産経新聞 2005年3月9日より転載

     
 
頑張れ、みっちゃん
 
 
 
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 私には公務員の友人がたくさんいます。霞が関や都道府県、市町村など働く場所はさまざまで、性別も年齢も肩書もまた実にさまざまです。

 でも、友人として共通しているのは、「今日と明日の日本にある危機感を抱いている」ことと、「だから税金から禄(ろく)をはむ身として、どう自分の職責を果たすべきかを考えている」という点です。

 つまり、「公務員としての矜持(きょうじ=誇り)を持つ人たち」ということですが、残念ながら公務員の中には矜持を失った人が多数存在します。

 「チャレンジド(障害をもつ人)を納税者にできる日本」というスローガンを掲げて活動する私たちプロップ・ステーションとしては、とても悲しい現実です。

 私の親友の"みっちゃん"大平光代さんは今、大阪市の助役として、市職員の先頭に立っています。彼女も私と同様に、公務員の役割の重要性を痛感するがゆえに、矜持を失った職員がいることが許せないと思っています。

 ふたをしっかりと閉じられた箱の中で一個のミカンがアッという間に全部のミカンに伝染し、開けてみたら中はズブズブの状態になっていた、というありさまにショックを受けない納税者はおそらくいないでしょう。

 公務員という仕事は、他の仕事にはない「権限」が持つがゆえに、現状認識と世論の風を常に読みとるセンスが求められますが、日夜報道されている大阪市職員労組のセンスは、率直に言って「ズレてる!」。

 もちろん、大阪市職員の全員がそんな人であるわけはないので、一日も早く「自浄作用」が働いて
ほしいと願っています。

 そして、閉じられたふたをこじ開け、大改革の先頭に立つみっちゃんが、心ある市職員と力を合わせて、大阪市改革を実現させていけるよう、みっちゃんの親友として、また関西人の一人として、私も一緒に頑張っていきたいと思っています。

 

写真:ナミねぇ竹中ナミ
(たけなか・なみ=プロップ・ステーション理事長)




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