神戸新聞 2009年5月21日 より転載

障害者支援へ感謝の歌

社会福祉法人プロップ・ステーション
竹中理事長

還暦機にライブ、初CD 「多くの人に聞いてほしい」

[ナミねぇ]
感謝の気持ちをこめたCDを制作した竹中ナミさん=神戸新聞社(撮影・山崎 竜)

 障害者の自立と就労の支援を続ける神戸市東灘区内洋町中六、社会福祉法人「プロップ・ステーション」理事長の竹中ナミさん(六〇)=神戸市=が、初のCD「♪ありがとう〜私からあなたへ〜」を作った。重症の心身障害があり、支援活動を始めるきっかけとなった娘の麻紀さん(三六)や、活動を支える人たちへの感謝の思いがこもる。収益は活動資金に回すという。

(小西博美)

 歌うことが大好きな竹中さんが還暦を迎えた昨年、友人たちがお祝いに−と、竹中さんがライブが開くことができるよう会場の確保などに協力した。神戸や東京でライブを行ううちに、「CDも作ろう」と盛り上がったという。

 CDの収録曲は「プロップな世界」と「♪ありがとう〜私からあなたへ〜」の二曲。竹中さんが作ったり、ギタリストのせきこ〜ぢさん=大阪市=と共作したりした詞に、せきさんが曲を付けた。

 「プロップな世界」はレゲエ調で、「その手を離すなよ」というフレーズが繰り返される。「歌詞に『一人では生きていけないけれど、みんなが支え合って生きている』との思いをこめた」と竹中さん。「♪ありがとう−」は、せきさんが「自然に詞とメロディが降てきた」という。

 麻紀さんは、竹中さんの歌を聞くと笑顔をみせるという。「娘のおかけで母親らしくなれたし、いろんな人の応援で支援活動もできた」という竹中さんが、娘や支援者への感謝を伝えるCDになっている。

 ジャケットの写真はプロップのセミナー受講生が撮影した。竹中さんは「音楽は言葉を超え、深いところで人の心をつなぎ、あたたかくする。一人でも多くの人に聞いてほしい」と話す。

 千円。問い合わせは、プロップ・ステーション 電話 078・845・2263

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