グラン’マーマレード・マジカル・ボックス


グラン’マーマレード・マジカル・ボックスって知っている?
それはとっても不思議な箱。
だれでも1つ持っている。 開けるとなにが詰まっているかって? そこにあるのは奇妙ながらくた。 だけど、どれもこれも宝石のように輝いている。 そんなものがあるとは知らず 開けないまま生涯を終える人がいる。 ---タイプ(1) 一生 探し続ける人がいる。 ---タイプ(2) 1日 1回 夕暮れ時に そっと開ける人がいる。 ---タイプ(3) 箱の中に入ってしまったっきりの人がいる。 ---タイプ(4) 開けなくてもその箱があるというだけで 幸せという人もいる。 ---タイプ(5) 箱との関わり方は人それぞれ。 「もし、頭が割れることがなかったらぼくはタイプ(1)だったね。」
 ・・・と感慨にふけるハンプティ・ダンプティ。 「ぼくはもちろん、タイプ(2)さ。
 そのためにぼくの足はこんなに長くなったんだもの。」
・・・といってため息をつくのは足長族。 「私たちはまぎれもなくタイプ(3)だね。」
・・・にっこり笑うマジカル・ビレッジの訪れ人たち。 「私はきっとタイプ(4)ね。
 ねえ、ねえ、グラン’マーマレード、あなたはどう?」
・・・閉じこもり少女のティップ・タップ・ツインクルはグラン’マーマレードにたずねます。 「私はいまのところタイプ(5)だよ。
 マジカル・マーマレードをつくるのが忙しくてね。ホッホッホ。」
・・・そう答えるのはグラン’マーマレードです。 さて、あなたはあなたのグラン’マーマレード・マジカル・ボックスをどうしてますか? 一回、そお〜っと開けてみませんか。

イラスト
絵と詩 すずきじゅんこ

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