2000.8.31(2日目)
クロージング
「東京宣言2000」発表

総合司会
 清原 慶子:東京工科大学メディア学部教授、CJF副座長

宣言発表
 須藤 修:東京大学教授、CJF座長


清原 慶子:今回の第6回チャレンジド・ジャパン・フォーラムは、多くのかたのボランタリーな支援で運営がされました。先ほどもずっと映像がみなさんにわかりやすいように映っていますが、これは日本福祉放送のカメラの方が昨日から映してくださっています。プロジェクタは、銀座さくらやのスタッフの方が、みなさんに観やすいようにしてくださっています。また、お名前をいちいちご紹介できませんが、受け付け、会場設営にも多くの方にご協力をいただいています。

 特にご紹介させていただきたいのが、聴覚障害者のみなさんのためにパソコンで速記を取って前に映し出していたサービスです。聴覚障害者以外のみなさんにも役立つことが多かったのではないかと思います。突然ですが、代表の方にひと言いただきます。

種子田 信宏:突然ふられて驚いてますが、このような活動が全国で広まりつつあります。会議の内容などを文字にして、リアルタイムでお伝えする活動です。もし興味がありましたら、みなさんもやってみたらどうかと思います。

清原:ありがとうございました。みなさん拍手で。

 それから、昨日から同時通訳というお仕事をしてくださった方もご紹介したいと思います。日米会議ということですので、日本語から英語へ、英語から日本語へと通訳してくださいました。このお二人のおかげで、わたしたちのコミュニケーションが円滑に進みました。同時通訳のお二人にも拍手を。

 ありがとうございました。というわけで、このチャレンジド・ジャパン・フォーラムはみなさんのボランタリーな精神で運営されまして、ようやく最後のときを迎えました。2日間の議論をふまえまして、これから「東京宣言2000」を、チャレンジド・ジャパン・フォーラム座長の須藤修さんからご紹介していただきます。お手許の資料をご覧いただきながら聞いていただければと思います。では、須藤さん、お願いします。

東京大学教授、CJF座長 須藤 修さん
東京大学教授、CJF座長
須藤 修さん

須藤 修:二日間にわたり熱心に見守っていただき、ありがとうございました。無事、フィナーレを迎えることができそうです。すでに、みなさんのお手許にある第6回チャレンジド・ジャパン・フォーラム大会宣言というのは、登壇なさった方々に読んでいただき、同意するというサインをいただいています。これもいずれ、プロップ・ステーションの雑誌、メディアのほうで掲載すると思いますので、ご参照ください。

 みなさんもすでにお読みと思いますが、改めて私のへんな声で恐縮ですが、重要なところを読ませていただきます。時間も限られていますし、お手許にありますので、真ん中あたりは省略して読ませていただきます。

 第6回チャレンジド・ジャパン・フォーラム2000日米会議・大会宣言。

 私たちは2000年8月30日(水)、31日(木)の2日間、東京において「第6回チャレンジド・ジャパン・フォーラム2000日米会議」を開催しました。「Let's be proud! 」という呼びかけに、国内およびアメリカなどから450名あまりの方々が参集され、障害を持つ人々の情報技術(IT=Information Technology )を活用した新しい学び方と就労について多くの事例紹介と活発な意見交換が行われました。

 ここから、飛ばしまして。

 今回の会議では、米国をはじめ各方面から、情報技術を活用したチャレンジド支援の最新の取り組みが紹介され、挑戦すべき課題もいっそう明確になりました。チャレンジドを支援する情報技術自体が刻々と進歩していることも、改めて浮き彫りになりました。チャレンジドが意欲的に働ける新しい社会システムづくりは、21世紀を前にして、まさに期が熟した感があります。ここに私たちは、『2000日米会議・東京宣言』を提唱します。

(1)私たちは、チャレンジドが意欲を持って働ける新しい社会システムづくりに向けた努力を継続していきます。

(2)私たちは、この会議の議論で得られた成果を持ち帰り、企業・行政・研究教育機関・NPO・地域コミュニティなど、それぞれの持ち場で議論を深め、改革に向けた積極的な提言や行動を行っていきます。

(3)私たちは、目指す社会システムづくりを経済的な側面からだけでなく、精神的な側面からも考え、すべての人が誇りを持って生きられる社会を目指します。

 以上です。もしこの宣言にご賛同いただけますならば、拍手を。

 ありがとうございます。ここに書かれたことを我々は心に刻んで、これから各持ち場で積極的に行動していきたいと考えています。今後とも、何卒ご協力をお願いいたします。共に誇りを持って生きていこうと思います。ありがとうございました。


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