作者の近況(7/9)★★

平凡な至福の週末物語パート4


でも、たまの病気も
いいものですよ。
うつら、うつらと
寝たり起きたり、

夢と現実の境目が
おぼろげで・・。
もの悲しくて、
切なくて、
でもなんだか
ほんのり
心の芯があったかい。
小さい頃の病気の時の
気持ちがほんわか、
よみがえって来て・・。

【扁桃炎の週末】

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数年ぶりに、熱を出した。
喉がとっても痛くなったのが
木曜日、

その晩から熱が出る。
なんだか懐かしい感じ。
ぞくぞくして、
ぼんやりして・・・。
そんな気分を味わって楽しんでいたら、あっという間に
週末が来た。
あ、もうお医者さんは
おしまいだ!
土曜日のお昼を
まわってしまった!

さて、小雨の降る、日曜日、
ますます、喉は痛くなって、
頭には漬け物石が
入ったように、ずっきん
ずっきんして、もう最悪!

さては風邪のウイルスが
頭に進入したのか!?
不安の黒雲がもくもくと
大きくなる。

そんな不安に耐えきれず、
「お医者さんに行く!」と
夫に頼み、
夜半、救急センターへ。

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寒々とした、夜の病院の待合室には
うなだれた数人の患者がいる。
パジャマ姿の入院患者がすたすたと新参者の私たちを見て通る。

「ほな、隣のダイエーで
買い物してくるわ。」
「病気の妻をほっておく気?この薄情者!そばにいて!」
のんきな夫を叱りとばす。

待っても、
待ってもなかなか診察してくれない。

「ちっ!捻挫くらいで、来るなよな・・。」足を引きずった患者に
心の中で悪態をつく。

おまけに後から来た、
少年がさきに診察を受ける。
「あ!順番ぬかしだ!」
「どう見ても、あっちの方が緊急や。」あくまでも公平で冷静な夫であった。

さて、いよいよ私の番。
「はい、あーんして。
扁桃炎ですな、これはすぐには熱は
ひかないでしょう。
なに?木曜日から?
これからはもっと早くに
来てくださいよ。」
と迷惑げな顔の医者であった。

数種類の薬をその場で飲んで
満足、満足。

れで、風邪の菌は頭に入ることもないであろう!

さて、月曜日の夜、早く帰ってとお願いしていた夫は
あから顔で早めに帰ってきたはいいけれど、うでにばっちり
絆創膏が・・。
「あれ?これどうしたん?」
「ああ、これ?ジムの帰りに献血したんや、
係りの女の子があんまりぴゅーっと
勢いよく血が出るもんで感心されたわ。
はっはっは!きっと、ジムで体に血がわいてたんやろな!」
「ばか!病気の妻が家で寝てる、というのに
、なんという極楽とんぼ!健康ばか!
他人様にボランティアしてる場合かい?え!」

そんな、こんなの闘病に費やした、週末でした。
ねぎを首にまくと、気持ちいい。