リレーエッセイ 「チャレンジドの夢」

 米山 修二さんの場合

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米山さんカット「自己紹介」

 みなさんはじめまして。僕は米山修二と申します。昭和50年7月生まれ、島根県出雲市に住んでいます。
 「チャレンジドの夢」ですが、それを語る前にまずは僕の体の障害のことについて少し触れさせて頂きます。僕の障害は「先天性骨形成不全症」といい生まれつき骨が弱く、ちょっとした衝撃などでもすぐ骨折してしまいます。母から聞いた話ですが、僕がまだ赤ちゃんの頃、母乳を与えようとした母が抱えただけで骨折して大泣きしていたということです。現在までに数えきれないほど繰り返してきました。この障害は何万人にひとりという確率で生まれるそうで、人口も少ない僕の地元島根では同じ境遇の人は知る限りではいません。20歳まで一度も同じ障害の人に会う機会がなく、ちょっと孤独感がありました。
 初めて念願の自分以外の骨形成不全症の人にお目にかかったのは、95年に広島であった同じ障害を持つ「友の会」のときでした。1泊2日の集まりでしたが、今までのことをいっぺんに話したくて時間が足りないぐらいでした。ちなみにこの障害は容貌にも特徴があります。(体が小さく、アゴや手足がほっそりしているという)ですから「友の会」の人達がまるで僕の分身のようで、お会いしたとき感激と同時になにかとても不思議な感じだったことを覚えています。
 大変前置きが長くなりましたが、僕は現在共同作業所に通いながら売れないイラストレーター(笑)をしています。イラストはオリジナルのキャラクターをつくるのが好きなのでゲームキャラクターや色々なシンボルキャラをデザインするのが夢です。
 僕がイラストを本格的に書きはじめたきっかけは養護学校の中学部のとき担任に「本格的に描いてみないか」と奨められたことです。それまでも幼い頃から家で音楽を聞いたりァミコンをするなどして過ごすなかで、暇つぶしでイラストや漫画を我流で描いていました。ずっと落書きレベルだったものを中学の担任に出会ってから、道具を揃えるようになり、本格的に書くようになり仕事としてやっていきたいと思うようになりました。その大きなきっかけがあり、お陰で今でもイラストを続けられて、しかも仕事としてやっていく大切なものになりました。
 プロップのことは新聞の記事で知りました。絵を通じての障害者の社会参加を支援しているということで何か自分の技術が生かせないかと思い記事を見てから早速代表の竹中ナミさんに問い合わせてみました。そして今回のエッセイから参加させてもらうことになりました。  今後もプロップや色々な活動に参加しイラストレーター米山修二を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。どうぞ、よろしくお願いします!

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