神戸新聞 2006年1月20日より転載

女性対象の公聴会開催

竹中ナミさん司会

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女性を対象に開かれた財務省の公聴会―東京・六本木

国の財政の現状や将来について、女性を対象に意見を聞く財務省財政制度等審議会の公聴会が19日、東京都内で開かれた。発案したのは同審議会委員で、社会福祉法人プロップ・ステーション(神戸市)理事長の竹中ナミさん。273人が参加した。

司会を務める竹中さんや谷垣禎一財務相、同審議会委員の作家・幸田真音さんが出席。参加者からは「消費税率引き上げは中小企業を傷めつける」など国民負担の軽減を求める声があった一方、「国民に痛みを分かち合う前に、国は議員や公務員の削減など率先して痛みを負うべき」「低負担で高いサービスを求めるのは現実的ではない」との指摘も出た。また「子どもへの投資は充実して」との意見も出た。

谷垣財務相は「税への嫌悪感をぬぐうのは難しいが、負担と給付は車の両輪。これからも国民と粘り強く対話を続けたい」と感想を述べた。竹中さんも「参加者の表情は真剣だった。こうした機会に財政の厳しさを実感し、自分の問題として考えてほしい」と話していた。

(足立 聡)

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