集積回路(IC)チップに近づくとコンピューターネットワークから携帯端末に観光情報などが送られる「ユビキタス」の実証実験が25日、札幌市中央区の道庁赤れんが庁舎で始まった。
同実験は道や札幌市、国土交通省などでつくる「公共空間における情報に関する研究会」の主催。全国では神戸市で実験が始まっており、札幌ではICチップの寒冷地での動作確認などが目的。
同日午前11時から高橋はるみ知事や上田文雄札幌市長、東大の坂村健教授らが参加してテープカット。続いて、デモンストレーションが行われ、関係者が携帯端末を持ち、ICが埋め込まれた点字ブロック上を歩くと「曲がり角が5メートル先にあります」などと端末から道案内が流れた。
赤れんが庁舎には40台の携帯端末が用意され、観光客に道内観光情報などを提供する。実験は3月11日までの予定。
道庁赤れんが庁舎で始まったユビキタスの実証実験。目の不自由な人には音声情報が送られる。手前右が坂村教授=25日午前11時20分(加藤哲朗撮影)