よおーくがんばったがジムは
大半の会員の予想通り、
負けてしまった!
そんな無理が通るはずもないと
分かっていたのだ。
みんな大人だったから。
でもそうでなかったのは、
存続することを信じて
疑わなかった若いインストラクターや
スタッフたち。
中でも可哀想だったのは、
自分のプログラムのある朝に
突然、閉店の話を聞かされた
インストラクターのM君だった。
彼はあまりのショックに
打ちのめされ、青ざめた。
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・・
・会員の一人が無邪気に彼に聞いた。
・「M君はどこのジムにいくの?」
・M君答えた。
・「いいえ、自分は北海道の原野に。
・ナイフ一本あれば、
・生きていけますから。」
・おまえはランボーかあー!
・すかさず、
・つっこみをいれるマーマレード。
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さあ、それからのジムに流れる
空気は熱い!本当に熱い!
日に日にせまる、お別れの時。
これでもかあ!の
スペシャル・メニューの目白押し。
日曜日の朝一番のM君担当の
「ボディ・パンプ」のすごいこと!
「んっがあー!」「うげぇぇいー!」
「ぐぎゃあー!」
哀愁おびた怒濤の雄叫びが乱れ飛ぶ。
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。そして通称「M君の水たまり」
・と呼ばれる、彼の汗の海も
・だんだん大きくなっていった。
・まるで水道の蛇口をひねったように
・ほとばしり出る汗、汗、汗。
・そう、M君はすっごく
・汗っかきなのだ。
・また、低すぎる天井に遠慮していた、
・のっぽのK会員はここぞとばかり
・天上におのれのバーベルを打ち付ける。
・オンボロなジムは
・ますますぼろぼろに・・。
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さよならだけが人生よ、
のせりふではないけれど、
物事にはすべて終わりがあるもの。
だからこそ限られた時間が光り輝くのだ。
名残は尽きねど、
よい思い出を与えてくれて
ありがとう!
シャイで誠実なM君、
かわいい、おちょけのT君、
そして筋肉至上主義のおやじギャグが
ゆかいなT元店長、
本当にマーマレードは感謝です。
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T元店長 |

T君 |

M君 |
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