リレーエッセイ 「チャレンジドの夢」

 児島 加代子(こじま かよこ)さんの場合

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小島さんの写真  「出来ることは何でもやってみたい」

 今回、一年を通じて「チャレンジドの夢」と題し、リレーエッセイを書かせて頂くことになりました。とりあえず、初回は自己紹介ということで簡単ですが、現在までの事と現状のことを書かせて頂きたいと思います。
 1974年11月生まれの23歳です。今年は当たり年で、このようなお仕事をさせて頂く事となり、充実した1年になりそうです。病気になったのは、幼稚園を卒園した春で、6歳の時です。初めは高熱が出て、検査の結果、即入院となり若年性関節リュウマチと診断されました。まだ小さかったので、何もわからずただ入院生活を送っていました。しかし、そこで熱をおさえるために使ったステロイドの副作用で、脊髄を圧迫骨折し、手術を受け車いす生活になりました。小学校2、3年くらいの時だったと思います。病院ではずっと母親に付き添ってもらってました。まだ小学生だったので、あまり事の重大さに気付いていなかったように思います。小学校生活は半分くらい入院し、院内学級を受け、退院してからは、訪問学級を受けていました。
 しかし、中学からは、地域の学校へ通えるようになりました。そこは、養護学級があり担当の先生が送迎をしてくれ、階段も先生や生徒の皆が手伝ってくれ、授業も皆と一緒に受けていました。
 そして卒業し、公立の高校へ進学しました。高校はエレベーターがあり、校内では電動車いすを使用していました。雨の降った日の通学は大変でしたが、母に送迎をしてもらいながら3年間通学しました。今考えると中学、高校はとても恵まれた環境だったなあと思います。  高校卒業後は、大阪市職業リハビリテーションセンターへ2年間リフトバスを乗り継いで通いました。しかし、就職は通勤が困難だったりとうまくいかず、修了後は家で過ごすようになりました。その頃ちょうどパソコンも購入したところでしたが特に活用できることもなく置いてある状態でした。
 そうして半年程過ごしている時、プロップの記事を見つけ、参加するようになりました。プロップではパソコンで仕事ができるチャンスだと思い、それからMacセミナーにも2年通い、昨秋には『チャレンジドアート展』も開かれ、初めてパソコンで作品をつくり、発表させて頂きました。そしてこの『バーチャル工房』が設立され、メンバーにも入れて頂き、今このお仕事をさせて頂いてます。今ではパソコンで工房のメンバーと連絡を取り合ったりと家にいながら作業を進めています。
 現在は、週に1〜2回程外出もして外との関わりも持つようにしていますが、その時はヘルパーの方に付き添ってもらっています。日常生活で主に介助が必要なのは、着替えやトイレ、入浴などです。リュウマチによる手指の変形があり、不自由な点もありますが、食事やものを書いたり、キーを打ったりすることはできます。書道を習っていますが、初めは筆も持ちにくく、うまく書けませんでしたが、慣れてきたら何とか形になってきました。最初からあきらめるより、これからも障害が有る、無いに関わらず自分のできる範囲の事は色々してみたいと思っています。
 これから1年間何回登場するかわかりませんが、頑張って書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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