愛・地球博(愛知万博)の会場で実証実験が行われた視覚障害者と車椅子利用者を道案内する自律移動支援システムを体験した視覚障害者の3分の2、車椅子利用者の半数が「整備されれば現在より外出の頻度が増える」と評価したとのアンケート結果を国土交通省が4日、公表した。同省は有効性が確認できたとして、システム開発を急ぐ。
実験は6月から9月の計39日間、瀬戸会場内で行われ、計305人が体験した。会場全域に電波を発信する点字ブロックや太陽電池式の無線マーカー(発信器)などを設置。視覚障害者のつえに組み込んだセンサーにより、現在の位置や道案内などを音声で教えた。車椅子利用者には、スロープや障害者用トイレの位置などを画像で伝えた。
アンケートでは、システムが街中で整備されることについて、視覚障害者の92%、車椅子利用者の78%が「有効だと思う」と答えた。
【荒川基従】