朝日新聞 1998年7月22日より転載

ネット使い障害者の就労促進を

来月、神戸で国際会議

パソコンネットワークなどの「情報技術」を使って、障害者らの就労促進を考えようと、8月8、9の両日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで「第1回チャレンジド・ジャパン・フォーラム国際会議」(同実行委主催)が開かれる。

「チャレンジド」という言葉は、もともとは積極的に社会に参加していこうという前向きな障害者のことを指す米国の言葉。日本ではパソコンを使って、障害者らの就労促進や雇用創出を目指して活動している「プロップ・ステーション」(本部・大阪市、竹中ナミ代表)が「挑戦者精神を失わない人」という意味で使いはじめた。

会議のテーマは「Go for it!(やるしかない)」。「チャレンジド」同士や「チャレンジド」と企業・組織の情報交換や出会いの場とするほか、「チャレンジド」のための社会システム変革に向けた意見交換の場にするなどを目的にしている。

会議には、宝くじの発行を国から認められ、その収益を様々な投資で運用、障害者の雇用促進活動などにあてているスペインの視覚障害者福祉団体「オンセ」や、障害者雇用の進んでいるスウェーデンの企業「サムハル社」を招いて海外の先進事例を聞くほか、貝原俊民・兵庫県知事や橋本大二郎・高知県知事らがパネリストになって「コンピューターネットワークを活用したチャレンジドにも優しい地域コミュニティーの創造」と題したパネルディスカッションなどがある。
入場料は2日間通しで5千円。問い合わせは、事務局(078−845−2292)へ。

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