作成日 1999年9月吉日 |
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新連載 Prop バーチャル工房 アナログエディション | |||||||||||||
いよいよ発信 !! | |||||||||||||
バーチャル工房についての理解をより深め、さらに次世代の同じチャレンジドの皆さんにも、 わたしたちの経験を伝えてゆくことで、出来ることの勇気と、自信を与えられたら・・・との
願いを込めて連載が始まります。 記事の内容は、工房の紹介、仕事のこと、工房メンバーの横顔、日々の想いなどを中心に、特集 コーナー、CG作品、ミニコラムなどを交え、 毎号、明るく楽しくわかりやすく伝えてゆきます。 また、法人化にあわせ、この度、大リニューアルしたプロップ・ホームページ内に オープンした Prop工房ホームページ、バーチャル工房デジタルエディションとの連動企画も予定しています。 次回より、連載が開始される、わたしたちの「夢への航海日誌」に、どうぞご期待ください。 |
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*Prop バーチャル工房とは・・・ | |||||||||||||
チャレンジドメンバーを中心に、プロップ・ステーションをコーディネイト機関として パソコンネットワークを使い、在宅でグフィック系の企画、制作の仕事をしている創造集団です。 | |||||||||||||
こんな仕事をやってます。 | |||||||||||||
HP企画&制作・イラスト作成・ロゴ&キャラクターデザイン・タイトルムービー& アニメーション・画像処理・DTP(ポスター・パンフレツト・DM・ポストカード)・ デジタル俳画・絵本 ・エッセィ執筆・パソコン講師&講演 etc | |||||||||||||
ええ仕事しまっせ!! | |||||||||||||
■「GATSUNNN!!」’99(ガツン)を終えた、メンバーの感想 | |||||||||||||
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「GATHUNNN! 99」が無事終了してホッとしています。プロップが法人として認可されたのは、長年にわたる活動が社会に認められたということであり、これは偏にナミねぇをはじめスタッフの努力、それに加えて支えて下さった多くの方々のお力のお陰と感謝しています。 プロップのイベントには毎回多くの著名な方々がパネリストとして出席されます。プロップに関わっていなければ到底お会いすることのできない方ばかりです。このたびの「GATHUNNN! 99」で基調講演をして下さったジャーナリストの櫻井よしこ様もそのお一人でした。また、多くのテレビや新聞にも活動を取り上げて頂きました。このように注目を浴びる理由は、これからの高齢化社会のニーズに合っているからでしょう。プロップに対する期待の大きさを感じました。 イベントのたびにその規模の大きさに驚かされています。しかし、驚いてばかりはいられません。ふと我に還ると「チャレンジドを納税者にできる社会に」このスローガンのチャレンジドはまさしく私たち自身のことなのです。いくらナミねぇが全国で「チャレンジドも働ける」と声を張り上げて下さっても、当事者である私たちが働ける技術を身に付けていなければ話にもなりません。 この度の「GATHUNNN! 99」でも私たちプロップ・バーチャル工房は作品発表の場を頂きました。共同制作の作品で私は昨年のイベント時と同じ行程を担当しました。昨年は仕上げることだけで精一杯でしたが、今回は少しでも納得出来るものにしたいと考え取組みました。同じ作業をする以上、レベルアップしていて当然だったのですが、未熟さを痛感いたしました。しかし、次ぎの機会には今回より良い作品を作れるように向上していなければなりません。 今、工房の一員として、支えて下さる人々や良い仲間に囲まれて、大変恵まれた環境で仕事をさせて頂いています。プロップの目指すものは、まだまだ夢のような話に思えます。しかし、プロップが夢に向かって走り続けて行くのなら、私も一緒に走ってみたい。重荷に感じる時もあります。辞めようと思ったこともありましたが、私自身、今やらなければいけない事のような気がしています。もう、パソコンのない生活は考えられません。これから出会える様々な出来事に期待しつつ、いつまでもパソコンの前で夢 を持ち続けていきたいと思います。 |
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『GATSUNNN!!99』に付いてはもっと詳しく書く人達がいると思いますので、私は私の担当した「デジタル俳画」について書かせて頂きます。少々理屈っぽくなるかも知れませんが、我慢してお読み下されば幸いです。 「デジタル俳画」とは、簡単に言うと写真(絵画も含む)や動画と「俳句」との融合を目指し我々、プロップステーションの仲間が名付けた新しい俳画形態の事です。本来、俳句と絵の融合などあり得ない事と私は考えていました。何故なら俳句とは言葉の芸術であり、抽象的世界で空想の余地の最も大きな文芸の一つだと思いますので、「写真」の持つ具象性には、相容れない部分があると考えていたからです。 しかし、それは間違っていたようです。今度の『GATSUNNN!!99』で俳句の一作を人々に読んで貰うには、この「デジタル俳画」の方法が案外良い伝え方であると確信しました。俳句を一句だけ発表したとして何人がその句を理解してくれるでしょうか?。第一、何人が読んでくれるでしょう。私なら読まないと思います。その点、写真や動画と俳句の組み合わせならばディスプレーや壁に飾った作品でも観て読んで貰えます。これが大事で後はその句の解説で理解を深めて貰えば良い訳です。それとデジタルの場合、具象性を自由に薄める事が可能なのです。 私の作品、「三寒四温二階に父の声は無し」 井上雅友の一句で説明しますと、平成十年十一月に亡くなった父を、デジタルカメラを買ったばかりのころ(亡くなる数カ月前)に面白がって撮ったものが「MO」に残っていました。それを上の句と組み合わせ、それも成るべく古い感覚で顔も余りはっきりと分からないように、「Adobe Photoshop」を使って加工し、デジタル俳画に仕上げました。この技法により、具象性を完全に排除すること無く、観て下さる方々のイメージと作者である私との架け橋として、コンピュータの画像が夢にも思わぬ効果を上げました。 今はもっと技術を高めて、「デジタル俳画」なる分野を確立したいと考えています。『GATSUNNN!!99』は私にとって新しい世界への入り口だったと感謝しています。 |
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思い起こせば、「ガツン」と言わせると大見得切って初打ち合わせに出席して、結局イベントの初歩的レクチャを受け「ガツン」、さらに会場である、大聖堂が内包されたような洒落たファッションマートビルにも圧倒されて「ガツン」となり・・・そんなメールのやりとりで「GATSUNNN!!」というネーミングが決まった?のだが、実作に入ると我らが頼れるボス川畑先生の言われる「親しみやすいキャラクター」が、なかなか、うまく描けず「ガツン」、結局、コンペで選ばれた案で、やっと決まリ、そこからホームページやムービ制作、ミニゲームの企画と動き出したのだが、既にあと一ヶ月と迫って「ガツン」。 けれど、色々あっても最後は大団円、いやはや、終わってしまえば、まさに、夢はもう現実だ!であった。工房メンバー一同、連日ハードな作業のなか全員が休むことなく「新生・バーチャル工房 御披露目会」をば、無事に打て、仮想でないバーチャル工房の紹介と今の実力を観てもらえたことは本当に嬉しかった。そして、多く方々の応援、声援を私たちが受けていることを改めて実感し、「ガツン!!」とアピールするつもりが、はからずも、暖かい「喝!」を入れていただいたような、身に余る、身の引き締まる晴れ舞台となっていた。あらためまして、皆さんに御礼を申し上げたい・・・・「ありがとう!いい薬です?」 さて、2日間にわたるシンポジウムもまた各界有識者の示唆にあふれた刺激的内容になった。簡単に感想を言えば、チャレンジドが誇りを持って働くための環境は、ハード、ソフト両面の技術が進歩しており、追い風とも言えるわけで、要は僕らの頑張りで良い結果を出していくことだと思った。そして、それが「不可能を可能にする方法は、不可能をたくさん背負っているチャレンジドこそが一番良く知っている」と理解してもらえることだとも思う。 ところで、シンポジウムではナミねぇとのナビゲーター役の私も、最初は緊張して「掴みギャグ」もドギマギものだったけれど、だんだんと堅い話のカンゲキを突いてボケさえ、かませるようになり楽しくなっていった。また、全国で頑張っているプロップのチャレンジドメンバーとも歓談したり、栄えある「第一回マクロメディア杯CG大賞」(勝手に命名?)に輝いたチャレンジドクリエーターが開催地の神戸に住んでいることが判って驚いたり・・・。そして、なによりは「カモメ三人衆」?のオープニングムービーが、何とかグループ&ネット・ワークで間に合い、巨大スクリーンで迫力上映され、私も第三者のように感動したこと。おまけに、マクロメディアの手嶋社長さんから、胸に「クッ〜」と来るものがあったなんて述べられると、制作者、貝本氏らの苦労も報われるというもの。また、ミニCG作品展、パソコンでの、工房の個人紹介や駄洒クイズも彩を添え、全手動プリクラ「プロップ・クラブ」も大盛況。「チャレンジド俳句会同人」のデジタル俳画展示も出来て、今後、発表していくうえでも色々と勉強になり、また感想も頂き励みとなった。それにしても、握手を求められた(ホント!)櫻井よしこさんの微笑みは、マリアさまのように気高く美しいものでアリマシタ・・・・。(オヤジ口調で報告終り) |
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PropStation社会福祉法設立記念イベント「GATSUNNN!! `99」を終えて早一ヶ月以上が経つが、今でも鮮明に思い出されるのは喧噪に満ちたあの準備期間である。 今回のシンポジウムにあたって僕が担当したのはイベントムービーの制作だ。まずイラストレーターというアプリケーションでキャラクターの描画に取りかかった。今回キャラクター案はコンペ形式で発表しあい、事務局に決定してもらうという形を採った。 準備期間も限られており、得てして予定通りに事は進行しないモノで、案の定スケジュールは押し気味であった。二日間という限られた時間の中でシンポジウムのイメージキャラクターであるカモメを3体描き上げるのは困難を極めた。一体目が出来上がった頃には初日の23時を回っており、残り二体のことを思うと漠然とした不安を隠せないでいた。しかし残り二体はメインキャラクターである一体目の時とは違い、思いのほかスムーズに事が進んだ。 キャラクターが描き上がりオッケーをもらうと、次はそのデータをFLASH3.0Jというアプリケーションで動きをつけていく作業にはいる。先ずはムービーの基本となる構成を絵コンテにして、それに応じたキャラクターのポーズや背景、小道具をイラストレーターで描く。そうして作ったデータをFLASHで1つ1つシンボル化し、タイムラインに載せアニメーションさせていくのだ。小難しいことを並べ立てても分かりにくいが、要するにアニメーションさせると言うことは「ムービーの時間軸に沿って、そのポイントポイントに適した背景やキャラクターを配置し動かしていく」作業である。 しかし問題は、キャラクター1つをとっても10ポーズ近くのデータがあり、ムービーのデータサイズが大きくなっていくと言うこと。僕が作った物で4分40秒ほどの仕上がりとなったが、それを5つに分割したとてコンピューターには少々重荷だったようで、実際にムービーの一秒を現実の一秒に表現してチェックするのはとうてい困難だった。そこでムービー用のファイルに書き出すのだが、これがまた時間がかかる。1つを書き出すのに10〜15分の時間を要しチェックをして修正してはまた15分待つという気の長い作業が続いた。出来上がりは実際の1/4のスクリーンサイズにして確認したのだが、その時点で500MBという代物になった。これに音付けし、奇麗にしていく段階を踏むのだが、率直に言って他のメンバーの苦労を考えるゆとりも無かった。 裏方の制作とは別に、今回僕にはシンポジウムに参加するという表舞台での役割もあった。先輩(師匠)である吉田さんにはシンポジウムのほとんどにナビゲーターとして登場するという重大な責務があったのだが、何しろ僕にとっては初めての経験だったので何日も前から動揺を隠せないでいた。打ち合わせもそこそこに本番の日が近づき、僕は柄にもなくノートに考えをまとめ始めたが、結局緊張したままあっという間に出番が終わりマル秘ノートの出る幕はなかったのだが、僕にはとてもいい経験となった。僕以外にも壇上に上がったチャレンジドはいたのだが、みなさん慣れたもんで何の下準備もなくドンと構えて堂々たるモノに見えたが、それともやはり目に見えぬところで緊張し、発言に思いを巡らせていたのだろうか。 当日になっても会場のセッティングに奔走して、ろくにシンポジウムの話も聞けなかったが、目まぐるしい二日間は確かな手応えと共にあっという間に過ぎ去った。僕はバーチャル工房に参加して一年にも満たないので、こういったイベントがある度にしんどさばかりが先に立ってしまいがちだ。本当はこうやってチャレンジドの就職戦線の第一線で戦っていけることを大きな喜びとして受け止めていかなければ、と思う昨今である。 |
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プロップ・ステーション社会福祉法人化イベント「GATUNNN'99」は多くの方々のご支援で成功を収めました。 前回のチャレンジドフォーラム同様にバーチャル工房はムービーを制作することになり、しかも今回はイベントの企画段階から参加しました。バーチャル工房のメンバーにとっては企画から参加するというのは初めての経験で、大勢の方々に支えられてイベントが造り上げられて行くのだ、ということが皮膚感覚として実感できました。 これは今後活動していく上で大きな財産となりますし、企画の場に居合わせたという実績は多少の自信になります。また少し物を見る視野が広くなったような気がします。かたつむりより歩みの遅い私ですが、プロップにしがみついているのは、食っていかねばならないという大前提のほかに「視野」が少しずつ広がっていく「快感」を味わいたい、という欲望があるからです。 さて、ムービー制作ですが、私は前回同様、編集、エディターを担当しました。ムービーの編集は、映画の編集と同じようなものです。上映時間を調節するため、他のメンバーが血と汗と涙を流しながら作ったムービーを、断腸の思いで切り、そしてまた繋げる、誠に罪深いパートです。また、合成もします。ムービーのバックに別の画像を配置するといった作業です。今回のムービーで言えば、地球の画像を配置し、それをフェードイン、ズームアップ、ズームダウンや移動などです。 一番苦労したのは、機材による作業の制約を余儀なくされたことです。ムービーの上映時間が前回より長かったため、マシンのキャパシティが追いついてこなかったのです。もちろん、私の力量不足もあり、プロップのグラフィック技術を担当される先生のお力に頼らなければなりませんでした。 俳画のパートも井上氏と共同で担当しました。俳画は、俳句に挿し絵を入れたものですが、せっかく私たちチャレンジドにはパソコンという道具があるのですから、「俳画をパソコンで作ってしまおう。パソコンでならチャレンジドでも制作可能だろうし、健常者にとっても、取り組みやすい」ということで「デジタル俳画」と銘打って制作に取組みました。デジタル俳画制作秘話は井上氏に譲ります。 |
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4月17日18日と六甲アイランドの神戸ファッションマートで行われた、プロップ・ステーション社会福祉法人化記念シンポジウム「GATSUNNN!!」(ガツン!)に参加しました。この日は、バーチャル工房のメンバーをはじめ大勢の方が、今まで積み重ねてきたものを発表できる日でもあったので、数日前から、とてもドキドキしながら、この日を待っていました。私は、バーチャル工房のメンバーですが、特に冬は、体調を壊しやすく、外出ができないので、週1回の打ち合わせにも、通えないという状況で…、コンピュータネット上でずっと準備作業の過程を見守っていただけでした。当日、他の工房のメンバーが作ったムービーやゲームの完成版を見られる事をとても楽しみにしながら…。 今回の企画で、またまた、パソコンやインターネットが役に立つ事を実感しました。私は、自宅にいながら、当日、会場で自分の絵を発表できる良い方法はないかと、考えました。そこで、思いついたのが、自分のイラストをポストカードにする事でした。シンポジウムに来てくださった皆さんや、今まで応援してくださったボランティアの皆さんに、「バックアップしてもらったお陰で、仕事ができるようになりました。」という感謝の気持を伝えたかったのと、初めてお会いする方への自己紹介を兼ねて、お土産として持って帰ってもらえたら良いなぁ〜って思ったんです。インターネットとパソコンがあれば、仕上がるまで1人で在宅で進めていけるし、今まで、得た収入の1部をパソコンの買い替え資金として預金してあったのでそれを使って、前から1度制作してみたいと思っていた、ポストカードを作ってみよう!と思ったんです。 そして、ナミねぇに、相談をして、私の企画は、実行にうつされる事になりました。5種類のカードをセットにして、封筒は、私の好きなピンク。印刷屋さんは、インターネットで検索。カタログの請求や質問等のやり取りは、ほとんどE-mailを使い、版下は、全てMacで自分で作って、MOで入稿しました。封筒は、多くの色見本の中から慎重に選びました。この封筒の店もインターネットで探したんです。私としては、自分のイメージ通りのものが出来上がって、すーっごく満足でした。 そして、当日は、工房のメンバーが作った力作を見て、前回の作品発表の時よりも、数段素晴らしい仕上がりに感動!私も、皆において行かれないように、自分らしく頑張らなきゃと改めて感じさせられました!会場で、「くぼりえポストカード」も無事皆さんにお渡しする事ができました。皆さんに「かわいくって綺麗な絵ですね。」と言っていただけて、とても嬉しかったです。充実した2日間を過ごす事ができて、本当にありがとうございました。これからも良い絵を描いて頑張りますので宜しくお願いいたします。 |
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最後にボランティアでイベントの裏方としてご協力くださった伊丹市教育委員会の畑井 克彦さんの感想文を御紹介します。( P33 右下の写真参照 ) | |||||||||||||
スリルを味わうなら映像ボランティア?!映像関係のボランティアをさせてもらって、十分楽し めた。(失礼、でも実感) | |||||||||||||
畑井 克彦 | |||||||||||||
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