タイトル・バー:CJFロゴ&「第11回チャレンジド・ジャパン・フォーラム(CJF)2006国際会議 in TOKYO / The 11th Challenged Japan Forum 2006 International Symposium in Tokyo」


【第11回チャレンジド・ジャパン・フォーラム(CJF)2006 国際会議 in TOKYO 議事録】


大平光代さん(弁護士)ビデオメッセージ



インタビュー・竹中ナミ

竹中/ もう1人、私の親友のビデオメッセージを見てください。昨年の10回では、私と一緒に彼女が司会進行役でした。今年は残念ながら、女性特有の「おめでた」ということで、お越しいただいていません。彼女の名前を知らない人は1人もおられないのではないかと思います。弁護士の大平光代さん(前大阪市助役)からのメッセージです。




(ビデオ始まり)

竹中/ 今日はありがとうございます。

大平/ こちらこそ、わざわざ来ていただきまして。いかがですか、わが事務所は?写真:大阪市役所を眺める大平光代さんとナミねぇ

竹中/
 大阪市役所が目の前に見えるんですね。

大平/ ここから
にらみを効かそうかなと思いまして(笑)。

竹中/ 大阪市の改革はどうですか?

大平/
 だいぶん進んでいますが、まだ課題はたんと残っています。

竹中/
 いまは弁護士さんとして、陰ながらのアドバイスやサポートをなさっているそうですね。私も大阪の改革の委員をやっています。


大平/ ありがとうございます。

竹中/
 一緒にいい街にしていきたいですよね。

さて、今日は、いよいよチャレンジド・ジャパン・フォーラムが第11回ということで、みっちゃんからもメッセージがいただければと思うんですけど。

大平/ もう11回になりますか?

竹中/
 そうです。皆さんの応援でここまで来ました。去年はみっちゃんもご登場していただきましたが、いかがでしたか?

大平/
 すごいですよね。活気があって、皆さん熱心で。私は2日間、司会という大役でしたが、ほとんどナミねぇとしゃべくり漫才で(笑)、楽しかったです。

竹中/
 プロップ・ステーションがやってることは、みっちゃんが青少年の人にエールを送られているのと同じで、人間の力を世の中に発揮させるということなんですよね。

大平/
 そうですね。自分の持っている力を発揮できる場所があること、機会があること、それが機会の平等という意味で大切だと思います。それが今までされていなかったのを、ナミねぇや皆さんが「せなあかん」ということで一生懸命やっていらっしゃる。出合ったとき、ものすごく共感をおぼえました。そして、自分にできることなら何でもやりたいと思いました。

竹中/ ありがとうございます。若者であれチャレンジド者であれ、自分のやったことが社会に対して大きな影響がある、あるいは自分自身が自立するということは、誇りだろうと思うんです。

大平/ それが自分自身の存在価値だったりするわけですね。「必要とされている」という、その気持ちを持てることが、すごく大切だと思います。

与えられるばかりだと、自分はいてもいなくても同じというマイナスの気持ちになってしまいます。一方、自分にできることがあり、それを発揮できる場があると、「世の中から必要とされている」と感じることができて、社会の一員としての自覚も出てきます。家族だって嬉しいですよね、前向きに生きられるのは。

竹中/ 私もこの活動を始めて、重度のチャレンジドが知識を磨いて、目をキラキラさせて力を発揮して、家族もわが子が誇らしく思うようになるというプロセスを、いっぱい見てきました。そういうのを見ると、「やっぱり人間から働くことを取ったらあかんのやな」と思います。「この人は働けない人」と社会が勝手に決めつけてもいかん。

大平/
 いままでは勝手にレッテルを貼って、手足を奪っていたわけですね。それを自由にして、「できることは自分でしましょう」という方向に行くのは、すばらしいと思います。
神戸(プロップ・ステーション)にお邪魔したとき、皆さん、目が生き生きしていましたもの。

竹中/
 やっぱり目がキラキラの人生を送りたいなと思いますけど、みっちゃんは、弁護士さんに戻られてどうですか?

大平/ 
楽しいですよ。ここにいらっしゃる方というのは、それぞれ悩みや苦しみ、何か問題があるから来るわけです。良い状態で来ることは、まずありません。しかし、最悪の状態で来られても、問題が徐々に解決していくと表情が明るくなる。それを見るのが喜びで、この仕事やっていて良かったと思います。それはナミねぇの仕事とも共通しているところがあると思いますよ。

竹中/
 プライベートなことを聞きますが、ご主人も弁護士さんで、尊敬する弁護士さんとお聞きしています。


大平/ 先輩弁護士ですので、どういう事件を担当しているか、どういう活動をしているかということは、前からある程度わかっていました。

写真:ビデオメッセージを語る大平光代さん私は自分が弁護士になったとき、「こういう弁護士になりたい」という像がありました。弁護士にもいろいろいますから、「こういう弁護士にはなりたくない」というのもあります。彼の場合は、自分の能力はまだまだ彼に及ばないけれども、将来的にはこういうことをしたいと思うことをやっている人でしたので、いま一緒にやっていて、こちらが教えてもらうことばかりです。

竹中
/ それは、すごい
惚気のろけにも聞こえますが(笑)。

大平/
 はい、
惚気のろけです(笑)。


竹中/
 いよいよご出産間近ということですが。

大平/
 そうなんです。もうどこから見ても妊婦です。

竹中/
 いまお腹はテーブルに隠れて見えませんが。

大平/ ナミねぇと同じ体型になりました(笑)。


竹中/ 私は妊娠しているわけではないんです(笑)。

大平/ えっ、双子とかいらっしゃるのかと‥‥(笑)


竹中/ いえいえ、ただのデブです(笑)。と、そんな漫才はこのくらいにして、お体は大丈夫ですか?

大平/ おかげさまで。最初は、ナミねぇにも相談したように、子宮筋腫の大きいのがあって、このまま持つかどうかでしたが。ナミねぇには愚痴を言ってすみませんでした。

竹中/
 いえいえ。いまは無事にご出産の見通しも立ったということですから、ぜひ元気な赤ちゃんを産んで、母ちゃん弁護士になってください。

大平/ ありがとうございます。

竹中/ いままで青少年の問題をやってこられて、ご自分の子どもはどう育てたいですか?

大平/ 
弁護士のところに話がくるのは、だいたい問題を起こした後で、問題を起こしてからでは遅いということもあるんですよ。私はいままで、もっと早い段階、それこそ幼少時からの親子の関係から考えてほしいと言ってきましたが、今度は自分が実際にできるわけです。いまは、とにかく無事に生まれてきてくれることだけを望んでいます。生まれて時間が経つにつれて、いろいろ欲も出ると思いますが、親の押し付けはしたくないと思っています。

竹中/ 一緒に活動したチャレンジドを見ていると、何かに向かっていく意欲がある人は、子どものときにお父さんお母さんから「障害があってもいいんだよ」と受け止められて育った人が多いです。家族から「お前が生まれてきてくれて良かったよ」と言ってもらえるような経験があったかどうかがすごく大きいと感じます。障害があってもなくても、そんなふうに受け止める家族関係があればいいなと思います。

写真:握手をする大平光代さんとナミねぇ大平/ そうですね。その子の全人格をすべて受け入れる、障害のあるなしにかかわらずそうしたいと思います。

竹中/ 今日の大会は、各国から素晴らしいチャレンジド・ゲストもお迎えして、日本からもすてきなチャレンジドのメンバーと、それを応援してくださっている皆さんに集まっていただいています。みっちゃんから皆さんにメッセージを。

大平/
 皆さん、遠いところからよくお越しくださいました。ぜひともナミねぇの活動を皆さまに支持していただいて、1人でも多くのチャレンジドが自分の力を発揮できる世の中になればと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。

竹中/
 ありがとうございます。



(ビデオ終わり)


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