座 長:須藤 修
東京大学社会情報研究所助教授
「チャレンジド(Challenged)」。アメリカでは、仕事を持ち積極的に社会参加をしていこうという障害者の前向きな挑戦意欲が込められた言葉として使われています。 むろんチャレンジドの働きたいという欲求を実現するには、本人の意欲だけではなく、それを支援するような社会システムづくりが不可欠です。ですからこの言葉の背後には、次世代の福祉・経済・社会システムの創造という社会の側の挑戦課題も含意されているのです。
これまで日本では、障害を持つ人々、高齢になった人々は社会福祉の保護対象とみなされてきました。しかしこの政策は、社会参加というチャレンジドの基本的欲求を阻むばかりでなく、国の財政面からももはや限界が目に見えています。高齢化が急速に進む今日、意欲ある人々の自立を促す方向へと政策転換を急がなければならない状況にあります。そのためには政府の取り組みにゆだねるだけでは十分ではありません。
プロップ・ステーション(代表:竹中ナミ)は『チャレンジドを納税者にできる日本』をめざして、コンピュータ・ネットワークを利用した在宅就労の支援活動を行っているNPO(非営利組織)です。障害者が自立するためのパソコン・セミナーの開催や大企業との共同実験プロジェクト等の活動を通じ、チャレンジドのテレワークへの道を切り開いてきました。そしてプログラマーやCG(コンピュータ・グラフィックス)作家として在宅で仕事を始めた人々がすでに誕生しています。
コンピュータ・ネットワークは通勤が困難なチャレンジドにとって重要なツールとなりつつあります。とはいえ、現在グローバルな規模で社会経済システムの変革を促している「デジタル革命」の恩恵がどれだけチャレンジドに届いているかといえば、まだまだ不十分と言わざるをえないのが現実です。 テレワークを実現するための情報通信インフラの整備が必要ですし、さまざまな障害を持つ人々に対応した使いやすい情報機器の開発も促進させなければなりません。技術面での課題だけでなく、企業の雇用制度や契約条件等の整備、チャレンジドの職業専門能力の向上など、社会制度面の課題も山積しています。このような諸課題に対し地道に前向きな取り組みを始めることが未来の社会を構築することにつながっていくのだと思います。
チャレンジドをはじめとして、産業界、官庁、NPO、大学といったさまざまな立場の人々が一堂に集う場として『Challenged Japan Forum』の開催を企画いたしました。運営組織は、座長が私、須藤修(東京大学社会情報研究所助教授)、副座長が清原慶子(ルーテル学院大学教授)が務めさせていだたきます。チャレンジドを取り巻く現状や諸課題についての情報を共有し、自由闊達な意見交換を行いたいと存じます。21世紀の新たな社会づくりを志向し、行動していくために、是非フォーラムへご参加くださいますよう希望しております。
日 時 7月8日(火) 10時30分〜19時30分
会 場 東京大学 山上会館
主 催: 東京大学社会情報研究所
株式会社ニューメディア
後 援: 社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウエア協会
協 力: マイクロソフト株式会社 VCOM デジタルハリウッド
特別協力: 日本電信電話株式会社
座 長: 須藤 修 (東京大学社会情報研究所助教授)
副座長: 清原 慶子(ルーテル学院大学教授)
開催テーマ
「チャレンジドを納税者にできる日本」
実現へむけたアクション・プランづくり
受付開始 10:00〜
プログラム (全体進行 副座長:清原慶子、ニューメディア:吉井 勇)
10:30〜10:45
開会のあいさつ 東京大学社会情報研究所所長 浜田 純一
座長あいさつ 東京大学 社会情報研究所助教授 須藤 修
10:45〜12:15(90分)
第1部
基調提案&核心討論「チャレンジドを納税者にできる日本を実現する」
・テレビ会議基調提案(10:50〜11:05)金子郁容:慶應義塾大学大学院教授
「21世紀に向けたネットワークとテレワーク」
・基調提案を受けた核心討論
司 会 須藤 修
討論者 金子郁容さん
松岡正剛さん(編集工学研究所所長)
高野 孟さん(インサイダー編集長)
成毛 真さん(マイクロソフト株式会社代表取締役社長)
手嶋雅夫さん(マクロメディア株式会社代表取締役社長)
竹中ナミ (プロップ・ステーション代表)
12:15〜12:45(30分)
☆特別対談「ChallengedとWindows」
細田和也さん と マイクロソフト(株)代表取締役社長:成毛 真さん
*細田和也さんプロフィール
6/9(月)TBS「ニュース23」で、細田さんの特集が放映されたので、ご覧になった方も多いかと思いますが・・・
淑徳大学4年生。23歳。プロップのchallengedメンバー。
生後1才半の時、癌のため両眼を摘出し全盲となるも、工作大好き少年で、父と一緒に様々な工作にチャレンジ。初めて自分で作った工作は「お風呂の満水警報装置」であったとか。高校生の時からは、ハムやパソコンのプログラムに夢中になり、秋葉原に足繁く通って部品を買い集め、自分で組み立てたパソコンでC言語、UNIXなどを操る日々を送っています。
「シェアの大きいソフトが使えなければ仕事にならない」と、windows95に挑戦するも、日本語環境で十分に動く音声装置がないため、英語バージョンにて勉強。この度、マイクロソフト社とコンサルタント契約を結び、日本の全盲プログラマーのためにマイクロソフト社の技術者と力を合わせて、日本語の音声環境で動くwindowsの開発に取り組むことになりました。
細田・成毛対談では、全盲のチャレンジドとwindowsおよびコンピュータネットワークの現状と課題、そして未来への展望を語り合って戴きます。
細田さんはナミねぇとともに、7/16に開催されるマイクロソフト社の社員総会に招かれ、講演を行う予定になっています。
12:45〜13:45
昼 食(各自東大校内食堂にてお願いします)
13:45〜15:15(90分)
第2部
チャレンジド&ビジネストーク
「いま何ができるか、何が必要か」
司 会 竹中ナミ
13:45〜14:15 プロップの活動紹介ビデオ上映
#プロップ神戸プロジェクトの紹介のため、3月に放映された神戸市の広報番組
「すてきに神戸」(サンTV)を見て戴きます。
14:15〜15:15 challengedワーク事例紹介(対談・各15分づつ)
challengedワーカー
松田あきらとNTTマルチメディアビジネス開発部:寺田淳さん
吉田幾俊とマクロメディア代表取締役社長:手嶋雅夫さん
プロップ技術講師
橋口孝志と日本IBM西日本支社:奥野祐志さん
15:15〜15:40
休 憩
15:40〜17:30(110分)
第3部
アクションプラン「どうすればよいのか!」(討論会)
司 会 須藤 修
討論者 鈴木 寛さん (通産省産業政策局取引信用室室長補佐)
中田 睦さん (郵政省電気通信局電波部基幹通信課長)
田中敦仁さん (自治大臣官房地域政策室室長補佐)
加藤秀樹さん (構想日本代表・慶応大学総合政策学部教授)(TV会議出演)
戸ヶ崎文泰さん(日本障害者雇用促進協会・障害者職業総合センター研究員)
早瀬 昇さん (社会福祉法人 大阪ボランティア協会事務局長)
津之地大志さん(構想日本NPO法案政策立案担当)
杉山知之さん (デジタルハリウッド The Multimedia School学校長)
17:40〜19:30(110分)
情報交換会と懇親会(立食形式)
第1回、2回のフォーラムは非公開でしたが、今回は一般参加者を募っての公開フォーラムです。第1、2回のフォーラムに出席された方々も、ぜひご来場下さり、一般参加の皆さんとともに意見交換と懇親を深めて戴ければ幸いです。また、今回のパネラの皆さんも、お時間の許す限り懇親会へのご参加を、よろしくお願いいたします。
☆補足
・聴講者の参加費は、パネラ交通費とchallengedと介助者および大阪から参加するスタッフ(15名の予定)の宿泊、交通費、手話通訳派遣費用などに充当します。
・参加者の申し込み受付はニューメディア吉井(TEL03-3542-5231 FAX03-3545-5843
E-mail KYB03503@niftyserve.or.jp)が、ご協賛についてはプロップ鈴木(TEL&FAX06-881-0041
E-mail
(デジタルハリウッドOSAKA 会場でTV会議をご覧になる方は、参加無料です。参加を希望される方は、上記、鈴木までお申し込み下さい。会場は大阪市北区鶴野町3-10 TEL06-377-4759 です)
・山上会館での受付、challengedへのサポートや案内等は、社情協の学生ボランティアが 担当します。
・手話通訳を用意する予定です。
・フォーラム終了後、VCOMにて「チャレンジド・ワーキング・フォーラム・メーリングリスト」(CWF-ML)を立ち上げ、議論を深めて行く予定です。
協賛企業/団体を募集中です。ご協力を
よろしくお願いいたします。
この「ご案内」を、広範な方々にお知らせ戴ければ幸いです。
参加定員 130名(先着順・申し込み方法は下記)
参加費 1万円(資料代+懇親会+消費税)
*フォーラムのみの場合は、5,000円(消費税含)
ただし、昼食は各自東大構内で
一般参加申込書
・お申し込み、お問い合わせは、
ニューメディア吉井
(TEL03-3542-5231 FAX03-3545-5843 E-mail KYB03503@niftyserve.or.jp)まで。
参加費は当日受付にてお願いします。
・フォーラム終了後、VCOMにて「チャレンジド・ワーキング・フォーラム・メーリン グリスト」(CWF-ML)を立ち上げ、議論を深めて行く予定ですが、このMLに参加を希望される方は、E-mailアドレスを明記して下さい。
氏 名
住 所〒
電話番号
勤務先(または所属)
勤務先電話番号
( )フォーラムのみ参加 ( )懇親会も参加
障害の有無(必要なサポート)
E-mailアドレス(CWF-MLに参加希望の方):
第一回Challenged Japan Forumの報告
第二回Challenged Japan Forumの報告
![]() |
ご連絡・お問い合わせなど、ご遠慮なくどうぞ! |