広報こうべ 2005年1月号より転載

 

 
 

障害のある人が納税者になれる、
そんなユニバーサル社会に

 
 

震災と復興過程の教訓 最終回より

 

震災と復興過程の教訓

震災10年に向けた
「復興の総括・検証」から

 本連載は、「復興の総括・検証」の報告書で述べられている「震災と復興過程の教訓」について、これまで6回にわたり紹介してきました。最終回は、未来を見据えた教訓である「復興とは、新しいシステムに挑戦していくことである」と、これからの神戸づくりの取り組みについて紹介します。

 

震災10年 これからの神戸づくりへ

復興過程で進んだ新たな取り組み

 震災復興の過程では、震災前には考えもしなかったことを経験し、それを乗り越えてきたのではないでしょうか。

 市も、さまざまな課題に直面し、仮設住宅から恒久住宅へと引き継がれた「高齢者の地域見守り」や「エンタープライズゾーン」など、震災以降、新しいシステムを構築・提案してきました。市民のみなさんや地域の中からも、障害者の就労支援や負担者自治(公益サービスを自分たちで決定・負担し実行する)といった取り組みなど、時代に先駆けた自発的な活動が生まれてきました。

新しいシステムへの挑戦

 新しいシステムを構築・提案し、挑戦していく姿勢は、復興の過程のみならず、これからの神戸を考えていく上でも重要なことです。市はそのような姿勢で、これからの神戸づくりに臨んでいきます。

これから始まるという認識を

 震災から10年を迎えるこの時期は、市民や事業者のみなさんにとっても震災と復興の意味を見つめるよい機会です。

 災害へ備える気持ちを新たにするためにも、その教訓について学び、「これから始まる」という認識で、次のステップに進んでいきましょう。

国内外に教訓を発信

 連載期間中、台風被害や新潟県中越地震の発生など、日本列島は立て続けに大災害に遭いました。これらの災害への対応では、被災前の地域ごとで仮設住宅に入居するなど、阪神・淡路大震災の教訓が生かされました。

 市は、被災地に対して、これからも復興の経験などを伝えていくとともに、震災10年を契機に、あらためて国内外に教訓を発信していきます。

◆問い合わせは、総合計画課(TEL.322−5030、FAX.322−6009)へ。

 

障害のある人が納税者になれる、そんなユニバーサル社会に!
竹中 ナミさん
社会福祉法人
プロップ・ステーション
理事長

 わたしはプロップで、パソコンを使って、チャレンジド(障害者)の自立と就労支援を行っています。チャレンジドとは、障害をマイナスとのみとらえるのではなく、神様から挑戦する使命とチャンスを与えられた人々という意味です。

 年齢、性別、障害の有無にかかわらず、すべての人が持てる力を発揮できるユニバーサル社会の取り組みを神戸で始めています。震災から10年、神戸のさらなる飛躍のため一緒にユニバーサル社会の実現に取り組みましょう。

 




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