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朝日新聞(夕刊) 2007年2月14日より転載

 

 

 
 

在宅障害者がIT指導

 
 

厚労省で講習開催

 

 技術を磨けば、ベッドの上にいても教師になれる−−。パソコン技術を生かして在宅で働く障害者が、インターネットのテレビ会議システムなどを使って講師を務めるIT講習会が13、14の両日、東京・霞が関の厚生労働省研修室で開かれた。官僚ら20人が受講。ITを活用した障害者の就労支援に取り組む神戸市の社会福祉法人「プロップ・ステーション」(竹中ナミ理事長)が初めて実施した。

  講習はパソコンソフトを使い、約1時間半かけて資料を作成する内容。正面に設置された大画面に、仙台市と京都市の自宅にいる講師の顔とパソコン操作画面が映し出され、テキストと音声で講義が進行した。講師が生徒のパソコン端末の画面を確認でき、作業が遅れている人には個別にアドバイスした。

  講師の1人で京都市に住む西村薫さん(54)は、関節リウマチを患い、一時は寝たきりになった。十数回の手術を繰り返し、歩けるようにはなったが、今も体の動きが制約され、薬で痛みを抑えながら生活している。5年前から同法人のスタッフとして活動しており、「(講習会に向けて)半年間練習を続けてきたが、実際に参加者が座っている状態は緊張感があった」と話した。

竹中ナミ理事長が西村薫さんを紹介している写真 竹中ナミ理事長が京都市の自宅で講師を務める西村薫さん(大画面の女性)を紹介した=東京・霞が関の厚生労働省で



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