*かいしゃ物語*

ものの心についてパート2

1.


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下の娘の赤ちゃん時代、
夫は外資系の会社のシンガポール・デザイン室のデザイナーだったので、
月の半分は海外でした。
そんなおり、夫が娘のお誕生日のプレゼントにとシンガポールからかわいらしい
お人形を買って来たのです。
「なんて名前にする?」と訪ねる私に娘はソッコーで「かいしゃ」と。
その心はお父さんが会社に行って買ってきた人形だから。
そんな名前、おかしくない?といっても
がんこに娘は「かいしゃ」というネーミングにこだわり、ゆずりませんでした。

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こうして娘と「かいしゃ」のハネムーン時代が始まり、ずっと続きました。
「かいしゃ」は娘のベビー服のお下がりを着て、娘の行くところ、どこにでもお供しました。

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続き