月刊ニューメディア 2014年8月号(7月1日発売)より転載

【FRONT LINE】≫チャレンジド

チャレンジドたちがプロのパティシエになる

神戸スウィーツ・コンソーシアム7回目の開催


1回めはパン作りがテーマで、材料を手で確かめる受講生たち


神戸会場で行われた開講式は東京会場へ遠隔システムで伝送して互いを結んだ

知的障害や精神障害のあるチャレンジド(障害者)が一流のパティシエからスウィーツ作りを学び、プロをめざす講習会「神戸スウィーツ・コンソーシアム」(KSC)が6月7日、日清製粉の神戸市・東灘工場と、東京の小網町加工技術センターをインターネット回線で結んだ遠隔講習で始まった。

社会福祉法人「プロップ・ステーション」と日清製粉(株)が協力して2008年から開催しており、7回目となる今回を含めて総受講生が105名と百の大台を超えた。参加作業所は38作業所で、宮城県から長野、栃木、群馬、静岡、名古屋、和歌山、大阪、神戸と広がっている。

今回の講師は6人の一流のパティシエたち。代表を務めるオーストラリア国家公認マイスターの資格を持つ八木淳史マイスターは、「初めは緊張した表情の受講生たちが受講を終える時には生き生きとして学んでいる。作業所に戻って、リーダー的な役割を果たしている受講生も多い」と、確かな成長が生まれていると振り返る。主催であるプロップ・ステーションの竹中ナミ理事長は「プロのパティシエを目指すチャレンジドたちの熱い気持ちが伝わってきています。通所生から作業所の職員になるなど、うれしい成果も出てきています」と話す。

今回のプログラムVol.7は6月から11月まで6回の講習が行われ、12月1日に修了式を迎えるスケジュールとなっている。作業所の見学も歓迎とのこと。

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