リレーエッセイ 「チャレンジドの夢」

 吉田 幾俊さんの場合

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吉田さんカット「幾、ピン(たった一人)で先生方の前で講演の巻」

 講演依頼とは・・・不思議な「えにし」の賜物であります。さて、今回は、`98CJF神戸・国際会議で御一緒したパネラーの方のお招きで、某市立総合教育センターにて、小中学校システム管理者、障害児学級担任の研修会での講演でした。当日は黒塗りグロリアの送迎までして戴き、お世話をおかけしましたが、はたして、それに見合うお話が出来たか・・・終わってみれば、自身についての言い足りなかった点、大勢の先生方の前で「講師の吉田幾俊先生です。」と紹介されたりすると、せっかく、考えてきた「掴みギャグ」も緊張して言いそびれ悔しかった点、ビデオ「Challenged」と本「プロップ・ステーションの挑戦」の販促まで気が回らなかった点、最初のびびりが響き、最後のオチも忘れた点など、どーでも良いことも含め反省点は、あれこれありますが、講演後、数人の先生方とも楽しくお話も出来きまして、おかげさまで大変良い経験になり、それなりの手応えも感じられました。

 そうです、私の魂胆というか期待もあったんです。パソコン研修室という場所をフルに活用して、自分のホームページや、そこからのリンクをたどりながら、自作パソコン画を観て頂き、自分や作品に込めた熱い想いを語ってゆくという「インターネット漫談」という21世紀未来型演芸の記念すべき初演でも、あったわけです。始めは、ナミねぇさんに、90分という長丁場どないしまひょかぉ〜自信ありまへんわぁ。と相談した時は、ビデオ「Challenged」とその解説で、うだうだ、ご機嫌をうかがう作戦でしたが、ありがたいことに、もう既に購入されて観られているということでした。また、うれしいことに、ここの「チャレンジドの夢」も、よく御覧になられており、色々と相談の結果、連載エッセーの言葉から演目も「パソコンはマインド・ディスプレィ〜情報技術を活かして自己実現〜」ということで、自選CGを見てもらいながら絵についての説明をすることになり、まさにインターネットを活かして自己表現となったのです。

 ところで、約二ヶ月も前から、予定は判っており、思いついたところから色々、準備を行いました。まずは、イラストレーターで自宅までの地図作りでした。(いつも、来る方の多くが道に迷われますので、いつか作ろうと思いつつも・・・不精者で)そして、私家版ホームページも開設以来のリニューアルです。ここ数年の代表作(ちょっと少なく恥ずかしいけれど)を網羅して順繰りに観ていけるようにしました。もちろん、関連リンクもつけて・・・。また途中、偶然、下調べで探した某市のホームページに、お呼び頂いた先生のHPのリンクを見つけ、早速のぞくと「パソコンは教育現場にとっては鉄砲伝来だ!!」と書かれてありました。時代とはいえ教職員の方々も大変なんだなぁと思ったり、まぁ、そんなに堅苦しく考えないで、水鉄砲と思って遊んで楽しんで欲しいなぁと願ったりしているうちに、自分が講演する意味もつかめてくるようで少しだけ気楽になっていきました。でも、新聞記事やNHK教育のテレビ欄で「学校・パソコン・教育」という活字を見ると、つい引き込まれていました。ちょっと、読んだだけですが、先進的モデル学校でも「インターネットは繋がったけれど・・・さぁ、どうしょう?」といった感じらしいのです。そんななかで、学校間の交流授業でもメール交換だけだと書くことがなくなってくるけれど、そこに、ささいな品物でも良いから地域の独自の物産などが届けば、勢い生徒の目の輝きがかわり、取り組みが拡がっていくそうです。なにか楽しいアイデアや仕掛け作りが、マルチメディア教育には必要なのでしょうね。それはパソコンお絵かきにも言えることで、パソコン、一つで絵を完成しようと考えないでデジカメ、スキャナー等で身近な画像を取り込み、落書きしたり、コラージュで架空ポスターを作ったりと、お気楽な感じで「はさみ」と「のり」の乗りで遊んでみて欲しいのです。そんな想いの一端を少しは講演で伝えられていたら、うれしいのですが・・・・。

 最後に言いそびれた「掴み」と「オチ」書きとめておきます。「はい!注目〜ぅ!!」・・・・「お前も、頑張れよぉ!」(言わんで良かったかなぁ・・・)

◎挿し絵は、「緊張で固まってロボット化した幾」

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