ベーカーズタイムス 2009年1月10日より転載
チャレンジド・プログラムVol.1 終了式と成果発表会
神戸スイーツ・コンソーシアム
8名全員がプロの技術を習得・修了
社会福祉法人プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)は12月7日、カフェ フロインドリーブで、パティシエを目指すチャレンジド・プログラムVol.1「神戸スウィーツコンソーシアム」の修了式と成果発表会を挙行、矢田立郎神戸市長をはじめ、兵庫県、神戸市、協賛企業関係者など多くが出席した。
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修了式に先立ち、同法人理事長の竹中ナミ氏は次のように挨拶した。
竹中ナミ氏
「6月から始まった神戸コンソーシアムの第1期修了生を今日、送り出すことに感激しています。
人間には、色々な力が眠っています。それをそのまま眠らせていることほど、もったいないことはないと思っています。障害を抱えていても、その人の力を引き出して、社会に貢献できるようにサポートするこそ、本当の福祉ではないかと考えています。
神戸スウィーツコンソーシアムは今後、二つの方向性を持って前進します。
一つは、修了生が身に付けた技術でパティシエとして、稼いでもらわなければなりません。そのためにもう一度、八木講師が技術審査を行い、合格すれば『八木淳司認定品』として、製品が世の中に出回るように協力をします。
もう一つは、来年度『神戸スウィーツコンソーシアム in Tokyo』を開始し、東京でもプロのパティシエを目指すチャレンジドを育てる支援を行います」
続けて、講師のモロゾフ(株)テクニカル・ディレクターでオーストリア政府公認マイスターの八木淳司氏から修了生一人ひとりに修了証が手渡された後、修了生を代表して深草健治氏が「このプログラムで培った経験は、掛け替えのない財産です。この経験を活かし、一層お菓子作りに励みたいと思っています。協力していただいた皆様、本当にありがとうございました」と力強く謝辞を述べた。
次に、協賛企業を代表して、日清製粉(株)取締役営業本部副本部長の花房宏昌氏が次のように挨拶した。
花房宏昌氏
「修了生の皆さんは、製粉工場という慣れない場所で、一人も欠けることなく、一日も休まず熱心に受講されました。夢を実現するため真剣に努力することが、いかに大切かを教えてもらったような気がします。これは、八木講師の入念な準備と心のこもった指導の賜物だと思っています。
このプログラムで習得された知識と技術を、今後の仕事の中で十分活かしてもらえれば幸せに感じます。そして、東京で行われるプログラムで一人でも多くのチャレンジドがスイーツの世界で羽ばたいてもらえるように協力を続けたいと思っています」
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その後、講師の八木淳司氏が半年間の歩みと製作物の評価を述べた後、修了生が作ったスイーツを試食する成果発表会も行われた。
以下は、第1期修了生(順不同、敬称略)
深草健治、工藤志織、内海友人、中務亮、小澤寿美、三井佳子
修了生のみなさんとサポーター
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八木淳司氏
私自身、修了生の皆さんと同じように、このプログラムを通じて勉強をさせてもらったと思っています。最初は上手くいくかどうかという不安もありましたが、思っていた以上に熱心に、私の話を聞いてくれたことが、何よりの励みになりました。
今回の製作物は、100%の出来栄えではありませんが、要点を要領よくまとめている気がしていますので、よく見て、一つでも多く試食をして欲しいと思っています。
来年も皆さんの良き相談相手となり、東京や他の地区でも、応援を続けていきたいと思っています。