関西インターネットプレス 1997.August Vol.04より転載

第三回Challanged Japan Forum

「チャレンジド(障害者の最新型の呼び方)を納税者にできる日本」をコンピューター・ネットワークを利用して目指す関西発の非営利団体(NPO)「プロップ・ステーション」。その活動を広め、支援することを目標にしたフォーラム「第三回Challanged Japan Forum」が7月8日・東京大学の山上会館で開催されました。


竹中ナミ:プロップステーション代表
成毛真:マイクロソフト株式会社代表取締役社長
細田和也:プロップのChallangedのメンバー

「ふ〜ん、また自己満足のボランティアね」などとなめてかかると痛い目を見ます。プロップの代表をつとめる竹中ナミ(通称ナミねぇ)さんの関西ノリのパワーに引き込まれ、このフォーラムに集まった面子をきけば、「こりゃまじ?いける!」とあなたも思うに違いありません。


金子郁容は慶応大学湘南藤沢キャンパスからデジタル回線で結んでの、基調講演。
金子さんは、阪神大震災のときにボランティアを組織して、必要物資の告知などをコンピュータネットワークを利用して行いました。もともとソフトウェア科学者だったのですが、そこからネットワーク的な人間組織に関心が移り、今はボランティア活動などを積極的に支援されています。

金子郁容・慶應大教授の基調講演に引き続いて行われた第一部では、成毛真マイクロソフト代表取締役、手嶋雅夫マクロメディア代表取締役、松岡正剛編集工学研究所所長など、時代をリードするトップランナー達が、まさにプロップの理念を「どうすれば実現できるか?」についての核心討論が行われました。


特別対談「ChallangedとWindows」の一コマです。

でもその答えは、実はもうみんな知っているのです。それは、「かわいそうね」と甘い言葉をささやき、いつでも引っ込める準備のある救いの手を差し伸べることではなく、きびしいように聞こえるかもしれませんが、始めからビジネスとして、一人前として彼らとおつきあいすることなのです。竹中さんは、いつもチャレンジドが「税金をもらって生活するのではなく、税金を払えるようにならなければならない!」宣言されています。

在宅勤務や情報をめぐる新たな産業として、コンピュータ・ネットワークの世界は生まれつつあります。チャレンジする人=チャレンジド。その射程距離内には、21世紀に到来する超高齢化社会もインクルードされています。ま、今でもあきらめちゃった人なんて、つまらなくて付き合う気はしないですからね。あなたは大丈夫ですか?

(Reported by Kazu Sakaibara)

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