読売新聞 2011年12月6日より転載

菓子職人への道 障害者踏み出す

中央区で修了式

 障害のある人を菓子職人(パティシエ)として育てるプロジェクト「神戸スウィーツ・コンソーシアム」の修了式・成果発表会が5日、神戸市中央区のホテルで開かれ、受講生が講習で学んだ菓子やパンなどを披露した。

 コンソーシアムは、障害者の自立や就労につなげようと、社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)が日清製粉などの協力を得て2008年から始めた。昨年までに神戸などで約50人が受講し、今年は6月から月1回、神戸のほか、愛知、岡山両県でも映像配信で講習会を開いた。

 修了式では、今年の受講生18人のうち出席した9人が講師から修了証書を受け取った=写真=。その後、成果発表として自作のケーキやパンなどを出席者に振る舞った。

 成果発表の審査でロールパンが最優秀賞に選ばれた藤株和正さん(28)(岡山県倉敷市)は「講習ではパン生地の作り方が勉強になった。作るのに何度も失敗したので、うれしい」と笑顔を見せた。同法人の竹中ナミ理事長は「来年は東日本大震災の被災地でも講習会を開きたい」と話した。

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