産経新聞 2004年9月15日より転載 |
「誰でも」のIT哲学
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ウェブ・クリエーターというのは、ホームページ制作を行なう技術者のことで、若くて意欲的な人が多い業種です。 「クリエート(創造する)」という言葉のとおり、彼らは「おしゃれで斬新なホームページデザイン」を一生懸命考え続けていますが、おしゃれ度を追求するあまり、誰もが使えるとはいえないウェブが増えてきてしまいました。 つまりきれいなんだけど、視覚障害がある人には(音声装置が)使えなかったり、高齢者には字が小さすぎたり、検索が難しかったり…というホームページ。 これは大変、と経済産業省は6月に「ウェブのアクセシビリティのJIS規格」を制定しました。国であれ自治体、企業であれ、もちろん個人でも、ホームページを開設したり作ったりする場合は、誰もが使えるものにしなければいけないということで、そのための基準を定めたわけです。 そこで9月16日、東京簡易保険会館で、「日本中のホームページをすべての人が使えるようにしよう!」という大会を開催することになりました。立ち上がったのは、ナミねぇの尊敬する友人で総務大臣の麻生太郎さんと若きウェブ・クリエーターたちです。 キャッチフレーズは「e−Japanからu−Japanへ」。「u」はユビキタス&ユニバーサルの「u」なんですが、ITを一部の人のためのものではなく、「いつでもどこでも誰でも、のために」という哲学を持った技術にしよう、そのための国民運動を起こそう、というわけです。 大会では、麻生さんが決意表明を行ない、ユニバーサル社会形成促進プロジェクトチームの野田聖子衆院議員や浜四津敏子参院議員がセッションに参加。関係省庁からの発表やクリエーターたちによるさまざまなデモもあります。 そしてこの大会は、“誰でも度”をチェックして、来夏に優秀なウェブを顕彰するためのキックオフともなっているのです。
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