日時 | 平成8年10月6日(日曜日) 13:00から16:00 |
場所 | NTT四国研修センター 松山市南江戸町1283─1 |
共催 | 松山フィランソロピーネットワーク 愛媛頸損連絡会 NTT四国支社 |
参加者 | 愛媛頸損連絡会会員及び賛助会員 10名 介護者 10名 |
平成8年9月6日、松山フィランソロピーネットワークの運営委員会において愛媛頸損連絡会の会員と手話ボランティアを対象としたパソコン教室の実施要項が承認されました。愛媛頸損連絡会の会員を対象としたパソコン教室はインターネットの体験学習です。このパソコン教室は、松山フィランソロピーネットワーク、愛媛頸損連絡会、NTT四国支社の共催で行うことになりました。障害者を対象としたパソコン教室は、私の記憶する限り、松山で初めてではないでしょうか?
そこで考えたのがプロップステーションの竹中ナミさんの登場です。愛媛頸損連絡会の会員に皆さんに大阪で障害者のために活動しているナミねぇさんの話をぜひ聞かせてあげたいと考えたのです。
ナミねぇと連絡が取れたのは 9月25日、パソコン教室の約2週間前です。たまたま,10月6日(日曜日)はスケジュールが空いているとのことで交渉成立です。お休みを返上して松山に来てくれることになったのです。
このパソコン教室を準備する段階で電子メールが大きな力を発揮しました。実際に三者が打ち合わせをすることなく準備は進みました。
このようなことで一応の準備を整え、当日が来ました。10月6日(日曜日)当日、午前10時30分に松山空港へナミねぇさんを迎えに行くと竹中さんはすでに大阪から松山に到着していました。(ナミねぇは飛行機が嫌いらしい!! 決死の覚悟で飛行機に乗ってきたのか?)ナミねぇと私は会場のNTT研修センターに準備の状況を確認に行きました。NTT研修センターはすばらしい環境で、また、NTT四国支社マルチメディア推進チームの人たちが一生懸命、会場の設定をしてくれていました。
準備も整い,愛媛頸損連絡会の会員さんも揃った午後 1時にパソコン教室はスタートしました。トップバッターはプロップステーションの竹中ナミ代表です。ナミねぇには、プロップステーションのこと、障害者の自立のこと、障害者を取り巻く環境が少しずつ変わってきていることなど熱い思いを語っていただきました。
ここで,パソコン教室が開催に至るまでの経緯を説明しておきましょう。松山フィランソロピーネットワークでは平成7年度の総会で2つの分科会を立ち上げました。一つが共生社会デザイン研究会で,もう1つがパソコンネットワーク活用研究会です。このパソコンネットワーク活用研究会は「急速に進展していく情報化社会の中でコンピュータやパソコンネットワークの福祉活用を研究する。具体的には,ボランティアの需給調整メニューの開発、高齢者・障害者のネットワーク活用化、福祉施設向けのソフト開発と商品化、緊急時システムの検討各種情報のネットワークによる共有化、高齢者・障害者向けのパソコン教室の開催運営を個別に、かつ総合的に研究する。」と言う内容でスタートしました。この分科会は日頃からコンピュータを利用している企業人と言う立場から福祉の世界でどのようにコンピュータを使えばよいか?について討議することにしました。
検討項目
松山フィランソロピーネットワークの第3回総会で平成8年度の活動計画案が承認されました。その中で、研究分科会の第二分科会「パソコンネットワーク研究会」は「パソコンネットワーキングプロジェクト」として福祉とネットワークの研究・調査やインターネット「松山pネット」ホームページの内容充実などの具体的な活動を進めていくことになりました。
具体的には
このような活動の中で愛媛頸損連絡会の皆さんとこのようなパソコン教室を開催することが出来ましたし、また、NTT四国支社マルチメディア推進チームの人たち、プロップステーションの竹中ナミ代表、松山フィランソロピーネットワークのメンバー、それぞれが知り合い、学び合い、助け合うことが出来ました。このことが、ナミねぇの言う「プロップ(支え合う)」ではないかと思います。今回のパソコン教室は、ほんの第一歩ですがこれからも継続出来るように頑張っていきたいと思いますし、これからも、一人でも多くの福祉関係者の方々にパソコンをさわっていただける場を作っていきたいと思います。
最後に、今回のパソコン教室での最大の収穫は、プロップステーションと松山フィランソロピーネットワーク、愛媛頸損連絡会、NTT四国支社が友好団体になったことです。竹中代表(プロップ)と坂本(愛媛頸損)さんと井上(NTT四国)さんがお友達になったことです。今後ともよろしくお願いします。
追伸
ナミねぇ、本当に有り難うございました。
身体の障害も関係ありません。
普段はベッドや車椅子の上で生活している私たちも,
10月6日(日)NTT松山研修センターにおいて、「パソコン教室」を開催しました。今回の「パソコン教室」開催の動機として、私たち大きな障害を抱えて日常生活を送るものは、自立をするにしても、何をするにしても、情報が重要なキーポイントになっています。
そこで会員の皆さんに情報を獲得する手段として、いま話題のインターネットの利用の可能性を探ってもらうために、インターネットを体験頂きました。
ところで、従来は電話、FAX、手紙、会報がコミュニケーションの手段でしたが、最近はパソコン通信やインターネットを利用することにより、様々な人たちとネットワークを持つことが可能となりました。
それだけでなく、適切な入力機器や周辺環境さえ整えば、最重度の障害者でも自力でコミュニケーションをとることも可能です。
情報から阻害されがちな障害者が、様々な情報を迅速に獲得出来るようになるだけではなく、情報の発信者として全く対等に自己の存在をアピールできるようになったことは、画期的です。
また、何らかの方法で収入を得たいと考えている重度の障害者は大勢いますが、これまでは重い障害のためその手段は限られていました。最近はコンピュータによる自宅就労の可能性も出てきましたが、現実的にはなかなか困難です。
愛媛頸損連絡会の会員の中には、先駆的な取り組みによって独自にコンピュータによる自宅就労を実現しているものも現れています。今後その可能性は確実に広がってくるでしょう。
この開催に当たっては、松山フィランソロピーネットワーク(通称・松山Pネット)及びNTT四国支社の全面的な協力を得ました。
特にNTT四国支社マルチメディア推進室の皆さんには、マンツーマンに近い形でご指導いただき、パソコンが始めての方でも非常に分かりやすいものになりました。また、ホームページの検索や閲覧、メールのやり取りも自由に体験させて頂きました。
ところで、松山Pネットの呼びかけに「プロップステーション」代表の竹中ナミさんにもお忙しいところ来松いただき「プロップ」の活動について講演頂きました。
最初その迫力に圧倒されてしまいましたが、話題がインターネットによるコミュニケーションの拡大や自宅就労になるころには、皆さん真剣な眼差しに変わっていました。
プロップの皆さんの先駆的な取り組みによって、どんな障害を持っていてもやる気さえあれば何でも実現できることを証明してもらえたことは、私たちの非常に大きなインパクトとなりました。また、このことは私たちにやる気を与えてくれるとともに、大きな励みにもなりインターネットを始める良いきっかけともなりました。
改めて竹中さんに感謝申し上げます。
最後になりましたが、今回の企画にご協力頂いた松山フィランソロピーネットワーク、NTT四国支社、プロップステーションの皆様に心より感謝申し上げます。
また、今後はこれを第一歩として障害を持った方、福祉・医療関係者など様々な人たちとインターネットを利用したネットワーク作りを目指したいと思います。
皆様のご支援、ご指導をよろしくお願いします。
清水義郎
お疲れさまでした。また、開催できるといいですね。
徳永啓太
楽しかったです。また参加してみたいです。
三好健介
楽しかったです。また、きたいです。
松本憲明
パソコンをさわってたのしかったです。
松本春美
パソコンを習いたいな、と思っておりましたので、とても嬉しかったです。ボヤーとから、段々はっきりと解りかけてきました。来て良かったと思います。
木戸敏満
私もインターネットを始めたいと、思える様になりました。インターネットを利用して多くの情報を上手に利用して行きたいと思いました。
白石英樹
Eメールのやり取りが楽しかった。
中村久光
今日はインターネットの体験をさせていただきありがとうございました。思っていたより、アクセスは簡単でした。これもマンツーマンの指導があったからです。今後もこのような教室を開いてください。
坂本佳宗彦
皆さん、お疲れさまでした。さすがNTTの施設、楽しくインターネットを体験できました。やっぱりISDNは早いですね。