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【資料】

第2回成長力底上げ戦略推進円卓会議でのナミねぇの発言


日 時:平成19年6月6日(水)18:30〜19:30

場 所:官邸4階大会議室

出席者:太田委員、清成委員、小出委員、小島委員、佐伯委員、桜田委員、高木委員、竹中委員、丹羽委員、樋口委員、山口委員、塩崎官房長官、大田内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、山本再チャレンジ担当大臣、大村内閣府副大臣、田村内閣府大臣政務官、尾身財務大臣、柳澤厚生労働大臣、赤城農林水産大臣、甘利経済産業大臣、冬柴国土交通大臣、根本内閣総理大臣補佐官、土屋総務大臣政務官、小渕文部科学大臣政務官

成長力底上げ戦略推進円卓会議メンバーの詳細はこちらで。


<議事録よりナミねぇの発言を抜粋>

(竹中委員)先ほどの前半のお話と、ちょっと両方に絡むのですけれども、私どもの活動は、最低賃金からも外されているというか、「最低賃金も取れない人たちだよ」と言われている重い障害の人たちが対象ですけれども、ITなどを活用したり、あるいはその人自身ができない営業やネゴシエーション、請求業務などバックオフィス機能とスキルアップ・システムを整えた体制を組むことによって、そういう方々が、学び働くことが実現しています。例えば私どものスタッフの一人は、大てんかん発作のある精神障害の方です。精神障害者の作業所に行かれるとおそらく月5,000円くらいしか報酬を得られないと思いますが、何年もスキルアップに励まれ現在は年報400万円ぐらい稼がれています。またある方は非常にアーティスティックな能力があるけれども、障害が重くて年間トータルすると50日から100日ぐらいしか働けません。でもコンピュータグラフィックスを学ばれ、人気アーティストになられました。彼女の作品をきちっと販売網に乗せる仕組みをつくりあげたことによって、彼女は数百万円のペイをきちっと得て、タックスペイアーになっています。このようなことは仕組みを拡充することによって、今後ますます可能になります。

つまり、前半のアウトリーチのお話のように、一人一人の顔を見て、その人のやれることを引き出していく、あるいは創出していく仕組みがあると、そこまでのことができるのに、企業というか会社組織という「マス」の構造になったときに、なぜそれが難しいのだろうかと感じながら皆さんのご意見を聞いていました。「最賃というライン」で人がはかられてしまうと、このような議論になるというのを寂しく感じたと同時に、逆に言うと、成長力の底上げというのは、本当は一人一人の顔を見ながらやることじゃないのか、と改めて感じました。そして長年の労働運動というものが、実はそれをやって来なかったのではないかと痛感しています。

資料を提示させて戴きますが、これは私が参加させていただいている財務省の財政制度等審議会で、海外視察資料として本日発表されたものです。プロップのカウンターパートであるペンタゴンのCAP(米国防総省電子調整プログラム:Computer/Electronic Accommodations Program)という、ITなどを活用することで最重度の方までを政府官僚とか企業のリーダーに育てるという、まさにタックスイーターである人たちをもタックスペイヤーにできる仕組みについてまとめて戴いたものです。そこにはやはり個別の人たちを見るというところから生まれてきた雇用創出の姿があります。ぜひマクロの最賃という、あるいは組織構造を語ると同時に、一人一人の人をどう社会の中へ押し出すかという視点の両方を、ぜひこの「底上げ戦略」の円卓会議でお話し合いいただきたいと思います。

以上です。

(内閣府発表「第2回成長力底上げ戦略推進円卓会議議事要旨」より引用)

財務省資料「国防総省における障害者の就労自立支援の取組み」のページはこちら

第2回会合議事要旨本文はこちらです。※PDFファイル(286kb)が開きます。


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