日刊食品通信 平成21年6月23日(火曜日) より転載

日清製粉協力の第2回チャレンジド支援P、東京で開講

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 日清製粉が協力するパティシエを目指すチャレンジド(障がいのある人)を支援するプロジェクト「神戸スウィーツ・コンソーシアム(=KSC)」(主催は社会福祉法人プロップ・ステーション)が20日、日清製粉小網町加工技術センター(東京・日本橋)でスタート、100名が参加し開講式が行なわれた。

 開催者を代表し、プロップ・ステーションの竹中ナミ理事長は、「20年前から障害のある人に活躍してほしいという思いから活動を行なってきた。KSCは、昨年、洋菓子発祥の街といわれる神戸から障害者の菓子職人を育てる目的でスタートした。今年のチャレンジドは、作業所や授産施設に所属する8名で、プロを目指している。スクールでは一流のパティシエから菓子作りの技術だけでなく、経営ノウハウも学ぶことができ、障害者パティシエの自立を支援する。今回も日清製粉、日東商会をはじめ、多くの企業や行政の支援をいただいている。また、今年の講師陣は、昨年講師を務めていただいた外国人として初めてオーストリア政府公認の製菓マイスターの称号を与えられたパティシエの八木淳司氏(モロゾフ)に加え、仏菓子店『ノリエット』の永井紀之シェフ、神戸『ブーランジェリー・コム・シノワ』の西川功晃シェフ、ウィーン菓子店『コンディトライ ノイエス』の野澤孝彦シェフに新たに参加いただく」と説明した。

 協力企業を代表し、日清製粉の佐々木明久社長は、「昨年は、当社の神戸東灘工場を会場とし、6〜12月にかけてスクールを実施。全てのプログラムに全員が参加し、修了証書を取得した。今回は、東京で4名の一流講師により開講する。多くの企業、行政と垣根を越えたメンバーがパートナーシップを組み、一つの目的のために最高の場をつくった。参加者の皆さんは夢の実現に向けて頑張っていただきたい」とあいさつ。  講師の八木氏は、「今回は菓子だけでなくパンについても講習する。材料や作り方、タイミングを重要視した。受講生だけでなく、職員の方たちへの提案も行なっていきたい」と述べた。開講式の後、「マドレーヌ」をテーマに第1回講習が行なわれた。12月5日まで計6回の講習が予定されている。

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