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娘 麻紀、36歳の誕生日を迎える

2009年2月2日

ナミねぇです! 2月2日の今日、娘 麻紀は36歳の誕生日を迎えました。

[写真]娘 麻紀と国立病院機構青野ヶ原病院にて

今年は丑年。そう、麻紀は年女なんですね。5日に病棟で開かれる誕生会を楽しみにしてる母ナミねぇですが、最近の麻紀は笑顔が増えただけやなく、表情がすっごく豊かになりました。

自分の名前が「麻紀」だっていうのをキチンと理解してるかどうかは、ちょっと不確かやけど、「麻紀、お母ちゃんやで〜」と耳元で声をかけた時に、瞳がキラッと輝いて、弾けるような笑顔を見せてくれるようになって、そらもう大袈裟やなく天にも昇る心地になります。何が嬉しいって、オカンの喜びは、やっぱり子どもの笑顔やねっ(^o^)/

[写真]お誕生会の立春弁当です。美味しそうでしょ!

昨日、プロップのチャレンジド・ワーカーの一人である脳性マヒの青年のお見舞いに行きました。彼はすごく重度の障害で家族に働くことを反対されながら、身体を酷使してプロップに通って来てたんやけど、それがもとで手術が必要な状態になってしまったんです。無理をせずに在宅で働くことを勧めてたんやけど、家ではパソコンに向かうことも反対さ れる、といって通って来てたんですね。でも1年くらい前から身体のあちこちが痛くなり、主治医にブロック注射などを打ってもらいながら通ってました。一度、ご両親にお会いして、在宅ワークに協力して戴けるよう、お願いしなければ・・・と思っていた矢先の入院でした。

お見舞いに行ってみて分かったことは、ご両親が、一人息子である彼の身体を心配するあまり仕事に反対されてたこと。彼が職場で仕事仲間から期待され、頼られているということをご存じなく、両親に対する反抗心で「仕事と称して外に出たがっている」と思いこんでおられた、ということが分かりました。そしてご両親のそういう気持ちと態度を彼は「家に縛られている」「これでは自分は自立できない」と感じて、ますます意地になって身体の不調を押して、通い続けていたことなどが分かりました。

お見舞いには、私と女性スタッフと二人で行ったんですが、本当に優しそうなご両親で、ベッドの上で治療器具に固定されて全く動けない状態の息子に注がれる目は慈愛に溢れていました。「しんどいと思うけど、決して焦らずに治療に専念して、治ったらまた一緒に仕事しようね」と、私とスタッフが言うと、ご両親も青年も目を真っ赤にして頷いていました。そして「仕事に復帰したら、今度は身体に負担の少ない方法で働こうね」と言うと、ご両親は深々と頭を下げて「よろしくお願いします」と言われました。

お見舞いで、一番心に残ったのは「この子は髭が濃いくて、すぐ伸びるので、今は毎日私が剃ってやらなアカンのです。」とお母さんが少し嬉しそうに言われ、それを聞いた彼が「この年で、親に髭そってもらうとは思わんかった」と、はにかんだこと。
「あぁ、親子ってえぇなぁ!」と、改めて胸が熱くなりました。

子どもが何歳になろうが、障害があろうが無かろうが、親子の間で心が通い合うほど幸せなことはありません。でも、ちょとした誤解で親子といえどもギクシャクすることが、いえ親子だからこそ、そうなることがあるんですよね。

一日も早い彼の全快を祈りながら、そして改めて娘 麻紀の36歳の笑顔を心に刻みながら、病院を後にしたナミねぇでした。

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