神戸新聞 2014年6月8日より転載

神戸、東京で菓子作り講習会

障害者が一流の職人に学ぶ


西川功晃さん(中央)からパン作りを教わる受講生=日清製粉東灘工場

知的障害や精神障害のある人が一流の職人から菓子、パン作りを学ぶ本年度の講習会「神戸スウィーツ・コンソーシアム」が7日、神戸市東灘区の日清製粉東灘工場と、東京の同社施設で始まった。7年目の取り組み。両会場をインターネット回線でつないでの6回の「遠隔講習」を開き、計15人が学ぶ。

「洋菓子のまち・神戸」から業界で活躍する障害者を育てようと、社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)と製菓業界が協力し、2008年に開始。これまでに100人が巣立った。

開講式に続いて第1回講習会があり、米粉入りパンを作った。神戸・北野のパン店「サ・マーシュ」のオーナーシェフ西川功晃(たかあき)さん(50)が「ちょっとしたことがおいしさを左右する」と指導。受講生は熱心にメモをとり、質問もした後、実際に生地をこねて形作りなどを学んだ。

参加した神戸市須磨区の上原重夫さん(39)は「洋菓子店で働いていたので興味があった。お客さんが喜んでくれるようなおいしいお菓子を作りたい」と話す。プロップ・ステーションの竹中ナミ理事長(65)は「毎年、受講生の熱意がすごい。素晴らしい技術を身に付けて」と語った。

(藤村有希子)

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