産経新聞 2011年11月1日より転載
カントリーゴールド ビリー市田「凱旋」
「カントリーゴールド」で、「フィドル」を演奏するビリー市田=10月16日、熊本県南阿蘇村
今年で23回目を迎えた日本最大級のカントリーミュージックの祭典「カントリーゴールド」が10月、熊本県南阿蘇村の県野外劇場で開かれ、米国で活動する神戸市出身のギタリスト、ビリー市田(60)が自身のバンド「ジャンクション87」で初出演した。カントリーゴールドの模様は5日午後2時から、NHK・BSプレミアムで放映される。
市田は姫路工業大学(兵庫県姫路市)に通っていた昭和40年代、当時華やかだった学生運動に疑問を感じ、音楽で身を立てようと45年に単身渡米した。現地のミュージシャンがロックに転向する中、愚直に正調のカントリーミュージックを演奏。「ジャンクション87」は、アリゾナ州の「ペイソン・アワード」で2009(平成21)年から3年連続で、パフォーマンスグループ部門第1位を受賞した。
今回は異国で身を立てた市田の“凱旋(がいせん)”。「阿蘇の大自然がすばらしかった。思いっきりのびのびできた演奏でした」と市田。会場では観客たちが踊り出し、エネルギッシュな空間が生まれていた。