一億総活躍・働き方改革担当大臣:加藤勝信さん、筋電義手と出会う!!

2016年9月22日

前夜に吹き荒れた台風16号が神戸を通り過ぎた9月21日(水)
「一億総活躍・働き方改革担当大臣」である加藤勝信さんが
陳隆明博士が研究・開発・リハビリに取り組む
兵庫県立福祉のまちづくり研究所
ロボットリハビリテーションセンターを視察し
「筋電義手やロボットリハビリテーション」について熱心に学ばれました。

一億総活躍社会を実現するためには
理想を掲げるとともに、どのようにそれを実現するのかという
さまざまな知見や栄智、ノウハウを生かすことが欠かせません。

「筋電義手やロボットリハビリテーションは
そのための大きなチカラとなるものやから
絶対観に来て!」

という、ナミねぇの提案(わがまま?)に応え
加藤さんの視察が実現したことに心から感謝しつつ
「おしのび視察」をレポートさせていただきます。

☆参考資料 ナミねぇのブログ(2014-08-26)

義手革命と介助ロボットのリハビリ導入で最先端を駆ける男たちが、
兵庫県神戸市西区に居る!!
 http://ameblo.jp/takenakanami/entry-11915397030.html

午前10時前、加藤さんが到着され、研修室に霞が関からの随行スタッフ、
兵庫県、兵庫県社会福祉事業団、県立総合リハビリテーションセンター
神戸市などからの参加者が研修室に集合しました。

加藤大臣を迎えて、まずは陳博士から歓迎と感謝のご挨拶です。

加藤大臣からは
「一億総活躍社会の実現と働き方改革のため
今日はしっかり勉強させていただきます」
と、力強いご挨拶があり
陳さんから研究・開発のミッションと
「ロボットリハビリテーションセンター」など施設の概要説明がなされた後
リハビリテーションが行われている訓練室に移動しました。

訓練室では、義足の進化についての説明があり
最新の義足をつけ「使用者と義足にしっかりマッチしたリハビリ」を受けたことで
日常生活に必要な歩行や駆け足、階段昇降などが出来るようになった青年から
話を聴くとともに、さまざまな動作をみせてもらいました。

広い「機能訓練室」では多くの人が訓練士の方々とともに
機能訓練励んでおられます。

私も、娘マキが膝の手術をした時に母子入院し
術後の機能訓練をこんな訓練室で受けたなぁ・・と
懐かしく思い出しながら、
「みんな頑張ってや!!!」と、心の中でつぶやきました。

歩行を支援する「ロボットスーツHAL」を装着しての歩行訓練を見た後
「HAL」について、陳さんから説明を受ける加藤さん。

陳所長らのアドバイスを受けて、ホンダ技研(株)が開発した
スマート、軽量な「歩行アシスト」を
加藤さん自ら体験しましょう! ということで、訓練士が加藤さんに装着。

軽量で、加齢による歩行をサポートすることもできるため
高齢者の活躍にも期待されている「歩行アシスト」が
視察メンバーの見守る中、加藤さんに装着されました。

(下の写真)加藤さんの右側で、笑顔で見守っているのは
一億総活躍推進室の実質的なトップである、室長補の木下賢志さん。
元厚生労働事務次官:村木厚子さんの信頼厚い部下でもあった木下さんは
「日本を、ホンマもんの一億総活躍社会にしたいね!」と語り合う
ナミねぇの友人でもあります。

「歩行アシスト」を装着して、軽やかに階段昇降などを体験した
加藤さんの感想は・・・

「全然重さを感じず、坂道などを軽やかに歩けるので
リハビリだけでなく、加齢をサポートする装置としても良いねぇ」
と、笑顔。

余談やけど、この(上の)写真の加藤さんと陳さんが写ってる後ろの大鏡に
スマホを掲げてる(顔はスマホで隠れてる)ナミねぇが小っこく写ってるの
分かるかな。(笑)

左側の戸口で仁王立ちしてるのは
アクション・ドラマなどでお馴染み(笑)の「要人警護 SP」です。

歩行訓練などを行う理学療法室の隣には
さまざまな日常動作を訓練するお部屋があります。
いわゆる「作業療法」を行う場所です。

ここでも、多くの方々が真剣にそれぞれの課題に取り組んでおられました。
「小さな物をつまむ」という、それだけのことが
ここでは大きな壁、高い障壁、なんですね。
みなさんの真剣な表情に胸打たれます。

次は、今日の視察の大きな目的である
「筋電義手」をはじめとする、さまざまな義手をつけた方々の訓練室です。

色んなタイプの義手を、片手に、あるいは両腕に装着した方々が
日常生活動作の訓練に励んでおられます。

加藤さんは、義手使用者の皆さんに
「どのように動かすのか」「どれくらい訓練が必要なのか」
など、熱心に問いかけておられました。

日本で唯一「小児筋電義手」の装着・訓練ができるのが
陳博士のこのセンターです。
兵庫県井戸敏三知事の熱意とリーダーシップで
「小児筋電義手バンク」も創設され
全国から「生まれついて肘から下を欠損した小児」や
「事故などで腕を欠損した子ども達」が訪れています。

加藤さんが、この日出会ったのは
「小児筋電義手バンク」の支援で「筋電義手」を装着し、訓練に励み
明るく元気に生活してる奈良県の少女です。

背広姿のたくさんのおじさんたち(笑)に取り囲まれても
物怖じすることなく、左腕に装着した筋電義手を上手に使って
楽しそうに切り紙遊びをするところを、見せてくれました。

お母さん(中央で座ってる女性)のほうが緊張しておられました!(^_^)

加藤さんも、とっても柔和な表情で女の子に話しかけ
握手と「バイバイ」でお別れしはったんやけど
カメラのタイミングを逃してしまって・・・残念やったわ!!!(^_^;)

ここからの3枚の写真は
ナミねぇが陳さんのところを訪問し、始めて筋電義手と出会った時のもので、
参考資料映像(笑)ということです。

☆ナミねぇのブログ(2014-08-26)
義手革命と介助ロボットのリハビリ導入で
最先端を駆ける男たちが、兵庫県神戸市西区に居る!!
 http://ameblo.jp/takenakanami/entry-11915397030.html

 これが「筋電義手」(大人用)です!!
 子ども用は、赤ちゃんの時から装着テストと使用訓練をくり返し
 成長に応じたサイズのものが、貸し出されます

 「筋電義手」の装着口をのぞくと
 内面の左右に、小さくて薄いセンサーが張り付いています。このセンサーで受信する、腕の筋肉の 発する微弱な電流で、義手を動かします。

 訓練すれば、切断された肘の筋肉の僅かな動きでセンサーをコントロールして、
 義手を動かすことが出来ます。装着方法も「カポッ」とはめ込み式で
 「慣れると簡単ですよ」とのことでした。
 この方は、筋電義手を駆使して、本院のリハビリ部門で
 職員として活躍されてるそうです

さまざまなリハビリテーション技術の実際、
最新の義足、筋電義手などなど
チャレンジドが社会で活躍するための機器を研究開発されている方々、
研究開発された道具たちと、それを使って訓練に励む方々、
一人一人に適切なプログラムを組み
訓練を指導し、サポートする多くの訓練士の皆さん。

それぞれの熱い思いが渦巻くリハビリテーションの現場視察の最後は
広大な敷地内にある「自動車教習所」です。

なんでここに「自動車教習所」が??

それは、さまざまなチャレンジドが「両手」「両足」だけでなく
「片手」や「義足」や、あるいは足だけ、など
自分の意思で動かせる部位を使って運転する技術を学ぶための教習所で
自分用に改造した車を持ち込んで、走行訓練をすることも出来るそうです。

雨上がりの空の下
数台の車が走行訓練に励んでいました。

視察の最後は
このリハビリテーションセンターで、陳さんの開発したさまざまな補装具と出逢い
訓練を受け、社会復帰し、色んなお仕事で活躍されてるチャレンジドたちと
訓練士の方々、そして加藤大臣との意見交換会です。

まずはやっぱり、名刺交換から・・・ね(^_^)

意見交換会で印象的やったのは
参加されたチャレンジドの皆さんが、陳さんのもとでリハビリに取り組めたことを
心から感謝しておられることです。

最新のコンピュータ組み込みの義足や、
ここだけでしか得られない「筋電義手」との出逢いによって
社会復帰できたという事のかげに
陳さんの
「自分のやりたいこと、働きたい仕事に復帰できる人生こそがリハビリの目標」
というミッションが、補装具やリハビリ技術そのものに
脈々と流れていることを感じさせるお話しを
いっぱい聞かせていただくことができました。

「最新」であることや「高価」であることだけに着目されがちな補装具やけど
実は
「この人は、どのような仕事、どのような生活に復帰するのか、したいのか」
「そのために、何が必要か」
を、障害を負った人と共に考え、悩みながらの補装具の研究・開発と、
一人一人にマッチングしたリハビリテーションが行われたからこそ
「私は今、このように働いています」
と口々に語られました。

両腕を事故で失い、義手を装着・訓練に励み
「仕事に復帰しただけでなく、イクメンとして育児に励むお父さん」

筋電義手を装着し、陳さんのもとで、今では訓練指導者として
本センターで活躍する男性。

生まれつき両足先に欠損があり、義足を装着しているけれど
ほとんど義足を意識することなく生活している・・・という女性。

両足を失い、コンピュータ組み込み義足を装着して厳しい訓練を終え
「大工の仕事に復帰した青年」は
「このようなリハビリが受けられた自分はラッキーやったけど、
全国どこでも受けられるわけではないので、リハビリの地域格差が
なくなることを願っている」と話し
加藤さんは大きく頷き、メモをとりながら聴いておられました。

会議を終え、まさに今日の視察では
「真の一億総活躍社会の実現に、どのような働き方改革が必要か」
ということを体感していただけたのではないかと思います。

「働き方改革」には、既存の制度の改革とともに
「働くことが困難」と言われるチャレンジドたちを
「誇りを持って働ける人」に変えて行くことが必要やという
陳さんの、多くのチャレンジドの、そしてナミねぇの思いが伝わったなら嬉しい!
と願う、今日の加藤大臣視察でした。

最後に
意見交換会に参加した全ての人が、一人一人加藤大臣と記念撮影した後
加藤さん、陳さん、ナミねぇでスリーショットすることに。

加藤さんの随行者のお一人に
「私のスマホでも撮ってね!」と手渡してお願いしたんやけど・・・

「私と一緒にこっち(私のスマホのほう)向いて!」とお願いし損なったので
陳さんと加藤さんは公式カメラのほうを
私だけ自分のスマホのほうを向いてるという

相変わらずドジっぽい、記念写真となりましたとさ。
とほほ・・・(^_^;)

加藤さん、陳さん、そして皆さん
本当に、本当に、お疲れさまでした
&ありがとうございました!!!!

<by ナミねぇ>

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