伊勢新聞 2001年11月2日 より転載

チャレンジド・ジャパン・フォーラム開幕

「誇りある自立支援を」

磯部町 坂口厚労相ら意見交換

IT(情報技術)を利用することで障害者も健常者同様に職場で活躍し、支えられる側から支える側へ転換できるとして障害者の社会的自立を支援する「第七回チャレンジド・ジャパン・フォーラム2001国際会議inみえ」(同実行委主催、県や内閣府など後援)が一日、志摩郡磯部町坂崎のホテル志摩スペイン村で開会した。二日まで。初日は、坂口力厚生労働大臣や野田聖子衆院議員がテレビ会議方式で参加したパネルディスカッションなどもあった。


歓迎あいさつする北川知事 =ホテル志摩スペイン村で

歓迎あいさつした北川正恭知事は「恵まれない人々をケアするのが従来のやり方で一定の成果はあったが、本当にそれで良いのか疑問」とし、「(社会的障壁を設けない)ノーマライゼーションや個々の尊厳を考えたとき、もう古いのではないか」と述べた。その上で「いろんな識者の意見も聞き、皆さんの体験談も話していただく中、フォーラムが二十一世紀の幸福の在り方を全国に発信できれば、意義のある大会になる」と結んだ。

フォーラムの提唱者でもある社会福祉法人プロップ・ステーション理事長の竹中ナミさんは「チャレンジドは障害者に代わる言葉で、神から使命を与えられた意味がある」と説明。「重度の心身障害者である娘から教えられた」とし、障尊者が社会を支える側に回りたいと希望している点などを挙げ、「誇りある自立の支援を」と訴えた。

「チャレンジドを納税者にできる日本に向けた政・官の決意」と題したディスカッションには、東京から坂口厚生労働相や野田衆院議員もテレビ電話を通して参加。障害者への支援について意見を交わした。

大会二日目の午後二時二十分からは、北川知事と竹中さんの司会進行で、岩手・千葉・大阪・熊本の四県知事を招いてのパネルディスカッション「日本は地域から変わる」がある。

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