日本食品新聞「米麦日報」12月3日号より転載

「KSC in 東京」修了式盛大に開催

高円宮紀久子殿下と佐々木明久社長の写真

 日清製粉が協力する「神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)in 東京 チャレンジド・プログラム Vol.2」の修了式と成果発表会が11月30日、ウエスティンホテル東京で開催された。会場には高円宮紀久子殿下(写真右上)をはじめ、日清製粉の佐々木明久社長(写真右下)、農林水産省の井出道雄事務次官など、総勢140名が修了生のお祝いに駆けつけた。

 「KSC」は社会福祉法人プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)が中心となって、洋菓子発祥の街とされる神戸から障害者の菓子職人を育てようと企画された日本初のプロジェクト。プログラムでは、技術だけでなく経営ノウハウも学ぶことができ、チャレンジド(障害のある人)パティシエの自立を支援する。今回はその2回目で、今年6月20日から同日を含む計6回の講習が開かれた。式典ではその受講者であるチャレンジドに、神戸スウィーツ・コンソーシアムの修了証書が一人一人に渡されたほか、鳩山由紀夫内閣総理大臣からのビデオメッセージも流され、式典に華を添えた。

 主催の竹中理事長は「この講習会の凄いところは日清製粉をはじめとするお菓子に関係する業界の人達が一丸となって全員がボランタリーに支えてくれたこと。おそらく日本でも稀有な出来事だと思う」と挨拶。会場提供等で協力している日清製粉の佐々木社長は「技術と経験に裏付けされた超一流のシェフから本物のパンづくりを学ばれたと思う。今度は皆さん自身がその伝承者となってほしい」と語った。また、臨席された高円宮紀久子殿下は「一番嬉しいのは食べてくれた人が美味しいと言ってくれた時。心をこめて作ったものはみんなを幸せな気持ちさせてくれる。みなさんにはそんな思いのこもったスイーツを今後とも作っていってもらいたい」と祝いの言葉を述べられた。

 なお、チャレンジドは米国等で障害者に対する新しい呼称として用いられているので、「挑戦する使命を与えられた人」の意。日清製粉は08年から会場提供等で協力している。

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