チャレンジドが誇り持てる社会を実現へ

坂口厚生労働相（公明党）は十七日午後、三重・久居市内で開かれた公開座談会｢全ての人が誇りを持って生きられるIT(情報技術)社会を語る｣(三重県主催)に出席し、三重県の北川正恭知事、チャレンジド(障害者)の就労拡大に取り組むNPO(非営利組織)｢プロップ・ステーション｣の竹中ナミ理事長、マイクロソフト(株)の成毛眞取締役特別顧問とともに、チャレンジドが誇りを持って働ける社会の実現に向け意見を交わした。

公開座談会は、プロップ・ステーションが十一月に三重県で開く第七回｢チャレンジド・ジャパン・フォーラム｣のプレイベントとして企画され、竹中理事長が基調講演した。

坂口厚生労働相は、プロップ・ステーションの”チャレンジド全員が納税者になろう”との運動について｢障害者に大きな希望を与えると同時に、日本社会の構造を根底から揺り動かす大きな運動の始まりである｣と述べ、今後の広がりに期待を寄せた。

IT革命の進展に伴う医療分野への影響について、坂口厚生労働相は｢遺伝子治療が目覚ましい勢いで進歩し、国民の半数が少なくとも八十五歳まで生きられ、その八十五％が自立した生活を送れる時代がそこまできている｣と指摘。その上で｢公共事業に投資するよりも、高齢化社会に投資する方が大きな経済効果があり、新たな雇用を生み出すことは間違いない｣との認識を示した。