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産経新聞 2002年12月7日より転載

     
  仕事はどこでも  
 
 
  from  


 ナミねぇの前回のコラム「米国防総省のCAPでは、重度のチャレンジド(障害を持つ人)を政府職員に育てる教育プログラムを行っている」を読まれた仙台のS氏から「私たちの機関紙でこのコラムを紹介したい」というメールが届きました。S氏は自衛官OBで、彼が所属する組織は防衛庁所轄の公益法人だそうです。S氏は仲間たちとシニアのためのパソコン・ボランティアをしておられるそうで「ぜひ自分たちの活動をチャレンジドにも広げていきたい」というメールでした。ナミねぇは思わずニッコリ!

 「すべての国民が誇らしく生きられるようにすることが国防の一歩だ」というCAP理事長ダイナー・コーエンさんのミッションが日本でも広がっていけばうれしいです。自衛官というと、プロップ・ステーションの仲間の1人、K君は元自衛官。バイク事故で全身マヒとなった彼は、京都洛西にある施設のベッドの上で起業しました。「誰も雇ってくれないなら社長になってやる!」というキャッチコピーでホームページも開設し、営業に励んでいます。「働いているのだからボランティアに頼ってはいけない」と外出にはアテンダント(有料のサポーター)を雇うという筋の通った彼の生き方には感銘を受けずにおられません。

 施設というと「働けない障害者が入るところ」というイメージがありますが、コンピューターネットワークさえ整備すれば、家族の介護が得られない状況の人にとって「施設はSOHO基地」の可能性を持つ場所です。四国徳島の施設からコンピューターネットワークで繋がり、プロップのスタッフとして活躍するG君は、働くことを認めてくれる施設を探して、今の施設と出合いました。建設計画の段階で「オンラインでプロップの仕事をするのだ」というG君の申し出をOKし、彼の就業に協力してくれた関係者の皆さんに感謝しています。すべてのひとが誇らしく生きられる日本に向けて、皆さんご一緒に行動しましょう!。

 

竹中ナミ
(たけなか・なみ=プロップ・ステーション理事長)

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