北側一雄国土交通相は13日、視察先の愛・地球博(愛知万博)会場で、万博期間中に最新のコンピューター技術を使った「多言語による会場案内」など、外国人や障害者ら来場者向けサービスの実証実験を行うと発表した。
長久手会場(愛知県長久手町)では、外国人らに小型の携帯情報端末を貸与。会場内の空中回廊「グローバル・ループ」に設置した無線発信器や、案内板に張ったICタグ入りシールに反応して、端末内の情報が日本語や英語、韓国語、中国語など多言語に音声化され、現在地やパビリオンの説明を聞くことができる。
瀬戸会場(同県瀬戸市)では、視覚障害者らの持つ専用の白いつえが、点字ブロック内のICタグに反応し、つえと連動した携帯情報端末から流れる音声で、パビリオンまでの道案内などをしてもらえるという。
このほか、太陽電池を使った省エネ型の無線発信器で、現在地の情報などを聞くこともできる。
長久手会場を国交相が視察
パネルを手に、万博について語る北側一雄国土交通大臣(中)=13日、愛知県長久手町の万博長久手会場で
北側一雄国土交通省は13日午後、中部国際空港(愛知県常滑市)に続き、愛知万博の長久手会場(愛知県長久手町)を視察した。
北側国交相は工事中の日本館を見学した後、会場全体が見渡せる高台で担当者の説明を受けた。「自然を残した会場づくりを痛感した。新しい空港に万博、道路ができ、他見から見たら(愛知県を)うらやましいと思うだろう」と語った。
中部国際空港についても「空港駅から空港ロビーが近く、国際・国内線ターミナルが同じなど、細かい工夫がある。障害者にも配慮してあり、関西や成田より使いやすいのでは」と話した。