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中日新聞 2006年3月4日より転載 |
けいざい 三遠 |
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障害者の力に着目を |
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神戸の社福法人理事長 |
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障害者の雇用促進に取り組む神戸市の社会福祉法人「プロップステーション」理事長、竹中ナミさんの講演会が3日、豊橋市民センターであった。「障害者のマイナス面ではなく、何をやりたいかに着目してほしい」と訴えた。
竹中さんの長女(33)は脳に重度の障害がある。当初は体が他人と触れることに拒否感があったが、7歳でだっこした時に自分から接触してくるようになった。自らの体験を通じ「人間は1人1人生きているスピードが違う。小さな変化でも愛しさ、喜びが大きい」と説いた。 竹中さん、高校3年の時にスポーツ事故で車いす生活になりながらもマンション経営に成功してい男性実業家の事例を紹介。「友達の応援を受け、大学受験では前例がないワープロの使用を認められ、合格した」とのエピソードを伝え、「障害者の眠っている可能性に目を向け、周囲の協力や最新の科学技術を駆使することが重要だ」と訴えた。 講演会は豊橋市の社会福祉法人「岩崎学園」が主催し、企業の採用担当者や福祉関係者ら約80人が耳を傾けた。4日は豊橋市民センターで障害者の就業と生活支援に向けて東海ブロック会議を開く。 (丸田 稔之) |