ブランスリー新聞 6月号より転載

「チャレンジド・プログラムVol・3」開講式開催

社会福祉法人プロップ・ステーション

 社会福祉法人プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)はチャレンジド(障がいのある人)を対象としたパティシエ養成スクール「チャレンジド・プログラムVol・3」の開講式と第1回講習を5月15日、日清製粉小網町ビルで開催した。

 同プログラムは、チャレンジドの就労の促進や雇用の創出を目指し活動するプロジェクト「神戸スウィーツ・コンソーシアム」の一環で、今回で3回目。プロのパティシエやブーランジェを講師に迎え、レシピと技術を受講生に直接指導する。講習は全8回を予定。

 主催者を代表して、社会福祉法人プロップ・ステーションの竹中ナミ理事長は、「私にも、重症心身障害を持った娘がいる。娘を通じて出会った人は皆、夢や希望を持っている。一人ひとりが、自分でできることを頑張って生きていける日本にしていきたいと思い、当プロジェクトを始めた。障害者と言わず、チャレンジドという言葉を使っているのには理由がある。障害者とは、できないことに着目した言葉。チャレンジドの皆さんにもできることはたくさんある。可能性をいっぱい持ったチャレンジドの皆さんに、この講習で頑張ってもらって、自立の道を歩んでもらいたい」などと挨拶した。

 来賓として出席した総務大臣の原口一博氏が「インターネットを利用して、この講習を世界に発信できることをうれしく思う。スイーツを作ることは素晴らしいこと。おいしいものを食べてみんなが笑顔になる、幸せなことです」と挨拶した。講習の模様は、インターネットで世界に配信される。これは今回が初めてとなる。

 講師は昨年に引き続き八木淳司氏(モロゾフ)、永井紀之氏(ノリエット)、西川功晃氏(ブーランジェリー・コム・シノワ)、野澤孝彦氏(コンディトライノイエス)に加え、今回より近藤冬子氏(ラ・シュエット)、白岩忠志氏(ラ・ピエール・ブランシュ)が協力。

受講生とシェフの写真
8人の受講生と講師を務めたシェフら

 第1回目から講師を務めている八木氏は、「始めは一人でやっていたが、昨年3人が加わり、今年は6人のシェフが協力してくれた。少しずつでもこの活動を広めていきたいと思う」と挨拶した。

 第1回目の講習の課題はフィナンシエで、担当講師は永井氏。そのほか5人のシェフも指導に当たった。始めに永井氏が実演し、次に受講生が作るという流れ。指導は丁寧で、受講生一人ひとりのペースに合わせて行われた。第2回から第7回までの課題は、シュトーレンやチョコレートなどで、月に一度のペースで行っていく。第8回は修了式と成果発表会で、都内のホテルで開催を予定。

画像ページ

ページの先頭へ戻る