html

これからもせきやんと一緒にどんどんメディアに登場してゆきたいと思
いますので、お耳に(お目に)止まったらどうか応援してくださいね〜!

<by ナミねぇ>

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■□◇◆最新メディア情報◆◇□■

●障害者の菓子職人育成
 フードウイークリー 2009年7月
 http://www.prop.or.jp/news/clip/2009/20090700_01_i.html

●ラジオ関西「こんにちよう原田伸郎です! のぶりんの小部屋」
               にギターのせきやんと出演しました!
 ラジオ関西 2009年7月5日放送
 http://www.youtube.com/watch?v=n66KVe158Dk
 http://www.youtube.com/watch?v=E-raqCz-ymw
 http://www.youtube.com/watch?v=Qija0To5JYQ
 番組のブログでも紹介されました!
 http://jocr.txt-nifty.com/konnichiyo/2009/07/75-8699.html

●不良の反骨と娘に導かれて
 京都新聞 2009年7月5日
 http://www.prop.or.jp/news/clip/2009/20090705_01.html

●Pursuing self-reliance with sweets---training the handicapped
 to be patissiers
 スィーツで自立への道を進む―障害者の菓子職人を養成
 NHK国際放送番組「The Radio Japan Focus Report」7月3日放送
 http://www.prop.or.jp/news/clip/2009/20090713_01.html

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■□◇◆編集後記◆◇□■

皆さん、こんにちは。毎日大変な暑さですが、お元気でお過ごしでしょ
うか。今号も、とっても長文になってしまいましたが、最後まで読んで
下さって、ありがとうございます。

ところで、熱くて寝苦しい夜を皆さんはどのように過ごされてますか?
ナミねぇは最近「ナンプレ(数独)」にはまってしまい、気がついたら
明け方になってた! なんてことが続いています。算数(数学?)が苦
手で「数字がいっぱい並んでると虫ずが走る」というようなナミねぇが、
なんてことでしょう!! 自分でも理由が分からないんやけど、とにか
く「はまってる」としか言いようのない状態です。単に縦横9マスに、
数字がぴったし当てはまるだけやのに、完成した時の快感(!?)が、
時間を忘れさせてしまうんです。

誰かこの「ナンプレ中毒」から脱する方法を教えて〜っ!!

などと言いながら、また今日も書店で「ナンプレ本」を買ってしまいま
した。とほほ・・・・

<by ナミねぇ>

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☆メール de ナミねぇ!【第67号】
                    平成21年7月15日発行
☆発行元:社会福祉法人プロップ・ステーション
                 URL http://www.prop.or.jp/
☆お問合せ先:  〒658-0032 兵庫県神戸市東灘区向洋町中6−9
                神戸ファッションマート6E−13
             社会福祉法人プロップ・ステーション広報
                メールアドレス:kouho@prop.or.jp
☆発行:原則として毎月1日と15日
☆メール de ナミねぇ!は『まぐまぐ!』
 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。
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 kouho@prop.or.jp こちらまで。
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